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都道府県名などの後の「は」
番組などのお便りの紹介コーナーで、差出人の説明をする時に「東京都は大田区にお住まいの○○さんから・・・」といった言い方をしますよね。(あるいは最近ではこういう言い方はしないのでしょうか?) この時の、都道府県名などの後の「は」は文法的にはどういう用法なのでしょうか? 通常の「は」の使い方とは違うような気がして、子供の頃からずっと変だなぁと思っています。 本当は「の」だけど、その後にも「の」が続くので避けるためになんとなく「は」になった、とかでしょうか?
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ネットの質問板の定番質問のようです。 枕草子の「春はあけぼの」あたりと混同している意見もよく目にします。 手元の辞書にはのっていませんが、のせている辞書もあるようです。 http://qa.cyzo.com/qa6659282.html ================================ 明 鏡国語辞典を引いてみると「は」の用法の五番目に答えがあります。曰く「時や場所など、場面をあらわす語について、後のさらに細かな場面設定を導く」。 「場面設定」とあるように、芝居がかった口上で用いるわけです。ちなみに「は」の用法には共通して、強調の意味があります。「私はニューヨークにいるんだ ぞー。よく聞け!」と強調したいという気取りが「は」という一語の選択に表れていると言えますね。 ================================ 下記を見るに、国語大辞典(『日本国語大辞典』だろうか)にも出ているらしい。 http://okwave.jp/qa/q1177372.html ================引用開始 国語大辞典(小学館)によると「地名に関して、それを含むさらに広い地域を先に提示する特殊な用法。『東京は神田の生まれ』」とありますので、その通り、特殊な使われ方なのでしょう。 ================引用終了 詳しくは下記をご参照ください。 【「ハ」の用法 男は度胸、女は愛嬌 春はあけぼの 東京は浅草にやってまいりました〈1〉〈2〉】 http://ameblo.jp/kuroracco/entry-11803106721.html 以下は一部の抜粋(重言)。 c ~のどこかと言えばの〈ハ〉/素直に「ノ」って言えよの〈ハ〉 さて本題の「東京は浅草にやってまいりました」の〈ハ〉。これに関してはトピも立っている。 【東京は渋谷に来ています、の「は」について】 http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=3370193 コメント[1]~[16]は何が書いてあるかわからん。 たしかに「○○は△△にやってまいりました」をよく耳にするのは、テレビのグルメ番組なんかのレポート。なんで「ノ」にしないんだろうと疑問に思うけど さ。博徒や香具師の口上なんかでも近いのがあったような……「東京と言ってもいささか広うござんす。東京は神田……」とか「葛飾は柴又で産湯につか り……」とか。ほかではあまり聞かない。だからと言って方言にされては困る。 コメント[17]に出てきた『井上ひさしの日本語相談』を確認した。偶然なんだけど、つい最近別件で大野晋版を調べた。http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1782912593&owner_id=5019671 井上ひさしの説明は非常にわかりやすいが、『春の朝』の例は、やはり「イチバンよねの〈ハ〉/と言ったらの〈ハ〉」だろう。たぶん、bとcを区別していないんだろう。 コメント[19]に書いたように、一部の辞書は「~のどこかと言えばの〈ハ〉」を掲載しているらしい(未確認)。 ================================ 【2】【3】には辞書の記述が出てきますが、内容が微妙に違っています。原典が同じものか違うものかもわかりません。 【4】で辞書の具体例が出てきます。『明鏡国語辞典』が手元にないので未確認です。申し訳ない。「芝居がかった口上で用いる」か否かは不明です。単なる慣用表現って気もします。 【2】~【4】から抜粋します。 ・広い場所の中の一定の(せまい)場所をしめすときに使う ・広い場所の中の一定の場所を示すときに使う ・時や場所など、場面をあらわす語について、後のさらに細かな場面設定を導く ================================ 「時」にも使えるのか。「~のいつかと言えばの〈ハ〉」ってことね。講談なんかで「元禄2年は秋の末」みたいな言い方はするかもしれない。こうなると、たしかに「芝居がかった口上で用いる」と言えるかも。
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- g27xxxxx
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先ず誰でも知ってる地方「東京」を挙げて、出身地や住まいの所在地を知らせます。 次に「(~にある、詳しい地名)“は”大田区」と、具体的な場所を知らせます。 話し方の一つとして、 「大田区」という地名を伝える前に、その所在地を「東京都」と強調しながら、 場所の表現が重なることで話がくどくならないように、 ニュアンスを変えない範囲で、()内の言葉が省かれ簡略化されてます。 単に住所として伝えるだけなら「東京都の大田区」で構いません。 意味は同じですから。
お礼
くどくならないように簡略化された、という経緯なのは納得です。どうもありがとうございました。
- marisuka
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東京(の中で)は(どこかと言えば、それは)神田の生まれよ。 という説明を聞いて納得した覚えがあります。(数十年前ですが。) 「は」は「それを特にとりあげて強調する」という働きがあるので、ああなるほど、東京だよ!と強調してるんだな、と納得した次第です。
お礼
他の方の回答も併せて考えて、強調の意味ということで良さそうなんですね。ありがとうございました。
- maiko0333
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東京は「どこでしょう。あ、」大田区…でしょうか。 下読みしていないと目と脳の処理が追いつかなくなるから 「は」でつなぐのかと思います。
お礼
「えーと・・・」みたいな感じですかね。おもしろいご意見ありがとうございました。
goo辞書 http://dictionary.goo.ne.jp/jn/172815/meaning/m0u/%E3%81%AF/ から抜粋して引用すると, -------------- [係助]名詞、名詞に準じる語、活用語の連用形、助詞などに付く。 3 叙述の内容、またはその一部分を強調して明示する意を表す。「喜ばずに―いられない」「やがてわかって―くれるだろう」 ---------------- ではないかと,ぼくは思います。ネイティヴのくせに(ネイティヴだからこそ?)文法には自信がない 笑。 例文の「東京都(は)大田区・・・」と「は」を省いても意味はおなじです。3の例文でも,「喜ばずに(は)いられない」,「やがてわかって(は)くれるだろう」と省いても意味はおなじです。だから,強調だと思います。 この用語法は,マスコミだけでなく,古くから「京は五条の橋の上,弁慶がなぎなたふりかざし・・・」などとあったはずです。大田区や五条の橋が,大阪府や群馬県ではなく東京都や京都だと念を押しているように聞こえます。
お礼
ネイティブだからこそ分からないものですよね。 「は」を省いても意味は同じ、「京は五条の橋の上」の例などからみると、3に該当する気がしますね。 お便りのシーンでは、わざわざ強調したくて使っているわけではなくとも用法として形が残っている、みたいな感じでしょうかね? どうもありがとうございました。
お礼
私も質問としては定番だろうと思ったのですが、何故だかどうしても見つからなかったのです。。。 「は」には元々共通で強調の意味がある、というのは盲点でした。 口上みたいなものは、私の子供の頃は既に身近に聞き慣れないものになっていたので、違和感を特に感じるのかなと思いました。もっと年配の方なんかは疑問に思わないのかもしれませんね。 詳しい引用とご回答をありがとうございました。