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飛行機主翼断面の形状についての初歩的疑問

funflierの回答

  • funflier
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回答No.5

No.4です。元が「竹トンボ」の話なのでこの方向で再度考えたいと思います。 ついでに前回のグラフデータの見方を通して今回の件を考えます。 先にご紹介したサイトには翼型を選ぶと(複数表示された状態から右の 「Airfoil detail」を選ぶと)詳細ページが表示されます。ここでの グラフは4つあり、 左上「Cl/Cd」は 揚力係数と抗力係数の比を 右上「Cl alpha」は 迎え角と揚力係数の関係を 左下「Cm alpha」は 迎え角変化における風圧中心変化の関係を 右下「Cd alpha」は 迎え角と抗力係数の関係を 表しています。またその上の「Max Cl/Cd」は各レイノルズ数においての 最大揚抗比(=滑空比)を表しています。 ここで見逃せないのがレイノルズ数の問題で、これも翼型に関わってきます。 単順に「cm単位(0.1m)の大きさで人間が歩く速さ程度(1m/s程度)」 ならレイノルズ数は約7000、10の3乗オーダーです。航空機有人実機のような 大きさなら「m単位の大きさ、秒速数十m~数百mの速さ」なので、これだと 10の6乗オーダーになります。ここで翼型のレイノルズ数での特性を見ると、 例えば層流翼、NACA6系列で最も厚い部類のNACA 63(4)-421では http://airfoiltools.com/airfoil/details?airfoil=naca634421-il グラフでも低レイノルズ領域(青い、Reynolds # 50000の線)では揚力係数 が極端に低くなり、抗力係数も高くなっています。最大揚抗比(Max Cl/Cd) も「3.7 at α=11.5°」と悪いです。 一方、同じ6系列でも最も薄いNACA 64-206 では http://airfoiltools.com/airfoil/details?airfoil=naca64206-il レイノルズ数(Re)に対し、各パラメーター変化がさほどありません。 これがラジコンでもインドアサイズ、レイノルズ数10の5乗オーダー程度では 厚みを持たない平板翼のほうが良い、等と言われる所以で、昆虫の羽根が平板 なのも同様理由によります。竹トンボの回転数も大きさも計ったことはあり ませんが、間違いなく10の4乗以下程度のレイノルズ数ですので、この領域 で性能の良い翼型でないとならないのは間違いありません。 と、なると竹トンボサイズに実機のような「厚み」を持たせるのは不適当 と言えます。これも「>何か根拠があるでしょうか。」の答えのひとつに なると考えます。 ただ薄い方が良いといっても、例えば揚力を重視すると、大きなキャンバーを 持つ翼型でゲッチンゲン462がありますが、 http://airfoiltools.com/airfoil/details?airfoil=goe462-il 「Cl alpha」グラフから、通常使われる迎え角は0°~10°程度とすれば この時5°(横軸)で揚力係数(縦軸)は「1.6」あります。最大揚抗比も Re数10^6では100を超えます。しかしRe数が下がり50000領域では揚抗比 は 8.9 とかなり性能が悪化します。 ここで低レイノルズ数翼型(low Reynolds number airfoil)とつく エップラーE63を見ると、 http://airfoiltools.com/airfoil/details?airfoil=e63-il 高~低Re数でも変化が少ないことが解ります。模型サイズでは揚力係数より こうした低Re数向きの翼型を選ぶべき、ということになります。 竹トンボに何が最適かは私は解りませんが、揚力係数の大きい方が最初 与えた回転速度、ブレード面積が同じなら L=1/2・ρ・V^2・S・CL の 揚力式から「CL」が大きいことになるので、竹トンボの発生推力は増して 上昇が良いように感じると思います。ただ同時に「抗力」が大きいことは 回転を減じるのも早い、ということになるので滞空時間と上昇力の妥協点 がどこにあるかを探る、という問題になってくると思います。 竹トンボは上昇時は「プロペラ」でもあり、こうなるとヘリコプターの ローターや飛行機の翼としてだけでなく、直径分布でのピッチ変化も持た せないと有効迎え角が均等にならないという問題も出るのではないかと 思います。

noname#194289
質問者

お礼

御懇切に説明いただきありがとうございます。私には猫に小判のような高度のお話と思いましたが、お礼の気持ちとして少し書かせていただきます。タケトンボのローターを紙を筒状に巻いたものをつぶして作ってみると上下に膨らんだものは、明らかに上昇性が悪いことがわかりました。恐らくご説明と一致した結果ではないかと想像しています。また回転軸近くのピッチと末端部のピッチの違いも重要であることはご指摘のプロペラであることと一致するものと理解させていただきました。

noname#194289
質問者

補足

紙を上面に湾曲させると見違えるように上昇性能が向上するのは、空気を押す効率が増すからではないかと想像していました。

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