• ベストアンサー
※ ChatGPTを利用し、要約された質問です(原文:高校化学 実在気体と状態方程式(平衡時))

高校化学 実在気体と状態方程式(平衡時)についての考察

このQ&Aのポイント
  • 高校化学の内容で考え方が分からない部分があります。理想気体と実在気体の状態方程式について考える問題で、横軸をP(圧力)、縦軸をz(=Pv/nRT)としたグラフがあります。理想気体は常にz=1で、実在気体ではzのグラフが曲線のようなものになっています。
  • このグラフについて、[特徴A:Pが0に近い領域ではzは1に近いが、Pの増大とともにzは減少し、Pがある値のところで最小となる]というものがあります。その原因について気体分子の平衡に基づいて説明した文章があるのですが、それが理解できません。
  • 気体状態において単独で存在する分子Mと、二つの分子Mが一時的にくっついてできた状態「M₂」の間には平衡が成立する。(2M←→M₂)Pが増大するとルシャトリエの原理によって平衡は右に移動し、MとM₂の物質量の和はnより小さくなる。その結果、z(=Pv/nRT)は減少する。最後の一文で、なぜ「zが減少する」のかが分かりません。

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
  • phosphole
  • ベストアンサー率55% (467/834)
回答No.3

特徴A:Pが0に近い領域ではzは1に近いが、Pの増大とともにzは減少し、Pがある値のところで最小となる まずこの原因として考えられるものを挙げておきます。 質問者さんの考察にある、分子間力の効果は重要なものです。 実在気体の状態方程式やファンデルワールス状態方程式を習われていると思いますが、圧力が高い(あるいは体積が小さい)領域では、気体分子同士が近づきやすくなるので、分子間力によってお互いが引き合う効果が無視できなくなります。すると気体分子が好き勝手に運動しにくくなるので、体積は縮むし、周りの壁に与える圧力も減るでしょう。従って、zの式の分子(PV)が理想気体の時より小さくなり、zは1より減ります。 これだけだとzはきりなく減るので、特徴Aの後半に書かれている「極小が生じる」を説明できませんが、あまりにも体積が小さくなる(あるいは圧力をかけまくる)と、今度は気体分子自体の大きさが無視できなくなります。ここが分子間力の微妙な所で、ある程度まで近づくと引き合うのですが、近づき過ぎるとぶつかって斥力を生じます。スケールが全く違いますが、星同士が重力で引き合うけど近づき過ぎるとぶつかるようなイメージです。ということで、Pがあまりに大きくなると(あるいはVがあまりに小さくなると)今度は反発が生じてきます。これは上記の逆の効果なので、zの分子が大きくなる方向に働きます。 これら二種の逆の効果の兼ね合いで、zはあるPの値で極小となると考えられます。 以上の説明は、問題とされている化学反応が起こる場合、あるいは気体が加圧下で液化する場合とは違い、一般の気体分子について成り立つ話です。どれくらいzが1からずれるか、またどっち向きにずれるかで、実際の気体の性質を調べることができます。 以下、問題についてですが、既にご回答があるように、上記の理想気体vs実在気体の話とはすこし違った話になってます。 『気体状態において単独で存在する分子Mと、二つの分子Mが一時的にくっついてできた状態「M₂」の間には平衡が成立する。(2M←→M₂) Pが増大するとルシャトリエの原理によって平衡は右に移動し、MとM₂の物質量の和はnより小さくなる。その結果、z(=Pv/nRT)は減少する。』 平衡移動した後のトータルの気体分子のモル数を入れて、その時点の圧力・体積・温度を測定すれば、zは1のままになるはずです。具体的に計算してみましょう。ヨウ素原子Iがnモルあって、これがヨウ素分子I2と平衡になっているとします。 まず全てIのままだったとするとz = (PV/nRT)です。 さて、nモルのうち2xモルがI2になって平衡になったとしましょう。Iは(n-2x)モル、I2はxモルです。気体分子全体のモル数は(n-2x) + x = (n-x)モルです。このときの状態方程式を計算すると、P’V’ = (n-x)RT, z’ = (P’V’)/(n-x)RTですから、zとz’の比はz’/z = (P’V’n)/(PV(n-x))となりますが、これは結局単に式をいじっただけで、比率は1です。 この問題はどういうことなのかというと、平衡が移動した後で測った圧力・体積の値と、平衡が移動しなかったとした時の気体分子のモル数を組み合わせると、zは1からずれるよ、ということです。そりゃそうです。確認しましょう。平衡が移動した後の圧力P’、体積V’と、平衡が移動していない気体分子のモル数nを使ってzを計算してみましょう。z = (P’V’)/nRT = (n-x)RT/nRT = (n-x)/n < 1となります。 上記のとおり、この議論では理想気体の状態方程式を使って議論しています。 実際、気体の平衡移動や化学反応の問題でこういう計算はしますが、平衡移動や化学反応が終わった後で理想気体の状態方程式を作ってやれば特に難しい議論をすることは無いはずです。 質問者さんは実在気体の話としてこの質問をされてますが、そういう議論の流れでこのような説明が出てきてますか?

piyo_hiyokosan
質問者

お礼

ご回答ありがとうございました! 丁寧に解説してくださったため、きっちり理解できました! グラフが「理想気体はz=1の一直線なのに、実在気体は変わる」というのを示していたので、実在気体で議論しなくてはいけないものだとばかり思ってしまっていました。 とても分かりやすかったです、ありがとうございます!

その他の回答 (2)

  • hg3
  • ベストアンサー率42% (382/896)
回答No.2

z=PV/nRT のnは、あくまで分子Mのモル数であり、気体中の分子数(MとM2のモル数の合計)ではないということです。 よって、M+M→M2によって、気体中の分子数が減っても、nは一定の値です。即ち、PやVが変化してもnRTは一定の値と考えないといけません。 例えば極端な例として、M+M→M2が進んで、全てのMがM2になった状態を考えてみましょう。 M+M→M2が進めば、気体中の分子の数が半分になるので、Vは半分になりますね。 Vは半分になりますが、Mのモル数はnのまま変わりません。(nはあくまでMのモル数であり、M2のモル数ではないので) 従って、z=PV/nRT は、0.5になるということです。

piyo_hiyokosan
質問者

お礼

ご回答ありがとうございました! nRTを一定で考えるとは盲点でした…

  • nananotanu
  • ベストアンサー率31% (714/2263)
回答No.1

単純に、Pの増大を打ち消すようにルシャトリエの原理が働いたんだから、(理想気体で想定されるより)Pが小さくなったんじゃないの?

piyo_hiyokosan
質問者

お礼

ご回答ありがとうございました!

関連するQ&A

専門家に質問してみよう