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超伝導と量子コンピュータ
現在量子力学を勉強中ですが、超伝導を用いた量子コンピュータの研究に興味があります。しかし、私は理系ではあるものの物理学科ではないです。そこで、超伝導を勉強するのに適した文献(日本語か英語)があれば紹介してください!また、将来に向けてどういった論文を読むべきかアドバイスして下さると助かります。どういった方向性で勉強するとかがまだ定まってない状況で答えづらいかもしれませんがよろしくお願いします。(熱・統計力学、解析力学、電磁気などは独学しました) 参考URL→http://first-quantum.net/subgroups/superconductingQcom/index.html
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いずれにせよ、ジョセフソン接合を用いるなら、トンネル型、ブリッジ型、ポイントコンタクト、準粒子電流特性(常伝導トンネル抵抗、ギャップ構造、サブギャップ抵抗)、臨界電流、最小電流(高温超伝導ではリターン電流)、量子揺らぎ効果、セルフヒーティング効果、ジョセフソンフェーズディフュージョン、ブレークジャンクション、スイッチング速度を決めるジョセフソンプラズマ周波数、RSJ、RCSJ、RLCSJの各モデル、洗濯板モデル、超伝導体の準粒子の状態密度、臨界温度を決める超伝導膜厚に関するクーパー理論、ギャップ電圧の温度依存性を決めるBCS理論中に出てくる式、SISよりもSNSの方が高速で低ノイズであるのでBTK理論、OTBK理論、それに必要なBogoliubov変換、dc-SQUIDの動作原理あたりを頭に入れる必要があります。 高温超伝導体を用いる場合は電極への磁束の侵入を考慮しないといけません。 理論から超伝導を理解しようとすると、生成・消滅演算子の嵐で山ほど計算することになり、目的の研究内容まで辿り着かないでしょう(苦笑) 下に3種類の本をあげますが、最後のデバイスの本をベースに勉強するといいと思います。英語の論文は、適宜自分で集めるといいでしょう。論文を集める際の背景を教えると、高温超伝導体がで始めた1986年~1990年代中頃までの論文は間違いが多いです。「USO 超伝導」で検索するとわかります。ほとんど、太陽電池をやっていた人たちが超伝導ブームに乗って流れ込んできたのが原因です。超伝導が一番間違った論文が多いのではないかと思うほどです。最近のものでも意外と間違ったものが多いです。その辺は自分で仕分けてください。 超伝導入門 (上) (物理学叢書 (96)) (下巻も) http://www.amazon.co.jp/%E8%B6%85%E4%BC%9D%E5%B0%8E%E5%85%A5%E9%96%80-%E4%B8%8A-%E7%89%A9%E7%90%86%E5%AD%A6%E5%8F%A2%E6%9B%B8-96-M-%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%82%AB%E3%83%A0/dp/4842703164/ref=sr_1_3?s=books&ie=UTF8&qid=1345993457&sr=1-3 ジョセフソン効果の物理と応用 http://www.amazon.co.jp/%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%82%BB%E3%83%95%E3%82%BD%E3%83%B3%E5%8A%B9%E6%9E%9C%E3%81%AE%E7%89%A9%E7%90%86%E3%81%A8%E5%BF%9C%E7%94%A8-A-%E3%83%90%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%8D/dp/4764901358/ref=sr_1_3?s=books&ie=UTF8&qid=1345993366&sr=1-3 超高速ジョセフソン・デバイス (超高速ディジタルデバイス・シリーズ) http://www.amazon.co.jp/%E8%B6%85%E9%AB%98%E9%80%9F%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%82%BB%E3%83%95%E3%82%BD%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%87%E3%83%90%E3%82%A4%E3%82%B9-%E8%B6%85%E9%AB%98%E9%80%9F%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%B8%E3%82%BF%E3%83%AB%E3%83%87%E3%83%90%E3%82%A4%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%BA-%E6%97%A9%E5%B7%9D-%E5%B0%9A%E5%A4%AB/dp/4563034223
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- chiha2525
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超電導も量子コンピューターも、実用化の非常に手前に位置する技術です。二兎追うものは、ではありませんが、片方にしぼったほうが良いのではないかという気がします。 超電導は、20年くらい前に話題になりましたが、その後はあまり話を聞きません。最高温度を追うのではなく、流せる電流量を増やす方向にシフトしている、などと聞いたことがありますが、進んでいるのかどうか・・。 最近見かけたのは、次のような記事でした。 http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=00020120725002 量子コンピューターのほうは、今はその基となるキュービットをいかにして実現させるか、というレベルです。まだ、どの実現方法が優位かも見えていません、超電導を用いた方法に優位性があるかどうか。 別の新たなキュービットの実現方法を模索するほうが面白いかも。 キュービットに関する問題としては、計算が終わる程度の時間は、その状態を保証する必要がある、というのがあります。つまり既存の実現されているキュービットは、同じ状態を数秒間維持するのさえ困難なものであると記憶しています。
お礼
驚くほど回答が遅くなりました、ありがとうございました。現状を知れてますます興味が湧いてきました。
- アウストラロ ピテクス(@ngkdddjkk)
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お礼
お礼が驚くほど遅くなりました。丁寧な回答ありがとうございました。計算が大変そうですね・・・