• ベストアンサー

補給軽視?40年代、南の島に補給を届かす方法

旧日本軍の補給軽視という論ですが、 そもそも、アメリカ軍を敵に回して、補給を届かす方法などあったのでしょうか? 補給を「重視する」、などという精神のあり方ではなくて、 「こういう輸送作戦なら」 「駆逐艦100隻必要」 などの作戦や物量、技術で語ってください。もちろん、おおざっぱなもので結構です。 私見では、アメリカ軍並みの物量無しでは不可能だったと思っています。

  • 歴史
  • 回答数8
  • ありがとう数8

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
  • DieMeute
  • ベストアンサー率70% (571/807)
回答No.8

補給軽視? まあ結果論的に見ればそう言えるかもしれませんが、日本海軍も全く補給について考えていなかったわけではありません。 そもそも開戦前に海軍では「昭和十六年度戦時通商保護計画要領」という海上交通路の保護計画を策定しています。 それに南方地域との海上交通路を守る事を主目的とした「択捉型」海防艦の建造を開戦前に始めていますし、34隻の海防艦の急造を決定しています。 もし、本当に補給を軽視していたのなら、開戦前からこのような海上交通路の保護計画を立てたり、海防艦の建造はしなかったでしょう。 そもそも当初の海上交通路の防衛は、各鎮守府、警備府、方面艦隊、連合艦隊がそれぞれ定められた担任海域の海上交通路を守るというものでした。ですから全く輸送船の護衛がされていなかったというわけではありません。 しかし、この方式では一輸送路の護衛を各部隊が担当海域ごとに交代するので効率が悪いという事や、連合艦隊の決戦兵力から護衛部隊を出すのは重荷にもなるという事で、第一、第二海上護衛隊が新設されます。 しかも、この海上護衛隊を新設したのは1942年4月という、まだ日本の海上交通路が脅かされていない時期です。 もし、本当に補給を軽視していたのなら兵力は少ないとはいえ専門の護衛部隊を新設したりはしなかったでしょう。 そもそも、日本海軍にとってまず艦隊決戦によって西太平洋の制海権を確保する事が先決であり、それができねば海上交通路の確保もできません。 しかも、対米7割と言うように日本海軍の戦力はそもそも米海軍の7割程度しかなく、最初から戦力が不足しており、どうしても海上交通路防衛の戦力は後回しになります。 当初の計画では米艦隊を撃破できれば、海上交通路を守るための戦力をまわせる余裕も出てくるだろうし、新たな戦力も新造されているので、海上交通路を守る事も可能という見込みでした。 また長期戦になった場合は連合艦隊の大部分の水雷戦隊を投入して海上交通路を確保するという主旨の事を海軍軍令部総長が文章にしています。 まあ、こうした計画、見込みも実際には大きく崩れたわけですが・・・ それでもガダルカナル攻防戦が始まるまでは南方の島々において補給が途絶したという事はありません。 南の島々への補給問題ですが、問題は制空権と米潜水艦です。 日本の撃沈された輸送船のトン数で言えば、その8割以上は米潜水艦と米航空機により沈められました。 それでその対策ですが、制空権については次の3点です。 1.空母対空母の艦隊戦において勝利し続ける。 2.南方の基地推進にあたっては制空権を確保の上進める。 3.引き際を見極める。 まあ、艦隊戦における勝利というのは当たり前の事でありますが、基地推進にあたっての制空権というのは、ガダルカナル島の戦いのように、制空権が確保しずらいような遠距離にいきなり基地を造ったりせず、制空権を確保できる場所に順次基地を推進していくというものです。 ガダルカナルの場合、ラバウル基地から1000キロも離れたガダルカナル島に基地を造ろうとしましたが、それほどの遠距離になると航続距離の長い零戦でさえ、ガダルカナル島では15分程度の滞空時間しかありません。これではガダルカナル島の制空権をとるのは難しいですし、パイロットも心身消耗してしまいます。実際、連日の戦闘の結果、日本の航空部隊は消耗を早めました。勿論、島への補給も米軍に妨害されます。 数ヵ月後にラバウルとガダルカナルの中間のブインに日本軍は飛行場を完成させますが、これは遅いですし、順番が逆です。 ラバウルからの航空援護の下にまずブインに基地を造り、そこに航空部隊を駐留させ、そしてその部隊の航空援護の下に、ガダルカナルの基地を造っていくべきでした。そうすれば、あのような悲惨な戦いにはならなかったかもしれません。 また、引き際を見極めるというのは、もし損害が嵩みそうならば、ラバウルまで退くという事です。ラバウルならレーダーもあり敵機の襲来を早期に察知し迎撃しやすいですし、パイロットの心身の消耗も遠距離を飛ばなくていいので押さえられます。ガダルカナルの場合、当初、敵の判断を見誤り、敵は少数で本格的な反攻作戦ではないと日本軍は判断していました。だから戦力を小出しにし、泥沼にはまっていきました。駆逐艦を輸送船代わりに使うような事態になる前に退く決断をすべきでした。 そうすれば貴重な駆逐艦と航空戦力の消耗をある程度は抑えられたでしょうし、あれほど多くの将兵をガダルカナル島で飢えさせる事もなかったでしょう。 米潜水艦への対策としては次の3点です。 1.機雷原の構成。 2.対潜哨戒機の増強。 3.連合艦隊からの駆逐艦部隊の使用。 機雷原の構成というのは南方の資源地帯のジャワ、スマトラ、マレーシア、ボルネオ周辺海域からベトナム沖、中国沿岸、台湾海峡を通る日本までの航路において、機雷原を構成して米潜水艦を寄せ付けないようにしようという構想です。これらの海域は比較的浅いため機雷原の構成が可能で、さらに南シナ海自体に米潜水艦を入れないように機雷原を構成する事も、一部水深の深い海域を除き可能かと思います。そうした深度の問題から機雷敷設が難しい箇所は艦艇と航空機による警戒を密にするという事で。実際、この機雷原の構成は日本軍も行おうとしましたが、開始した時期が遅すぎました。 機雷数は最低で4万2千個必要という試算がありまして、日本が開戦時に保有していた機雷が約2万9千個で、1年間の機雷生産数が約1万5千個という事なので、1年で最低限の必要数は揃います。また、日本の敷設艦全部を使えば、4万2千個の機雷でも3ヶ月で敷設を完了できるそうなので、1943年に米潜水艦隊が活動を活発化させる前に機雷原による海上交通路防衛ラインを構成する事が可能になるかと思います。 問題はその機雷原による防衛ライン外の南洋の島々ですが、これは対潜哨戒機を増強します。 対潜哨戒機の増強というのは、飛行艇部隊を対潜哨戒の主力にしようというものです。駆逐艦、海防艦は建造にそれなりの時間がかかりますし、乗組員も軽く100人以上必要です。 潜水艦は飛行機に弱いですし、日本の飛行艇は飛行距離が長く、船団護衛にも向いていますし、水上機母艦との連携により活動範囲を広げられます。 飛行機メーカーには負担になりますが、これを大量生産して対潜哨戒の一つの柱にします。 「九七式飛行艇」 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B9%9D%E4%B8%83%E5%BC%8F%E9%A3%9B%E8%A1%8C%E8%89%87 「二式飛行艇」 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%8C%E5%BC%8F%E9%A3%9B%E8%A1%8C%E8%89%87 旧式の九七式を全面的に後方での対潜任務に付かせる方が、前線で使用するより戦力の有効活用になるかと思います。 連合艦隊からの駆逐艦使用というのは、ガダルカナルでの「鼠輸送」のような無理をする作戦を行わなければ、駆逐艦の消耗をある程度は抑えられるので、その分を船団護衛に回そうという案です。実際、開戦初期に連合艦隊も駆逐艦部隊を対潜作戦に割いた事もありますので。 「鼠輸送」 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%BC%A0%E8%BC%B8%E9%80%81 要は駆逐艦、航空戦力を無駄に消耗せず、できうる限り敵に制空権をとられないようにし、南方資源地帯の航路は機雷原で守り、南洋の島々への航路は飛行艇を主力とした哨戒部隊と、回せるだけの駆逐艦により守ろうというものです。 ただし、これも艦隊決戦において負ければ、全ては終わりです。

shirouuda
質問者

お礼

ありがとうございました。 やっぱり、決戦に勝たねば補給は届かないんですよね。 制空権を確保して、決戦に勝ち、護衛を充実しなければ、 補給は届かない訳ですね。 やっぱり、かなりの物量も必要ですね。

その他の回答 (7)

  • tande
  • ベストアンサー率12% (22/179)
回答No.7

基本的に制空権を維持している地域であるならば補給は届きます。 制空権の問題からすればベイセンスイカンガーは些細な問題でしかないでしょう。 shirouudaさんのいう >そもそも、アメリカ軍を敵に回して、補給を届かす方法などあったのでしょうか? これがどういう具体的にどういう状況を想定しているのかは曖昧というか情報量が少なすぎて私には皆目検討が付きませんが、 制空権を損失している地域であるならば、日本だろうがアメリカだろうが補給は途切れてしまうでしょう。

shirouuda
質問者

お礼

ありがとうございました。

shirouuda
質問者

補足

つまり、空で勝たねば補給は届かない、ということですよね。

回答No.6

そもそも「補給が届かないところまで戦線を拡大した」ことに問題があるのです。

shirouuda
質問者

お礼

ありがとうございました。

shirouuda
質問者

補足

届く距離は、国力と比例関係に近いですね。

回答No.5

 はっきり言わせてもらいます。日本に米国並、いや米国以上の物量があっても南方の島には食料は届きません。駆逐艦を1万隻建造して運用する事ができても無駄です。何故か?海軍に海上護衛をする気がないからです。海上護衛は閑職野郎がする仕事でエリート海軍士官は黙って艦隊決戦するんだ!敵もこちらが艦隊決戦を挑めば艦隊決戦に応じるはずだ!という思想がある以上、物量・技術が幾らあっても無駄です。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B5%B7%E4%B8%8A%E8%AD%B7%E8%A1%9B%E7%B7%8F%E5%8F%B8%E4%BB%A4%E9%83%A8 wikiのここを読んでください  戦後に語られる補給軽視の話は、100の内1つの失敗事例を掲げて「日本軍は補給軽視した酷い軍隊だ」と言っているに過ぎません。大陸打通作戦という全長2500キロ、50万人の兵員を動員した一大作戦が行われましたが、現地での略奪は行われてはおらず、補給線も途絶えてはおりません。世界で2500キロの補給線を繋いだ軍隊は世界で日本だけです。独ソ戦で1000キロ、北アフリカは総延長こそ2500ですが1200キロ地点のエルアラメインでドイツは敗退しています。戦力も10万しかありません。 ガダルカナルは何故失敗したのか?海軍が補給線護衛してくれないからです。 佐倉歩兵第221連隊は何故餓死したのか?食料は無かったのか?原因の一つは輸送船が撃沈されたからではありますが、直ぐ隣りに駐留していた海軍陸戦隊が食料の融通もせず残飯は平気で海に捨てる行動をして友軍を見殺しにしたからです。 サイパン・ペリリューは全滅であって飢餓で全滅した訳ではありません。 フィリピンは米陸軍の攻勢で補給線が寸断されて補給不能になったのです。 少なくとも陸軍はまるゆという補給用潜水艦を作って島々に食料を届けたり、空母や航空機搭載型輸送船を用意して海上護衛を必死で行いました。

shirouuda
質問者

お礼

ありがとうございました。

shirouuda
質問者

補足

仮に、海軍に十分な余裕があっても、護衛の任務は実施しない、ということでしょうか?余裕があれば「思想」もそれに応じたものになると思うのですが。

回答No.4

その届かせる物資が無いやん。 負けるべくして負けた、それだけです。

shirouuda
質問者

お礼

ありがとうございました。

shirouuda
質問者

補足

質問は、 物量OKという仮定なのですが。

  • eroero1919
  • ベストアンサー率27% (3007/11114)
回答No.3

戦略的に生産と補給を考える軍需省みたいなところが必要でしょうね。そして、その軍需省の下に陸軍と海軍が入る必要があるかと思います。 結論:そんなの無理。

shirouuda
質問者

お礼

ありがとうございました。

shirouuda
質問者

補足

軍需省みたいなところの下に陸軍と海軍が属している国ってあるのでしょうか?

回答No.2

何のためにインドネシアとベトナム攻めたん? 補給のためです ただ 日本は島々での戦いだったのでどうしても補給線が貧弱でした 結論 無理だったということ

shirouuda
質問者

お礼

ありがとうございました。

shirouuda
質問者

補足

やっぱり、現実には無理ですねえ。

回答No.1

ベコを連れて行き現地で育てれば良ひのです。さう云はなくとも土人と仲良うして食料を分けて貰えば何の心配も要りますまいwwww

shirouuda
質問者

お礼

ありがとうございました。

関連するQ&A

  • なぜ補給が軽視されたのか?

    旧日本軍は、兵站・補給という概念を重視しておらず、それが敗北の大きな原因の一つであった、という認識は、広く共有されていると思います。 おそらくそれは事実なのだと思いますが、ではなぜ、補給を重視しなかったのでしょうか? 東條英樹にせよ、山本五十六にせよ、軍人達は近代的な軍事理論を一応は勉強したインテリで、あるものは当時の先進国に留学もし、第一次大戦での戦果も学習したはずです。 そのなかで、補給の重要性が学ばれなかったとは思えないのです。 現地調達主義もあったでしょうが、早々に破綻していたので、その後も補給を軽視し続けた理由が、よくわかりません。 単に「意識が低かった」、とだけ説明されても、やや納得がいかないのです。 なぜ、先の大戦で、勝利に必須であることは明白な「補給」が軽視されていたのでしょうか?

  • 艦これで出撃の任務に関しての質問です

    艦これで任務に関しての質問です。 大抵の任務はこなしてます。 けど出撃の任務の内の4つは毎日に無視してます。 敵空母を3隻撃沈せよ! 敵空母を3隻撃沈せよ 海上通商破壊作戦 1週間で輸送船を20隻撃沈せよ あ号作戦 1週間で可能な限り多くの敵艦隊を迎撃せよ 敵補給艦を3隻撃沈せよ 敵補給艦を3隻撃沈せよ この4つの任務は効率が悪いので毎日に無視しております。 この任務は皆さんはどうしてるのでしょうか? 助言よろしくお願いします。

  • 日本は分断されていたか

    大戦中、ドイツが早く降伏してソビエト軍が早めに日本に宣戦していたら、日本は朝鮮みたく分断されたでしょうか。ソビエトに輸送艦、補給艦が十分にあり、原爆が落とされなかった場合を想定して。

  • 第二次世界大戦でのドイツ日本軍

    <”もし”の質問です。> 第二次世界大戦でドイツがバルバロッサ作戦、 アシカ作戦を成功した場合 枢軸国はどうなりますかね? 圧倒的なアメリカ軍の物量で押し返されるのか 日本がドイツから支援を受け戦勝国になれたのか 想像・推測でいいのでお願いします。

  • 第二次世界大戦時、日本の沈めたアメリカ潜水艦数?

     第二次世界大戦時、日本の軍艦は戦艦を始めとした大型艦艇すらアメリカ潜水艦の餌食であり、輸送艦ともなると、その被害は絶大であったことはよく知られているかと思います。また、対潜として活躍するはずの駆逐艦や海防艦等も、能力不足のせいで役に立たないばかりか返り討ちにあうような状態だったことも同じかと思います。  この当時の情勢については、ある程度知識がある方だと思っていましたが、とあるゲームを通じて米潜水艦「アルバコア」が日本側の仕掛けた機雷により撃沈されていることを知りました。正直言いますと、米潜水艦に対しては日本は打つ手なしでやられる一方、潜水艦撃沈なんて戦果は皆無だと思っていました。駆逐艦等もアリバイ作りのために、とりあえず爆雷バラ撒いているぐらいにしか、、、。  実際のところ、日本によって撃沈されたアメリカ潜水艦は何隻ぐらいあるのでしょうか。  

  • ノルマンディー上陸作戦の艦隊のバルーンは?

    ちょうどNHKでノルマンディー上陸作戦のBBCのドキュメンタリーが放送されています。 連合軍の艦隊の艦がそれぞれバルーンを上げているのは何の目的でしょうか? 敵の空からの攻撃の防御の役割でしょうか?

  • ガダルカナル島を最初から見限っていれば

    ガダルカナル島のアメリカ軍占領後、飛行場を見限り、潜水艦や飛行機による補給線をたたけば、長期間、戦えると思うのですが、いかがでしょうか?この方面にお詳しい方、宜しくお願い致します。

  • 旧日本軍

    なぜ昔の日本軍では、補給部隊や軍艦の機関部、技術開発部門等は軽視され見下されてたのでしょうか? 戦闘部隊だけでは戦争ができないという事が理解されてなかったのでしょうか?

  •  軍事用船舶について

     戦前、日本が軍事大国だった頃、大和、武蔵等の戦艦が建造されましたが、今一つ、これらのジャンルがよく分からないので教えて下さい。   戦艦=大型の大砲をいくつも搭載した軍事船舶 航空母艦=ゼロ戦等の戦闘機を艦載した輸送船舶  この程度は何となく分かるのですが、駆逐艦、巡洋艦の役割、働きとは何でしょうか?  また空母はただ、戦闘機を積んでるだけで、敵からの防御力は(艦砲)ないのでしょうか?

  • 旧日本海軍の潜水艦について

    旧日本軍に潜水艦はないものと思っていましたが、ネットで検索してみるといろいろとあったようです。 戦艦が有名すぎで、潜水艦はあまり話題にならないようです。 そこで質問ですが、潜水艦の性能・実力のほどはどうだったのでしょうか?活躍はしましたか。 Uボートに比較してだいぶ劣るのでしょうか? 戦艦の技術が優秀なので、潜水艦も優秀であったと想像します。