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切欠きのある丸棒の一軸引張りにおける破断荷重について
- 丸棒の一軸引張りにおける破断荷重に切欠きは(ほとんど)影響しない
- 破断荷重の理論解(実用解)を求めるため、環状溝を有する丸棒に単調増加荷重を与える引張試験を行った
- 初めは応力集中係数を考慮したが、試験結果と一致せず、実は応力集中効果は無いと結論付けた
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>応力集中係数≒1で試験結果とほぼ一致すると いう試験結果との比較検証から、以下の過程を 経ることにより応力集中の影響は緩和、もしくは 無くなっているのではないかという推定に 至ったのですがどうでしょうか? 応力集中→塑性変形→応力分布が均等化 そのとおりだと思います。 応力集中を議論する場合,集中応力σmax(切欠き部の最小径部の外表面)は,材料の弾性限度内で扱われます。応力集中係数も,材料の弾性限度内において成り立ちます。 では,弾性限度を超えたらどうなるのでしょうか。PL/2さん推定のとおりだと思います。 延性材料なので弾性限度を超えると降伏します。この状態では,変形が進んでも応力はほとんど増加しないので,応力分布が均一になります。つまり,切欠きがある試験片とない試験片では,弾性限度を超えた場合,応力の差がほとんど見られなくなります。
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>もし文献化されたものをご存知でしたら 教えていただけないでしょか? インターネットで探しましたが,見つけることができませんでした。 迫力に欠けるのですが,私の手元にある本を2点紹介します。 (1) 機械工学必携(三省堂発行,馬場秋次郎編者) P.139に,応力集中係数の定義がありますが,弾性限度内で…とあります。 (2) 機械工学便覧 基礎編 A4 材料力学 P.102に,降伏点を超えた場合に別途考慮が必要との記述があります。 これらの記述と,Pepperonさんの記述から連想されると思います。
お礼
急遽出張となったためお礼が遅くなり申し訳 ありませんでした。 ご紹介いただいた文献を入手し勉強させて いただきます。この度は最初から最後まで お付き合い頂いたこと、重ねて御礼 申し上げます。
間違いがありました。よりによって,人の名前を間違えてしまいました。<反省,反省,ひたすら反省です。 >PL/2さん推定のとおりだと思います。 ↓ Pepperonさん推定のとおりだと思います。 申し訳ありませんでした。
>むしろα≒1とし応力集中効果は無いとした方が 試験結果とは一致するようです。 発表されている応力集中係数で計算した応力値は,有限要素法や実験による応力値と比較して,数%以内の差しかありません。 この実験結果は,切欠きの加工硬化や材料組織のバラツキなどを考慮しても,従来の経験値とかけ離れています。 そこで,一つの疑問です。計算に使用された「σb:引張強度」は,切欠きのない丸棒の実際の破断荷重を丸棒の断面積で割った値でしょうか。その破断荷重は,同じ試験機で実測された値でしょうか。
お礼
早々のご回答ありがとうございます。 ご指摘にあるように、本来は切欠きのない丸棒を 同じ条件(試験機)で試験した場合の値を使用する べきところなのですが、試験水準の設定不備で収得 できていません(試験自体は数年前に実施したもの で、事後解析を行っています)。そこで熱処理硬度 から引張強度を推定し計算に使用しております。 文献等に発表されています応力集中について ですが、ある瞬間におけるミクロ的な応力を検証 したもののような気がしており、今回のような 破断荷重を算出するような大きな変形を伴なう 破断点近傍でのマクロ的な場合にも適用して よいものかという疑問があります。 応力集中係数≒1で試験結果とほぼ一致すると いう試験結果との比較検証から、以下の過程を 経ることにより応力集中の影響は緩和、もしくは 無くなっているのではないかという推定に 至ったのですがどうでしょうか? 応力集中→塑性変形→応力分布が均等化
補足
>計算に使用された「σb:引張強度」は, 切欠きのない丸棒の実際の破断荷重を 丸棒の断面積で割った値でしょうか。 その破断荷重は,同じ試験機で実測された値 でしょうか。 計算の「σb:引張強度」は、熱処理硬度からの 推定値(公称応力)を使用しています。
お礼
明確に現象をご説明いただきありがとうございました このような破断荷重の算出というある意味基本的 なことながら、私が探した教科書的な一般文献 (材料力学,塑性力学)の範囲では、ご回答のように (切欠きのある丸棒の)一軸引張りにおける破断時に おける現象について実際の設計に応用可能な形で 記述されたものはありませんでした。 もし文献化されたものをご存知でしたら 教えていただけないでしょか?