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面積のイメージから離れた積分とはどういうものですか

積分と聞くとすぐ面積のことを考えてしまいますが、数学的には面積のイメージとは違う面もあるのでしょうか。

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  • ddtddtddt
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回答No.3

 数学といえど究極的には現実の観測結果として生じたものですから、面積のイメージしかないといえば、それは否定できません。でも積分に関する実際の数学的活動は、ちょっと意外な(?)構図になってます(^^;)。  数学では面積も多少抽象化(一般化)して考えるので、面積とは関数だという定式化になります。2次元平面上の領域cなんかを独立変数として持つ関数です。例えばRを実数全体の集合、Cを2次元平面上の領域を集めた集合として、面積μは、   μ:C→R   (1) みたいな感じで定義されます。(1)の意味は関数μ(c)があり、μ(c)という関数値が領域cの面積だ、という意味です。  面積を(1)のように定式化すると、面積をもっと一般的に捉えられます。例えば領域cは、中身がべったり詰まった2次元平面上の部分集合ですが、別に任意の集合でμ(A)を考えても良いですよね?。  Aは穴空きのドーナツかも知れないし、事によったらバラバラの点集合かも知れません。前者には明らかに面積がありますが、後者は一点の面積が0である以上、総面積も0であるような気がします。でもそれを言ったら、実数区間だって点集合なのだから、実数区間の長さは(面積は)0なの?、って話になります。境目はどこなのか?。  その一つの結果が「測度零集合」と言われるものです。この中には可算無限点集合の全部が含まれます。それで数直線上の有理数全部を集めたって、その集合としての長さ(面積)は0である、という結果が導かれます。  つまり面積のイメージから出発した数学でやっている事の実態は、「普通に面積を持つ集合の限界はどこなのか?」です。これは完全に解けていません。また解かれたとしても、実用上役に立たないのは目に見えています(^^;)。ただしこれらの結果によって、連続関数の積分などの普通の積分が、厳密に基礎付けられるのは事実です。  じつはここまでの事をやる分野は積分論ではなく、測度論と言われます。μ(A)の事を測度といい、「普通に面積を持つ集合」の事を可測集合と言います。連続関数などはみな可測集合である事を証明できます。  積分論は可測集合だけを相手にし、その積分結果(測度値)が±∞なんかにならない場合を、可積分と呼びます。積分論は可測集合の可積分条件を調べる分野です。  それで式にも書けないような得体の知れない連続関数などであっても、連続関数という条件だけで、何にも考える事なく安心して積分を実行できる訳です(^^;)。例えば数値積分で。

kaitara1
質問者

お礼

小学校で面積というものがわからないことから逆に積分が面積から離れず、なにもわからないという状態です。簡単なものではないことを教えていただきました。自分にわからなくても当然だと安心しました。測度とか可測集合という言葉に憧れを感じます。

その他の回答 (6)

  • ddtddtddt
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回答No.7

 #3です。  #4さんの仰る事は、その通りですね。積分は面積などを計算する手段(足し算)であって、積分結果が面積などになると言うべきだ、というのは本当です。  ただ実際上(個人的意見ですが)、積分計算は常に面積の計算になるので、積分=面積というイメージを、全く無視する事はできない気がします。  rdθ(円弧)の積分(θ:0→2π)で、f(θ)=rのグラフを書いたら、2πrはその面積です。2πr(円周)の積分(r:0→r)で、f(r)=2πrのグラフを書いたら、πr^2もその面積です。2πrを円の周長,πr^2を円の面積と「解釈」するのは、何故そういう積分計算をやるのか?という背景を知っている、人間の勝手です。  次に測度論を知っていても、いかに役に立たないかを示すために、#6さんにならって添付図の右中段にある関数g(x)を考え、それを0~1で積分する事を考えます。  最初に状況を見るために、とりあえずf(x)=1という定数関数を考えますが、f(x)はx=0.5で一点だけ抜けているとします。これを0~1で積分すれば、添付図の右上の図のようになりませんか?。図ではx=0.5での隙間を目に見えるように書いてますが、この隙間の幅は0ですよね?。だとすれば面積=1というのは明らかです。  うるさい事を言わなければ、足し算(積分)はどういう順序で足してもOKなので、g(x)の0~1での積分は、先に有理数の部分を積分し、後で残りの無理数の部分を積分して足す事にします。それが添付図の中段の図です。ここでQは有理数,IRは無理数を表します。  Qの面積の色がIRより少々薄いのは、無理数は有理数より圧倒的に多い事がわかっているので、本当にこんな図をつくれたら「こんなかな?」という気持ち(^^)です。ところで有理数って、要するに物差しの目盛りですよね?。物差しの目盛りをどんどん細かくしただけのものですよね?。そして物差しの目盛りの幅は、(理想化すれば)0でした。  だとすればf(x)の面積の話から、そんなものいくら集めたって面積0じゃないの?という予想はいちおう成り立ちます(証明は必要です)。Qの面積の色が薄すぎて、本当に透明だったと証明したのが、測度零集合の話です。  どうしてかと言うと、Qの側で無理数の隙間が全てなくなるように、IRの側では有理数の隙間が全てなくなるように圧縮してやると、下段の図になります。圧縮するとQは一本のラインにまで縮みますが、IRの幅は1から変化しません。隙間なく有理数点をいくら並べても、全体の長さは0にしかならないが、測度零集合の言ってることです。だから無理数点を全部並べたら、長さは1なんですよ。1-0=1という論理です(^^;)。  従って最初のg(x)の0~1での積分結果は面積=1です。でもこれって、1×1=1の正方形の面積計算とどこ違うのさっ?、と実用上はなります。だから積分と面積は「ごくふつ~に」考えてて良いと思いますよ。さっきみたいな話は、数学でも本職にしない限り無視してて良いです。  測度論なんか持ち出しちまったのでフォローしますが、自分は土木屋で測度論を実際に読みました。で、本職と無関係なところで「たま~に」使うのが唯一、測度零集合の結果のみです。こういう話が出来てもちろん嬉しい気持ちはありますけれど、読んだ事にかなりの虚しさも感じます(^^;)。

kaitara1
質問者

お礼

せっかくのお話も私には猫に小判ではありますが、こういうおはなしは心が洗われる感じがしますので、うかがった価値があります。また面積ってやはり難しいものなのだと思いました。

  • QCD2001
  • ベストアンサー率59% (298/499)
回答No.6

たとえば、こんな関数 f(x) を考えてみます。 f(x)=1 xが有理数の時 f(x)=0 xが無理数の時 この関数はいるところ連続でない関数です。この関数を0から1までxで定積分したら、面積になると思いますか?関数の値は0と1との間を行ったり来たりして不連続に変化しますから、区分求積では計算できません。このようなまともには積分ができそうにないような関数を積分するにはどうしたらよいだろう?というのがNo.3の回答者の測度という概念になってくるのです。 ところで、No.5の回答者の、「コンピュータは積分ができない」というのは上記のような関数をコンピュータで計算できないことを言っているのだと思います。

kaitara1
質問者

お礼

面積も難しいものなのですね。

  • Water_5
  • ベストアンサー率17% (56/314)
回答No.5

"数値積分”と言う言葉はコンピュータによる 数値積分を意味します。 しかし、貴方もご存じのようにコンピュータは 積分はできません。 シンプソンの台形公式による数値積分しかできませんね。 人間は紙と鉛筆で積分値(答え)を出します。 スーパーコンピュータ”京”でも積分はできません。 人口知能がクローズアップしておりますが はたして、積分もできないコンピュータで 人工知能を表現できるとは思えません。

kaitara1
質問者

お礼

コンピュータに積分はできないということがあまり分からないのですが、演算のしかたがコンピュータに組み込めないということなのでしょうか。

  • shintaro-2
  • ベストアンサー率36% (2266/6244)
回答No.4

積分=和であって 積分=面積ではありません。 だからこそ、rdθ(円弧)の積分(θ:0→2π)が2πr(円周)になり 2πr(円周)の積分(r:0→r)がπr^2(面積)になり その積分が体積になるのです。 高校の数学でも体積を扱いますよね? 物理においても、加速度の積分が速度、速度の積分が移動距離と あくまでも和です。

kaitara1
質問者

お礼

積分を和としてみなければいけないということですね。

  • Water_5
  • ベストアンサー率17% (56/314)
回答No.2

面積のイメージしかないと思います。 それでよいと思います。 積分は完全にわかっていません。

kaitara1
質問者

お礼

そういうものですか。何かほかの純数学的なことがあるのかと思っていました。

  • kagakusuki
  • ベストアンサー率51% (2610/5101)
回答No.1

 何故面積しかイメージ出来ないのか解りませんが、積分は、体積を求める事にも使えますし、エネルギーのワット数と時間の関係からエネルギー量を求めたり、移動速度と時間の関係から総移動距離を求めたり、流量と時間の関係から経過時間と水位の関係を求めたり、燃費と移動速度と距離の関係から必要な燃料の量を求めたり、等々、極めて幅広い分野で使う事が出来る計算方法です。

kaitara1
質問者

お礼

応用でなく、数学独自のものがあるのかと思っていました。

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