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複数のグラフの傾向から、異なるデータの近似式を出す
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厳密に言えば、横軸Vの値と温度tから縦軸Aの値を知るために使うのか、それとも、縦軸Aの値と温度tから横軸Vの値を知るために使うのかで話が違うんですが、ま、それはともかく。 こういうのは段階的に攻めるんです。 グラフを縦軸Aの値と温度tから横軸Vの値を知るための曲線だということにすると、 V = f(A,t) である。さて、グラフを眺めると、tに応じて曲線を適当にV軸に沿ってずらせば、どれも概ね重なりそうだ。なので、 f(A,t) ≒ f(A, T)+v(t-T) (Tは適当に決めた定数) と近似できるでしょう。どのぐらいずらせば合うのか、大体でいいから実際にずらして調べてみて、「温度差が(t-T)のとき、ずらす量はどれだけか」をグラフにプロットします。すると、関数v(t-T)が概ねどんな曲線になるかが分かりますね。その曲線が直線っぽかったら一次式 v(s) = a + b s で良さそうだし、少々曲がっていれば二次式 v(s) = a + b s + c(s^2) を使ったり、のたうってたら三次式 v(s) = a + b s + c(s^2) + d(s^3) が必要かもしれませんが、ともあれ、それっぽい式をモデルとして考えます。(ただしこのとき、はじめから欲張って沢山の項を並べるんじゃなしに、必要最少限の個数の項で関数を作ってみて、それでも不足ならひとつ項を付け加えるようにします。ケチケチ行くんです。) そして、 f(A,t) ≒ f(A, T)+v(t-T) がなるべく旨く成立つようにパラメータa,b,c,…を最小二乗法などを使って決定します。その結果、モデルとデータとの残差 r(A,t) = f(A,t) - ( f(A, T)+v(t-T) ) の絶対値が、至る所で、必要とする精度より十分小さければ、それで話はおしまい。 さもなければ、r(A,t)がどんな曲面で近似できそうかを考えます。たとえば「r(A,t)はtとはほとんど無関係で、主にAで決まる」というのなら、 g(A) = p + q A + … などで表してみる。いや、「主としてAで決まるがtとも無関係じゃない」のなら、 g(A,t) = p + qA + r tA + … を考える。そして、 r(A,t) ≒ g(A) となるように、最小二乗法などを使ってパラメータp, q, …を決めてやる。ケチケチ行くのは、上記と同じ事です。 ともあれ、g(A,t)によってr(A,t)がうまく近似できたなら、 f(A,t) ≒ (f(A, T)+v(t-T)+g(A,t) という、改良版の近似式が得られた訳です。
お礼
色々な場合分けまでして解説していただいてありがとうございます。 とてもわかり易い説明でした。参考にさせていただきます!!