• ベストアンサー

弾性変形するポリマーの合成

ゴムの様にある程度まで塑性変形せずに、弾性変形で伸び、それでいて、耐水性、耐光性が良好なポリマーをつくりたいと考えています。そんなポリマーをつくれるモノマー(もしくは、ポリマー自身)がありましたら、どなたか教えて下さい。よろしくお願いいたします。

  • 化学
  • 回答数2
  • ありがとう数4

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
  • psa29
  • ベストアンサー率64% (150/231)
回答No.1

ゴムが弾性的に大変形出来るのは、柔軟な分子構造とそれらをずれないようにする架橋構造が存在するからです。 輪ゴムは天然ゴムから出来ていますが、硫黄などにより架橋(加硫)されているから、あのように伸びて縮むことが出来ます。 それ故、新しいポリマーでも柔軟な分子構造と架橋構造の導入を考えなければならないでしょう。 ウレタン系やアクリル系の材料を用いればゴム弾性体を作ることは出来ますが、99r054さんが、どの程度の化学知識をお持ちで、どの程度のモノマー入手が可能なのかが分かりませんので、私としてはブロックポリマーを利用してみてはと思います。 具体的にはSIS(スチレン-イソプレン-スチレン)などの熱可塑性エラストマーと呼ばれる、トリブロックポリマーがおすすめです。 スチレン部分が擬似的に架橋構造として働き、室温下では弾性体です。 イソプレン部分に2重結合が存在しますので、その分、耐候性は劣ってしまいますが、天然ゴムに比べ2重結合の割合が少ない分(スチレンが存在するので)、天然ゴムよりは耐候性はよいと思います。 もし、さらに耐候性の良いものが必要ならば、イソプレンの所を水添して耐候性を高めたポリマーも市販されています。 このようなブロックポリマーで、水添されたものの例としては、SEPS,SEBS等が市販されています。 分子量やスチレンの割合などを変化した各種グレードのものが市販されています。

99r054
質問者

お礼

早速のご返事本当にありがとうございます。 耐候性良好なものを求めているので、SEBSを調べてみました。そこでさらに質問したいのですが水添して二重結合が無くなっているのにもかかわらず、柔軟性が出るのはなぜなのでしょうか?(炭素鎖がフレキシブルだからですか?) また、もし宜しければアクリル、ウレタン系でも同様に耐候性に強く、弾性体となれるものがあれば教えてください。

その他の回答 (1)

  • psa29
  • ベストアンサー率64% (150/231)
回答No.2

>そこでさらに質問したいのですが水添して二重結合が無くなっているのにもかかわらず、柔軟性が出るのはなぜなのでしょうか? >炭素鎖がフレキシブルだからですか? 答えとしては、炭素鎖がフレキシブルということだと思います。 柔軟性を発揮するためには、ガラス転移温度が使用温度よりも充分低いことが必要です。 そして、結晶性が低いことも大切です。 ポリエチレンは、ガラス転移温度は充分低いけれど結晶性です。プロピレンと共重合すると結晶性が崩れてゴム(エチレン-プロピレンゴム)になります。 今回、水添した部分の結晶性が低いので、柔軟性を保っているものと思われます。 ただし、水添前に比べると、弾性率は上昇してしまっている(硬くなっている)と思います。 その点、SEBS(SBSの水添ポリマー)よりもSEPS(SISの水添ポリマー)の方が、耐候性は同じで、柔軟性があると思います。 ウレタン系のポリマーは多官能イソシアネートと多価アルコールとの重付加反応によって生成するポリマーですが、ある程度分子量の大きい多価アルコールを用いて、その主鎖を柔らかくしておきます。 主鎖として、ポリエーテル系やポリエステル系のものが代表的だと思います。 そして、多官能イソシアネートを用いることにより、十分な枝分かれが生じ、重合反応と同時に編み目構造を形成し、架橋構造体を作ります。 アクリル系の場合、主モノマーとしてガラス転移温度が、ある程度低いものを用いなければなりません。 アクリルの代表であるMMA(メチルメタクリレート)では、ガラス転移温度が高くてゴム弾性体にはなりません。 こちらは別途、架橋構造を形成する必要があります。 架橋点を共重合して、架橋剤と反応させます。 塊状重合を用いて、多官能アクリル系モノマーを添加しておけば、ウレタンと同様に重合時に架橋構造を形成できます。 工業的にはそのような方法も十分可能です。 塊状重合の場合、重合(重合熱など)を如何にコントロールするかがポイントとなります。

関連するQ&A

  • 塑性変形後の弾性エネルギー

    弾性エネルギーは,E=1/2*σεで表されると思いますが,塑性変形する過程でもこの式は適用できるのでしょうか? 変形エネルギーとして損失するエネルギーがあると思いますが,塑性変形時の弾性ひずみエネルギーはどのように計算すれば良いでしょうか? 参考になる文献等ありましたら教えていただけると幸いです. ご教示よろしくお願いいたします.

  • 塑性変形後の弾性率

    【疑問点】 金属を塑性変形させた後の弾性率は、変形前に対して変化はないのでしょうか。 転位等の格子欠陥と関連付けた理解をしたいです。 【背景】 教科書レベルだと、『降伏点を超えて塑性変形をさせて除荷するとひずみが入る』程度の説明しかなく、変形後にはどのような挙動をするのかの記載がなく、また、除荷中は降伏前の弾性率と同じ傾きで下がっている図になっていますが、本当でしょうか。変化があるのではと思ってしまいます。

  • 弾性変形の限界について

    いつも過去ログなど、参考にさせていただいてます。 弾性変形の限界について教えて下さい。 薄肉円筒形状のSCM420材に外側から均一な圧力をかけて、一定量変形させてたいのですが、その時の変形量が弾性変形範囲内か、塑性変形の領域かを判断する目安は無いでしょうか? 圧縮時に何%まで弾性変形するかわかれば、円筒の直径と変形後の直径の差から変形割合を求め、計算できそうな気がするのですが・・・

  • 弾性率について

    下記の解釈で合っていますでしょうか? 弾性変形のしやすさ=弾性率(弾性係数) 塑性変形のしやすさ=塑性率(塑性係数) 鉄=純チタンより塑性率は小さいが弾性率は大きい 純チタン=鉄より柔らかいため、鉄より弾性率は小さいが塑性率は大きい ガラス=弾性率は非常に小さく、塑性率が大きい 同じサイズの鉄パイプと純チタンパイプを手に持って 同じ力で地面に叩きつけた場合、より手に衝撃を伝えるのは鉄パイプである。 間違い等御座いましたら、ご指摘お願いします。

  • 粘性変形

    変形の種類として弾性変形、塑性変形ってのはよくわかるんですが粘性変形って言うのが良くわかりません。 どういった物が起こすどういった変形なんですか?

  • 弾性と塑性を説明したいのですが。

    棒状、若しくはひも状の身近に手に入れられる一つの物で、この状態が弾性変形、そしてこの状態が塑性というように分かりやすく説明することが必要となりました。 簡単に見つかると思っていたのですが、いざ見渡すと見つかりません。ゴムのように伸び縮みし、応力をあげるともちのように伸びるような簡単に手に入る物ご存知内でしょうか。

  • 樹脂の弾性限度

    接着剤硬化物に外力が加わったときに塑性変形するかどうかを気にしています。 エポキシ樹脂(といってもいろいろあると思いますが)の弾性限度は、どの程度の数値になるのでしょうか。

  • クリープ試験での弾性変形領域と塑性変形領域

    クリープ試験のクリープ曲線において弾性変形領域、塑性変形領域はあるのでしょうか?荷重にもよると思うのですが、最初に荷重をのせたときにすでに弾性領域は終わっているのでしょうか?また荷重を一度にのせられないので2-3度に分けてのせているのですが、一次クリープ曲線に悪いような気がします。クリープ歪というのは変位ゼロからではなく荷重をのせてからの伸びなのでしょうか?ちょっと混乱しています。どなたか詳しい方ご教授お願いします。

  • 粘性変形とは

    弾性変形や塑性変形については理解できるのですが、高分子やガラスなどが示す粘性変形がどのようなメカニズムで起こり、どのようなものなかが分かりません。  例えば、ガラスは温度が低いと弾性変形の様に破壊しますが、温度が高くなると粘性変形を起こす(分子の配列が変わることにより形を変えると聞いた覚えがあるのですが・・)、というようにイメージしてよいのでしょうか?

  • 塑性変形可能な樹脂

    塑性変形可能な樹脂として、ポリブテンのようなα-ポリオレフィン系ポリマーがあるということは調べました。 これ以外の常温付近で塑性変形可能な樹脂って何かありますか? 融点が低い樹脂やガラス転移温度が低くて常温付近で塑性変形できるって感じのプラスチックです。 ご存知の方ありましたら、よろしくお願いいたします。