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半導体の材料物性について質問させてください。

半導体の材料物性について質問させてください。 半導体の材料物性値としてバンドギャップ、絶縁破壊電界、熱伝導率があると思うのですが、これは何によって決まっているのですか? この前GaNの絶縁破壊電界はSiに比べて大きい理由はなぜと聞かれて答えられませんでした。 私はデバイスを作製していて当たり前にSiの絶縁破壊電界は約0.3と認識していてその理由までは知りませんでした。 物性に詳しい方がいらっしゃいましたらご教授下さい。宜しくお願い致します。

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  • reglus
  • ベストアンサー率41% (149/356)
回答No.1

固体物理学を勉強中です。応用テーマは界面熱伝導です。 定量的な話はまだまだ出来ないのですが、定性的なら少し。 物理的には、結晶構造や格子定数あたりがかなり関与しているようですね。つまり安定であればあるほど良い、というような考え方です。 これをもうちょっと紐解いていくと量子化学的な話になってきます。 そもそも、対象物の絶縁性を論じていくと、HOMO(結合性分子軌道)とLUMO(反結合性分子軌道)の話になってきます。もしこの概念をご理解されていなければ、先に勉強なさってください。ここではご存知として話を進めます。 絶縁物はHOMOとLUMOのエネルギー差が大きい事が第一条件です。また加電子の軌道に格子間での重なりが少なく、加電子が自由にエネルギーをやり取り出来ない事も条件になります。 HOMOとLUMOのエネルギー差が小さければ、外界からのエネルギーによって結合が不安定になり、エネルギーを流したり、仕舞いには破壊されてしまいます。この仕組みの観念的な部分は、レオロジー的に、電子のエネルギーに対する粘弾性として考えてしまっても構いません。 加電子軌道に重なりがあれば、その軌道に加電子が入るエネルギーバンドでは導通性が生まれます。 エネルギーギャップと絶縁破壊の感覚はつかめましたでしょうか? 実際の組成物の状態は、結晶モデルを描いて分子軌道法で計算を行えば出てくると思います。 問題は熱伝導性で、自由電子を使った導通は上記の概念で説明できます。 説明出来ないのはフォノンによる部分です。フォノンの熱伝導を説明するには固体物理の概念に統計力学を使わないとダメで、これは私も勉強中なので回答は控えます。 ただ、ダイヤモンドの構造に近くなるとフォノンが上手く伝えられるようです。格子振動の分散が理想的なのでしょうね。

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