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反芻動物のアリシン摂取の影響とは?
- 反芻動物(牛、羊、山羊等)がギョウジャニンニクのような強い抗菌成分を含んだ飼料を食べると、胃内の細菌が死滅し、消化不良や栄養不足を招く可能性があります。
- ギョウジャニンニクには抗菌作用の強いアリシンが含まれており、反芻動物は胃内の微生物の働きによって植物質を分解して栄養を吸収しています。
- アリシンは溶血性貧血を引き起こす毒物であり、犬や猫のようなネコ目の動物に対しても強い毒性を示しますが、反芻動物に対しても同様の毒性を持つかは不明です。
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>有害ではある事は間違いなく、少なくとも病気に対する薬とはなり得ず 有害とは言い切れません。発育段階(=菌相の安定性)、病気の種類、投与量によるでしょうね。 離乳直後で菌相が安定しない時期だと影響が大きめでしょう。菌相に異常がなく衰弱している場合は強肝作用が有効でしょう。なお、「仔鹿物語」における該当するシーンではギョウジャニンニク2株とのことですが、これはニンニクや行者ニンニクの単独給与にははるかに及ばないレベルでしょうね。 獣医師ではないので断定はできませんが、ごらんになったのは民間療法としてありうるレベルだと思いますよ。
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- kakasi
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ご質問はアリル化合物の反芻胃内における抗菌作用と反芻動物の溶血性貧血についての二点かと思います。 まず、ガーリックオイルやアリル化合物はin vitroで酢酸/プロピオン酸比、メタン発生量を下げるとされていますが、多分ニンニクや行者ニンニク単独給与でもない限り胃内の細菌等が死滅して、セルロースを消化出来なくなることはない程度のレベルだと思います。アリシン自体は強い抗菌作用を持つ物質ですが、同時に他の物質へ転換されやいため、第一胃発酵への影響はガーリックオイル中の4種類のアリル化合物の中ではアリシン、二硫化アリル<硫化アリル、アリルメルカプタンと考えられています。 また、溶血性貧血については、“ヒツジにタマネギを15日間投与(50g/kg/day)すると著しいハインツ小体性溶血性貧血が発現した。”との報告がありますが、これはほとんどタマネギだけを給与したのに近い水準ではないでしょうか? 下記の文献などが情報ソースです。いずれもオープンアクセスで入手可能ですので、興味がおありでしたらどうぞ。 Calsamiglia S.(2007). Essential Oils as Modifiers of Rumen Microbial Fermentation Mohamed S. H. et al (1999). Rumen Bacteria are Involved in the Onset of Onion-induced Hemolytic Anemia in Sheep
お礼
御回答頂き有難う御座います。 つまりは、鹿等の反芻動物にとっては、ギョウジャニンニクは滋養強壮、体力回復等の益よりも、溶血性貧血を始めとする害の方が強く、その害は毒というほど強い訳ではないため、神経質になる必要はないものの、有害ではある事は間違いなく、少なくとも病気に対する薬とはなり得ず、なるべくならば食べない方が良い植物である、と考えておけば宜しいのでしょうか? 因みに、「仔鹿物語」における該当するシーンでは、6月生まれのエゾシカの幼獣(性別不明)が、9月頃に病気のために食欲を無くしていた処へ、ギョウジャニンニク2株を擂り下ろしたものを、スプーンですくって与えていました。 エゾシカであるため一般的なホンシュウジカの幼獣よりは身体が大きく、除草用等に飼育されているヤギの成獣と比べて一回り程小さな体格で、他の飼料等を食べていない時に、ギョウジャニンニクのみを1度だけ与えていました。
お礼
分りました、重ねての御回答誠に有難う御座います。