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硫酸アンモニウムの定量
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質問者さんの解答には、明らかにおかしな部分がありますので、ひとまず以下のように修正してみました。もし私の修正案に納得がいかないところがあれば、この回答の補足欄で教えてください。 ----- 修正案 ----- 1.水酸化ナトリウムを加えた時に発生したアンモニアが硫酸と反応して硫酸アンモニウムになる。 2.残った硫酸と水酸化ナトリウムが反応して硫酸“ナトリウム”になる。 3.そして“硫酸ナトリウムと”硫酸アンモニウムを合わせたものが水酸化バリウムと反応して硫酸バリウムになる。 4.硫酸バリウムの重さがわかっているので、反応式 x(NH4)2SO4 + (1-x)Na2SO4 + Ba(OH)2 → BaSO4↓ + 2xNH4+ + 2(1-x)Na+ + 2OH- → BaSO4↓ + 2xNH3↑ + 2(1-x)NaOH + 2xH2O 《滴定後の水溶液に水酸化バリウム水溶液を加えた時の反応式》 より、“滴定後の硫酸ナトリウムと硫酸アンモニウムの物質量の和”もわかる。 よって1.2の化学反応式 (NH4)2SO4 + 2NaOH → Na2SO4 + 2NH3↑ + 2H2O ・・・5の前半 《25.0mLの水溶液に水酸化ナトリウム水溶液を加えた時の反応式》 2NH3 + H2SO4 → (NH4)2SO4 ・・・5の後半 《20.0mLの希硫酸にアンモニアを吸収させた時の反応式》 H2SO4 + 2NaOH → Na2SO4 + 2H2O・・・6 《滴定時の反応式》 を立てたのですが、この式からすると、“滴定後の硫酸ナトリウムと硫酸アンモニウムの物質量の和”が、“アンモニアを発生するのに使われた水酸化ナトリウムと滴定に使われた水酸化ナトリウムの物質量の和”の、二分の一になるはずです。 ------------------ 上の修正案には、まだ間違いが含まれています。完全に修正するには、修正案の最後の文にある、“アンモニアを発生するのに使われた水酸化ナトリウム”を“希硫酸に吸収されたアンモニア”に置き換える必要があります。そうすると間違いはなくなります。 ということで、質問者さんの勘違いは、「“アンモニアを発生するのに使われた水酸化ナトリウムの物質量”は“希硫酸に吸収されたアンモニアの物質量”に等しい」と考えたところに原因があるんじゃないかと思います。 25.0mLの水溶液に水酸化ナトリウム水溶液を加えた時の反応式 (NH4)2SO4 + 2NaOH → Na2SO4 + 2NH3↑ + 2H2O を見ると、「“アンモニアを発生するのに使われた水酸化ナトリウムの物質量”は“希硫酸に吸収されたアンモニアの物質量”に等しい」としてもよさそうに思えるのですけど、そうしてはいけません。というのは、問題文中に「完全に反応させ」という語句があるからです。完全に反応させるということは、発生するNH3をすべて水溶液中から追い出す、ということです。アンモニアは酸性~中性の水に非常によく溶けるので、発生するNH3をすべて水溶液中から追い出すには、水溶液をアルカリ性にする必要があります。ですので、“アンモニアを発生するのに使われた水酸化ナトリウムの物質量”は“希硫酸に吸収されたアンモニアの物質量”に“水溶液をアルカリ性にするの使われた水酸化ナトリウムの物質量”を足したものになりますから、“希硫酸に吸収されたアンモニアの物質量”よりも多くなります。
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