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生物の目的

生物の目的や役割が果たせないのは悪い事なのでしょうか? また生物の目的と自分は何故生きるのかという事は同じ事ですか?

質問者が選んだベストアンサー

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  • kagakusuki
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回答No.3

 回答No.1です。 >では、生物の最大の目的は種の保存といわれるものは誤りという事でしょうか?  はい、誤りです。  再度申しますが生物には目的などというものはありません。  例えば質問者様は、おそらく人間のふりをした人工知能などではなく、人間という生物だと思われますが、質問者様は種族の保存を最大の目的としておられるでしょうか?  その様な目的を生まれながらに持っていて、その目的を果たすための行動を他の行動よりも優先して行っておられるのでしょうか?  テレビを見たり、本を読んだり、ゲームをしたりするのも自分の子供を作り、育てるための役に立てるためなのでしょうか?  おそらくそんな事はないと思います。  人間は知能が高い生き物であり、知能が高ければ生き残ったり、子孫を残したりするのに有利になりますが、その知能をフルに使わずとも生きていけるだけの余裕と暇があれば、持て余した高い知能を使って遊びを始めます。  知能が高いのは人間が持つ性質の1つであり、人間がその様な性質を持っているのはあくまで進化の結果に過ぎず、子孫を残すためという目的があったから知能を高めた訳ではありません。  生物が持っている性質の大半はその生物が持っている遺伝子によって決められていて、生物の進化はその生物種が持っている遺伝子が世代を重ねて行く間に変化して行く事によって起きます。  遺伝子は細胞の核の中にあるDNAという物質の分子構造によって保存されていて、細胞が細胞分裂を起こす準備をしている時に細胞核の中のDNAは複製されて数が2倍に増えて行き、全ての遺伝子が2倍に増えたところで細胞分裂が起きて、新たに出来た2つの細胞のそれぞれに分配されるという事が繰り返されます。  このDNAの複製の際にコピーミスが生じたり、放射線や化学物質によってDNAの分子の一部が損傷したりすると、DNAに保存されている遺伝情報が変わってしまう事になります。  DNAのコピーミスや損傷が起きることは珍しい事ではないものの、細胞には「一部が変異してしまったDNAの異常を元に戻す修復機能」が二重三重に備わっているため、大抵の場合はDNAが変わってしまう事はないのですが、極稀には修復機能でも修復し切れない変異が発生する事があります。  DNAの分子は長い鎖状の形をしていて、その鎖の中の所々に遺伝子としての働きをしている部分が散らばっているのであって、DNAの分子の中には遺伝子の働きをしていない部分もたくさん含まれているため、DNAの一部が変異したからと言って、その変異した部分が遺伝子の働きをしている部分でなければ細胞の機能には何の影響も出てきません。  また、遺伝子を子孫に伝える役目をしているのは、卵子や精子といった生殖細胞であり、それ以外の細胞で遺伝子の変異が起きたとしても、その変異は子孫には伝わりません。  しかも、卵子や精子といった生殖細胞は親の個体の体内で多数作られるものであり、その多数の卵子や精子の中でも実際に子供になるのはほんの一部であり、大半の生殖細胞は子孫となる事なく死滅してしまいます。  ですから、生物の進化に関わる様な遺伝子の変異が子孫に伝わるのは、卵子や精子などの生殖細胞の中のDNAに変異が生じた場合で、尚且つその変異がDNA分子の中でも遺伝子の働きをする部分で起きた場合で、それに加えて多数作られた卵子や精子の内でその遺伝子の変異が起きた卵子や精子が子孫を残すために使われた場合に限られます。  この様な子孫に伝わった遺伝子に変異が生じている事を突然変異といいます。  突然変異は遺伝子の損傷やコピーミスによって偶然生じるものなのですから、その変異による影響も様々で、良い影響もあれば悪い影響もあり、どの様な影響が現れるのかはランダムになります。  その様な遺伝子の変異による影響の中にはその様な変異を抱えた個体の生存が困難になる様な致命的なものとなる場合も少なくなく、その様な致命的な遺伝子の変異を抱えた個体はすぐに死亡してしまいますので、子孫を残す事は出来ません。  遺伝子の変異が致命的なものではなく、個体の生存に極端な悪影響がないものに関しては、その様な変異の中には子孫を残すのに大幅に有利な性質をもたらすものも無い訳でありませんが、その様な明らかに有益となる様な変異が生じる事は極稀であり、致命的ではない変異の多くは通常であれば格別有利になる訳でもなければ特に不利になるというほどでもない、良し悪しという点では中立的な変異となります。  その様な中立的な変異が何世代にも亘って繰り返し起きる事によって、その生物種の集団の中には遺伝子の細部が異なる様々な個体差が生じる事になります。  そして環境変化等によって状況が変わった際に、それ以前の状況の下においては中立的であった個体差が、新たな状況の下では有利・不利の違いをもたらす様になる場合があり、遺伝子の些細な違いによって「新たな環境に適した性質」を偶々備えていた個体が(その様な性質を持っていない個体と比べて)子孫を残す事が出来る確率が高くなるため、その生物の集団の中で「新たな環境に適した性質」を備えた個体の割合が増えて行き、ついには祖先とは性質や姿形が異なる集団が生じます。  これが生物の進化の主な仕組みです。  突然変異はランダムに起こるものであり、目的をもって起きている訳ではありません。  突然変異の繰り返しよって生じたランダムな個体差と環境の変化によって個体ごとに子孫の残しやすさに差が生じ、その中で"その環境下においては"子孫を残しやすい性質を偶々持っていた個体が子孫を優先して増やす事が出来た事により、その様な個体の子孫の割合が増えていった"結果として"、現在生存している殆どの生物には「子孫を残しやすい性質」が備わっている様になっただけなのです。  現在生きている生物の殆どが「子孫を残しやすい性質」を備えているために、人々の中には 「生物の最大の目的は種の保存である」 と勘違いをする人が出て来る事がありますが、それはあくまで一部の人が勘違いをしているというだけの事に過ぎず、事実とは異なります。  科学者や進化論を正しく理解している人はその様な考え方をしていません。 【参考URL】  進化論 - Wikipedia   https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%80%B2%E5%8C%96%E8%AB%96  ネオダーウィニズム - Wikipedia   https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8D%E3%82%AA%E3%83%80%E3%83%BC%E3%82%A6%E3%82%A3%E3%83%8B%E3%82%BA%E3%83%A0  中立進化説 - Wikipedia   https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E7%AB%8B%E9%80%B2%E5%8C%96%E8%AA%AC  FNの高校物理 > 4.生物 / 生物の進化論   http://fnorio.com/0080evolution_theory1/evolution_theory1/evolution_theory1.htm

その他の回答 (2)

  • ubku
  • ベストアンサー率37% (227/608)
回答No.2

>では、生物の最大の目的は種の保存といわれるものは誤りという事でしょうか? 生物が生きる最大の目的が種の保存なのではありません。生物たちは、遺伝子によってプログラムされた本能によって行動します。その結果、種の保存がうまくいったものたちだけが「今」繁栄しているのです。それがうまくいかなかった種は変異するか絶滅します。現に、絶滅していった種は数知れず。。。 我々はその現象の結果だけを見て、生物の最大の目的が種の保存だと錯覚しているに過ぎません。

  • kagakusuki
  • ベストアンサー率51% (2610/5101)
回答No.1

 生物そのものには目的や役割などというものは存在しません。  単に、与えられた環境条件下において繁殖するのに有利な性質を備えているものの割合が増え、不利な性質を備えているものの割合が減って行くという、性質と条件によって結果が決まるという「現象」が存在しているだけの事です。  生物がどの様な性質を持つのかは偶然と自然選択によるものであり、生物が目的に合わせて性質を選択している訳ではありません。  生物には目的や役割などというものが元々存在しないのですから、 >生物の目的や役割が果たせないのは悪い事なのでしょうか? という問いは、「存在しないものを果たせない事」に関して問うている訳であり、その様な問いは問いとして成り立ちません。 >生物の目的と自分は何故生きるのかという事は同じ事ですか?  いいえ、違う事です。  前述しました様に >生物の目的 などというものは元々存在しません。  それに対し、 >自分は何故生きるのか という問いは、 >生物の目的 に関する問いではなく「人生の目的」に関する問いであり、「人生の目的」は個人ごとに異なりますし、その個人自身が自ら選択して決める事なのですから、存在しない「生物の目的 」とは全く異なる事柄です。

noname#222853
質問者

補足

回答ありがとうございます。 では、生物の最大の目的は種の保存といわれるものは誤りという事でしょうか?

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