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融点の変化
HDPE使用の製品に不具合が発生しました。不具合原因は材料がゲル化したと考えられます。(融解熱量が正常は200mJ/mgなのが不具合部は30mJ/mgになっていた)そのゲル化部の融点を測定したところ、138Cになっていました。HDPEの融点は通常134~135Cであると思います。ゲル化等を起した場合融点も変わってくるものなのでしょうか?融点はHDPEなら変わらないと思うのですが。材料はHDPEに間違いありません。(FT-IR測定済み)融点が変わることってあるのでしょうか???
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融解熱(ΔH)の低下は結晶化度の低下を意味します。一方で融点の上昇は結晶サイズの増大を意味すると思われます。考えにくい現象ですが、融点の上昇は結晶性の低下によるピーク形状の変化で、見た目高融点側にシフトしているように見えるのではないでしょうか?問題は架橋による結晶性の低下が主ではないでしょうか? 成型品をDSCで1回測定(ファーストラン)すると成型物の熱履歴が分かります。一度冷却してから再度加温(セカンドラン)していくと、樹脂としての性質が明確になります。ファーストラン,セカンドラン共に融解熱が正常品に比べ小さいようであれば、樹脂が架橋(ゲル化)していると見てよいと思います。セカンドランは問題ないが、ファーストランのみ変であれば、成型時のトラブル(例えば鋳形字の冷却が強すぎる)などが考えられるのではないでしょうか。
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- shota_TK
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ゲル化ということは架橋が起きてる,ということですね? 架橋以外に変化(分子鎖の切断など)がなければ,融点は上がるでしょうね.劣化前後のDSCを比べないと意味がないと思いますよ(文献値と比較するのではなく). 融解熱についてですが,測定が終わったサンプルをもう一度測定してみましたか?不具合サンプルと正常サンプルをもう一度測定し,やはり違いがあるなら架橋か開裂の影響,2度目は同じ結果だったら結晶化の影響,とも考えられます.
お礼
ありがとうございました。再度測定を行ってみたいと思います。
お礼
ご丁寧にありがとうございます。よくわかりました。