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ガイドユニットの偏心荷重についての計算式とリニアブッシュの使い分け
- ガイドユニットの計算式を求めるためには、リニアブッシュ1個にかかる「モーメント」を考慮し、カタログの許容モーメント内かどうかを確認する必要があります。また、許容偏心荷重についても、ガイド付きシリンダの許容偏心荷重の表を参考にすることができます。
- 「Y」の値を大きくすると、リニアブッシュの荷重が軽減されます。しかし、「L」の値が反映される計算式は見当たりませんでした。
- エアシリンダと2軸のガイドユニットの構造で、「すべり軸受」と「リニアブッシュ」の使い分けをするには、具体的な状況によります。専門家に相談することをおすすめします。
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大変遅まきながら、小生も参加します。 設備の各接合部が、ラーメンのように剛体的か、トラスのように節点かでも異なります。 さて、 <Q;question、A;answer> Q1;リニアブッシュ1個にかかる『モーメント』、 ※カタログの許容モーメント内であるか? A1;シャフトの剛性があるやシャフトとの接続部に剛性がある場合 「転倒モーメント」÷「リニアブッシュの図での上下取付ピッチ」が基本的考えです。 ですが、転倒モーメントは、右のシャフト中心~Wの重心位置であるか、左のシャフト中心 ~Wの重心位置であるかに関しては、剛体なので図示の如く、シャフトピッチの中心~Wの重心位置 で考えます。 そして、図の上側のリニアブッシュは図の条件では右に、図の下側のリニアブッシュは左に シャフトが寄るので、その荷重がリニアブッシュの定格荷重内であるかやそれによる寿命計算 をするとなります。 そして、剛性があるので2本のシャフトと2:2のリニアブッシュが荷重を受ける計算とし、 (「転倒モーメント」×1/2)÷「リニアブッシュの図での上下取付ピッチ」計算とします。 <本来は、リニアブッシュ上下の端の部分が一番大きな荷重を受ける構造になるので、 リニアブッシュ上下ピッチ寸法が短い場合には、0.4~0.9の補正を定格荷重に掛けます> また、剛性がない場合は、左のシャフト中心~Wの重心位置と最大転倒モーメントにて シャフト1本とリニアブッシュ1:1で計算したり、もっと弱い場合は、1個のリニアブッシュ に転倒モーメントの荷重が掛かるとみたりします。 その判断基準は、転倒モーメントに対するシャフトの撓み量とリニアブッシュの荷重に対する撓み(弾性係数)で判断します。 後者は、只動作すれば良い物なので、構成確認はしなくて『こじり』確認の寸法チェック だけをしますがね。 Q2;許容偏心荷重 ※似たような構造なのでガイド付きシリンダの許容偏心荷重の表(URL参照)を参考にした のだが、なぜ非線形なのか? A2;「転倒モーメント」÷「リニアブッシュの図での上下取付ピッチ」が計算の基本です。 リニアブッシュの上下取付ピッチが短い場合には、リニアブッシュの両端の最大荷重を 目安に計算しなくてはいけません。 その場合は、歪み量(力)の総量を“示力図”的にベクトルで表すと三角形になります。 その重心位置計算での力の平均値割り出しとモーメントの腕の長さを掛け合わすので、 長さの値が2乗となるので、非線形(比例直線)にならないと考えます。 Q3;上図で『Y』の値を大きくすると、リニアブッシュの荷重が軽減されることは、カタログ記載 の計算例で理解できるのですが、『L』の値が反映される計算式が見当たりませんでした。 (ガイド軸間隔が広いほど許容モーメントが増えるのは予想がつくのですが…) A3;荷重がオーバーハングしている中央集中の両持ち梁の計算と一緒で、反力のRAやRBは、 Lが長くなれば小さくなります。 しかし、その作用する方向は、滑りや転がり方向なので反力が生まれません。 因って、計算確認はあまりしません。 Q4;最後に、エアシリンダ&2軸のガイドユニットの構造で、『すべり軸受』と『リニアブッシュ』 の使い分けをするとすれば、どのあたりで線引きをすればよろしいのでしょうか? A4; 『すべり軸受』 『リニアブッシュ』 * 動作スピード 遅いタイプに 速いタイプに * 軸受抵抗 摩擦係数が大で抵抗が大きい 摩擦係数が小で抵抗が小さい * 軸受精度又はガタ ガタが比較的大きい 与圧仕様はないし、荷重はある 程度掛かるまで変形しない 以上、 Q2;のA;answerが判りにくかったので、追加A2を以下にします。 リニアブッシュは、ボールを使用しています。 リニアブッシュへの均一なラジアル荷重でなく、今回のようなモーメント荷重では、質問の図の上下で リニアブッシュの受ける荷重は変化します。 それは、軸受の軸新方向の長さに線形比例して変化します。 そして、通常は弾性係数にて、力と歪みも線形比例します。 ですが、リニアブッシュは、ボールを使用していることにより、理論的には当初は点接触で、 荷重が増えますと微小円での円接触になります。 その接触面積は、π×(半径)^2で増加するので、ボールからの反力も(半径)^2に比例して増加します。 だから、反力の総和は、歪み量の線又は円筒の総和でなく、円錐の総和になります。 ですから、積分考察では“長方形”ではなく“三角形”になるので、変化した場合の平均ポイント (円錐の重心位置)が頂点から比例して変化しないから、非線形(比例直線)にならないと考えます。
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>『L』の値が反映される計算式が見当たりませんでした。 通常はコンベアケースはリニアガイドのそれに比べ剛性が低いと思われま す。リニアガイドの取付部もL方向の曲げモーメントを受け持つには十分で はないと思います。したがってモーメントはガイド軸間隔で受け持つ設計の ほうが自然だと考えます。ただし2軸の結合を強め十分な剛性を確保すれ ば、Lの効果を期待することができるかもしれませんが。 >『すべり軸受』と『リニアブッシュ』の使い分けをするとすれば、 どのあたりで線引きをすればよろしいのでしょうか? 両者の違いは摩擦係数が一桁違うことです。負荷荷重/動力の比で切り分け れるのでは。
まづ、はじめに現状を分り易い簡単なモデルに置き換えてみました↓参考URL このようにラーメン構造と考えて、略図を作ってみた。この場合のせん断力は モーメントによるリニアブッシュのラジアル荷重となるはずです。このような 構造は厳密には、各、フレームの剛性にも左右されますので、如何でしょうか 話は戻って、『L』の値を大きくしても意外に左程、軸受け荷重は増えません 荷重モーメントは変わらないので、各軸受けの荷重分担が変化するだけだと 思うのですが。適確な回答かは分りませんが、解析の目安の一つの考え方かと (※最後に、画像はYAHOO!フォトなので登録しいないと見られないようです) 投稿後に気づきました。図は良く見ると曲げモーメントになってましたが、実際 は垂直荷重でした。すみません。でも3-7間の曲げだけの問題なのでまぁいっか 再度、良くみてみると『L』の値は各支点の反力に関係しないことが分かる つまり軸受けの計算には関係しない。また静定ラーメンとして考えられる ので個別に反力を求めて行けば、割合簡単に解けると思います 上記の図がリンク切れだったので再度、B.M.D.として upした https://picasaweb.google.com/lh/photo/zol-1FHL2RBfoU2rsaxfIdMTjNZETYmyPJy0liipFm0?feat=directlink
お礼
回答ありがとうございます。 リニアブッシュの上下ピッチが短い場合、捉え方が異なるというのは 勉強になりました。 技術的な計算式なども知り得ることができたので大変感謝しています。 技術資料としてまとめ、今後の作業に生かしていきたいと思います。