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蛍光スペクトルについて

分子の蛍光スペクトルが、一般に入射光より長波長側に現れるのはどうしてでしょうか? よろしくお願いします。

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  • c80s3xxx
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回答No.2

電子遷移は非常に短い時間でおこるため,この間の核配置は固定されているとみてよい.Frank-Condon原理. 一方,基底状態と励起状態では,最安定を与えるため核配置は少しずれている. したがって,電子エネルギーを核座標の関数として表わすと,基底状態のポテンシャル極小を与える核座標と,励起状態でのポテンシャル極小を与える核座標は異なる. 基底状態でポテンシャル極小近辺にある電子が励起されると,核配置は変化しないために励起状態のポテンシャル極小よりも「エネルギーの高い」状態の電子エネルギー状態に励起するだけのエネルギーが必要である. 電子が励起状態になると,その状態において核配置が最適化されるように核座標の変化がおこる.この結果,電子はエネルギーを一部失い,励起状態におけるポテンシャル極小近辺に落ちてくる.このときのエネルギーは基本的に分子振動等に使われ,非輻射である. 蛍光発光は,この励起状態のポテンシャル極小近辺から,基底状態への遷移である. このときも,励起と同様,核座標が固定されたまま電子遷移がおこるため,電子の落ちる先は基底状態のポテンシャル極小近辺よりもエネルギーの高いところである.したがって,励起に使われるエネルギーよりも,放出されるエネルギーの方が小さい. 電子が基底状態に落ちた後,ふたたび核配置が変化し,それによって,電子はエネルギー極小の位置に戻ってくる.

qwertya
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  • Hikaru99
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回答No.1

入射光より長波長側に出るということは、入射光よりエネルギーの光が出てくるということですね。 物質が吸収したエネルギーの一部が熱などで失われるためです。 http://www.jasco.co.jp/jpn/technique/internet-seminar/fp/fp1.html

参考URL:
http://www.jasco.co.jp/jpn/technique/internet-seminar/fp/fp1.html
qwertya
質問者

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