• ベストアンサー

「株主資本コストを上回る株主資本利益率」

株主資本利益率は、株主資本コストを上回らないと意味がない、と高校の先生が話していたのですが、何度聞いても意味が分かりません。 社債の支払い率は固定だから、それを上回らないと、株主として投資をする意味がないでしょ? と言っていたのですが、それが「株主資本コスト」と何の関係があるのか? まったくチンプンカンプンです。高校生にもわかるように、説明をお願いします。

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
  • answer119
  • ベストアンサー率64% (31/48)
回答No.2

以下、話を簡単にするため多少、端折っています。 特に税については考えていません。 ※印の項目は読み飛ばしても構いません。 ある企業の総資産が、社債と株で構成されているとします。 その企業の投資家は、社債の保有者と株主です。 社債保有者がその企業に対し要求する投資の利回りは負債コストと呼ばれます。 それはすなわち社債の利回りです。 その値は社債発行時から固定です。 一方、株主がその企業に対し要求する投資の利回りは株主資本コストです。 企業に利益があったら、それは社債の利息支払いに優先的に回され、残りが株主に回されますので、利益が大きければ、株主の取り分は多くなりますが、利益が少なければ株主の取り分はゼロになる可能性があります。 株主にはそのようなリスクがありますので、株主資本コストは負債コストより高い値が設定されます。 ※株主資本コストは、国債のようなリスクのない金融商品の利回りに、その企業の株価のブレ具合によって決められる利回りを付加して決められます。 また、株主資本コストは、配当に限定されて計算されるものではありません。 仮にその企業の総資産が100億円で、その内訳は社債が60億円、株(自己資本)が40億円であるとします。 社債の利回りが4%なら、60億円×3%で1.8億円の利益を、さらに株主資本コストが6%なら、40億円×6%で2.4億円の利益(純利益)の計4.2億円を投資家分配用の利益として上げるよう企業は投資家から要求されます。 ※この総資産100億円に対する4.2億円の割合を加重平均資本コストWACCと呼びます. 仮にある期の投資家に分配される利益が4.0億円であると予想されたとします。 そのうち1.8億円は社債保有者に社債利息の支払いとして優先的に分配されますので、残り2.2億円が株主の取り分、純利益です。 自己資本40億円に対するこの2.2億円の割合が株主資本利益率ROEです。 この場合は、ROE=2.2億円÷40億円=5.5%です。 株主としては、6%を要求していたのに、5.5%の実績しか出してもらえなくてガッカリ、それならもっと成績の良い他の企業に投資しておけばよかった…ということになります。 ということで、「株主資本利益率は、株主資本コストを上回らないと意味がない」わけではありませんが、期待外れということです。 整理すると、株主資本コストは株主が企業に要求する利回りであり、それに対する実績(予想)値が株主資本利益率です。 それでも純利益があるだけましです。 投資家分配用の利益が社債の利息以下であれば、それもないわけで(下手したら破産)、「社債の支払い率は固定だから、それを上回らないと、株主として投資をする意味がないでしょ?」とはそのようなケースを言っているのだと思います。

DJS
質問者

お礼

ありがとうございます!とてもわかりやすかったです。 「株主資本コストは株主が企業に要求する利回り」で納得しました。 なぜ要求する利回りが「コスト」と名付けられているのか?は謎ですが、また調べてみようと思います。 ありがとうございました!!

その他の回答 (1)

回答No.1

社債は負債コストなので、今回は関係ありません。 ざっくりとした回答です。 詳細は簿記とファイナンスの知識が必要です。 株主資本コスト=株主が期待する配当(TOPIX程度のリスク) 利益=税引後当年度純利益 税引後当年度純利益-株主が期待する配当>0 が望ましい。 分母を株主資本で割ると。 株主資本利益率=税引後当年度純利益÷株主資本=ROE 株主資本コスト=株主が期待する配当÷株主資本 ROE-株主資本コスト>0が望ましい。

DJS
質問者

お礼

ありがとうございました。

関連するQ&A

専門家に質問してみよう