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熱の伝導と輻射の本質的違いは何ですか
電線を伝わる電気と無線の電波の違いのようなものでしょうか。
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熱伝導が四つの力の何によるかを問えば、電磁相互作用以外には考えられません。格子原子の間隔を維持しようとする力、あるいは、原子分子の衝突時の斥力、これらはクーロン力など電気力です。従って、熱伝導であれ熱輻射であれ、熱振動の伝播は極まるところ電磁的なものでしょう。 ただし、いわゆる輻射は長距離間の相互作用を普通指しています。熱振動周波数の電気波長より遥かに長い距離で実質エネルギ伝播可能なモードは、電磁界が伝播方向に垂直な横波に限定されます。いわゆる光、電波、平面波です。 一方、伝導は振動波長以下の至近距離での電磁相互作用でしょうから、エネルギの伝達方向と変動電界方向が一致するモードも成立、むしろそれが主役かと思います。この場合、粒子、格子点を介在、その質量を巻き込む玉突き現象ですから、少しマクロなスパンで捉えれば、電磁波伝播ではなく、見かけは音響伝播になります。 伝導と輻射は、音(フォノン)と光(フォトン)の違いでは無いのですか。
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- Nebusoku3
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熱の伝導とは物質の移動を伴わずに高温側から低温側へ熱が伝わる移動現象のひとつ。 つまり 固体中では、熱伝導は原子の振動及びが担う。特に、金属においては、結晶格子間を伝わる振動(フォノン、格子振動)としてのエネルギー伝達伝導電子に基づくエネルギー伝達 → 電線を伝わる電気とは異なります。 参考にしたURL: https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%86%B1%E4%BC%9D%E5%B0%8E 輻射: 焚き火などで日に当たっているとある程度の距離があっても顔などが熱くなりますよね。 赤外線などによるものですね。 これは光と同じような性質を持っており、たとえば 「反射鏡」 を持っていれば光のようにその方向を反射で変えられます。 太陽の熱は輻射ですね。 間に真空がありますよね。
お礼
真空中をどうやって光が通れるのか不思議でした。今でも不思議に思います。勉強が不足しています。ご教示ありがとうございます。
- masudaya
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熱伝導は,金属の場合は伝導電子がかなりの割合で電装をになっているので, 電線を伝わる電流と考えてもあながち間違いでは無いと思いますが, 例えば,木などの絶縁体は伝導電子がほとんど無いので,熱伝導率が悪いのですが 伝導しないわけではないので原子や分子の結合で熱振動が伝わる事になります. この場合は電線を電流が流れるというよりは, 振動は固体を伝わると言う方がイメージが近いかと思います. 輻射に関しては,熱によって放射される光(電磁波の一種)なので 電波とみても良いかもしれません. しかしこのようにとらえても,あまり実用上役に立たないかもしれません. 熱伝導はだいたい温度差に比例して熱の移動が発生します. 一方輻射はだいたい温度差の4乗に比例して熱の移動が発生しするからです. ご指摘のイメージでは,このようなモデルが導けない(特に輻射の場合)ので 難しいのではと思います.
お礼
伝導電子というのは自由電子と呼ばれているものと同じものかと思いました。また伝導電子の振動数と赤外線の周波数とはどこかで関係しているのかとも思いました。もう少し勉強してみたいと思いました。どうもありがとうございました。
- kagakusuki
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>分子や原子の振動というのは電磁波とは違うものなのでしょうか。 全く別のものです。 電磁波とは、電場や磁場の周期的な変動が波として空間を伝播して行くものです。 分子や原子は、電場や磁場そのものなどではないため、分子や原子の振動を電磁波と呼ぶ事は出来ません。 分子や原子の振動とは、原子同士が結合している等といった理由により、原子や分子の位置関係が制限されて位置関係が大きく変わる事が無い場合において、その制限内で行われる分子や原子の動きの事です。 後、念の為に申し上げておきますが、「熱の伝導と輻射の違い」と「電線を伝わる電気と無線の電波の違い」は全く異なります。 「熱の伝導で温度の高い所から温度の低い所へと熱が移動する」という事と、「電位の高い所から電位の低い所に向かって電流が流れる」という事は確かに似ていると言えなくもありません。 一方、温度の高い物体の表面からは必ず「輻射」が起きるのに対し、電池の+極の様な「単に電位が高いだけで、電位が変動しない物体」から電波が発生する事はありません。 回答No.1で述べました様に、「熱の伝導と輻射の本質的違い」とは、高温の物体から低温の物体へと分子や原子の振動が伝わって行く際に、物体を構成している原子や分子の直接的な接触によって振動が伝わるのが「熱の伝導」であるのに対し、原子や分子の振動のエネルギーが一旦電磁波のエネルギーに変換され、その電磁波が低温の方の物体に吸収される事によって低温の物体を構成している原子や分子の振動が激しさを増す事を「輻射」と言います。 それに対し、電位の高い所から電位の低い所に向かって伝導体中を電流が流れるのが「電気の伝導」なのですが、物体が無線の電波を吸収しても物体の温度が多少上昇するだけで、物体の電位が高くなる(+の電荷を帯びる様になる)などという事は起きませんから、「熱の伝導と輻射の関係」と「電線を伝わる電気(電流)と電波の関係」は全く異なるものである事が判ります。
お礼
電磁波が出て行く時に同じ周期で何かが電線の中で変動しているのではないかと想像しました。この変動というのは電流と関係があるのかとも思いました。自分の勉強が足りないことを痛感しております。どうも有りがとございました。
- shintaro-2
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>電線を伝わる電気と無線の電波の違いのようなものでしょうか。 理解としてはそれでOKですが 本質的な違いと言われると??? 輻射については、伝達物質が無い場合の熱移動ですから、まさに電磁波としての赤外線ですので 無線の電波と同じです。 熱伝導については、伝達物質があり、 2点間の温度差と熱抵抗(熱伝導率)とで移動する熱量が決まりますので 2点間の電位差と電気抵抗(電気導率)とで移動する電流(電荷量)が決まるのと同じで 関係式も一緒です。 輻射は電磁波としての熱の移動 伝導は、エネルギーを持った電子と、物体の分子(例えば結晶の格子)振動とが、接触した物体に伝わるエネルギーとしての熱移動です。
お礼
電線の中でも赤外線と同じような振動が生じているのかと思いました。ご教示ありがとうございました。
- kagakusuki
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その例えでは帰って解り難くなると思います。 熱とは乱雑に運動する分子や原子の運動エネルギーの事であり、その運動エネルギーが他の分子や原子に伝わっていく伝わり方の内、分子や原子が互いに衝突する事によって伝わる場合の事を「伝導」と言います。 一方、原子や分子の運動によって電磁波が発生し、その電磁波が他の原子や分子に吸収される事で、直接的な接触の無い原子や分子に熱エネルギーが伝わる場合の事を「熱放射」 或いは「輻射」と言います。
お礼
ご教示ありがとうございます。分子や原子の振動というのは電磁波とは違うものなのでしょうか。
お礼
なるべく勉強したいと思います。ご丁寧にご教示いただきあらためてお礼申し上げます。