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半導体はどの程度の電流電圧で導体になるのか?

半導体は、電気を通す導体と電気を通さない絶縁体の中間的性質を示す物質のことですが、 例えば、バンドギャップが1.0eVのもの(シリコンは約1.1eV)は、一般的に半導体に分類されます。 しかし、このバンドギャップ=1.0eVの半導体とは、どの程度の電圧・電流をかけると 価電子の励起が起きる(導電性になる)物質のことなのでしょう? (真性半導体のようなものを想定した場合) 電圧数ボルト?それとも数十ボルト?数百ボルト?数千ボルト? 半導体の導体と絶縁体の中間の性質と言われても、具体的なイメージが沸きません。 どなたか半導体分野に明るい方、分かりやすく教えて下さい。 よろしくお願いします。

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  • inara1
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>半導体は、電気を通す導体と電気を通さない絶縁体の中間的性質を示す物質のことですが 半導体が導体と絶縁体の中間というのは大雑把なイメージで、半導体よりも抵抗率の高い金属もあります。 資料 [1] に金属と半導体(真性)の抵抗率の一覧表があります。金属の抵抗率は、銀(1.59×10^-8 Ωm)からコンスタンタン(4.9×10^-5 Ωm)まで3000倍の開きがあります。半導体のシリコンの抵抗率は 3.97×10^3 Ωm とコンスタンタンの 8×10^7倍(8000万倍)大きいですが、これはドーピングしていない真性半導体の場合で、不純物をドープしたり高温にすれば低抵抗になります。例えば、1cm^3あたり10^21個の不純物をドーピングしたSiの室温での抵抗率は 10^-6 Ωm と、コンスタンタンよりも低抵抗になります。半導体は一般に金属よりも高抵抗ですが、その幅は金属よりはるかに広いというのが半導体の特徴です。 一方、絶縁体は半導体の一種です。半導体のうちバンドギャップが大きいものは一般に絶縁体になります。その境界のはっきりした定義はありませんが、バンドギャップエネルギーが 5eV を越えるもの、あるいは抵抗率が 10^10 Ωm を超えるものといっていいでしょう。ただし、バンドギャップの大きな物質でも、抵抗率は不純物濃度で大きく変わるので、バンドギャップエネルギーというのは単なる目安です。バンドギャップが大きい物質は可視光をほとんど吸収しないので、絶縁体は一般に透明です(タッチパネルに使われる透明電極というのは例外で、透明でも電気を通す物質です)。 半導体と金属の大きな違いは、抵抗率の温度依存です。金属は温度が上がるほど高抵抗になりますが、半導体(絶縁体を含む)は逆に高温ほど低抵抗になります。 余談ですが、物質の抵抗率は10^-8 から 10^17 Ωm まで実に10^25 の範囲に渡っていますが、こんなに幅のある物性値は抵抗率くらいだそうです。誘電率や透磁率や熱伝導率はせいぜい10^6 程度の範囲しかないため、磁気回路や熱回路で理想的な絶縁体や導体を作るのは極めて難しく、電気回路のようなシンプルな理論が成り立ちにくいようです。 >このバンドギャップ=1.0eVの半導体とは、どの程度の電圧・電流をかけると価電子の励起が起きる(導電性になる)物質のことなのでしょう? 誤解されているようですが、価電子は電圧でなく、熱エネルギーによって励起されます。ただしSiのように比較的バンドギャップの大きな半導体の場合、室温の熱エネルギー程度では、バンドギャップを超えて励起される価電子はほとんどないので、真性半導体はほとんど電気を流しません(抵抗率が高いのは電流の素となる自由なキャリアが少ないため)。 不純物半導体を流れる電流の素は、n型半導体の場合、バンドギャップ中の上端近くにある不純物(ドナー)準位から伝導帯に熱励起された電子です。不純準位から伝導帯までのエネルギー差はとても小さいので、室温の熱エネルギー程度でも、不純準位にいたほとんどの電子は伝導帯に励起されます。 半導体に電圧をかけるというのは、半導体の中に電界を発生させるということです。伝導帯にいる電子がこの電界を感じて、電界の+側方向に動いていくことで電流となるのです(電流とはある断面を1秒間に通過する電荷量)。したがって電圧とバンドギャップとは直接の関係はありません。 ただし、pn接合の場合、pn接合にかける電圧と流れる電流はバンドギャップに関係してきます。それは、pn接合の場合、接合界面に、ほぼバンドギャップの大きさに等しい障壁ができるので、これを越えて電流を流すには、電圧をかけて障壁を下げる必要があるからです。したがって、同じ電圧をかけても、バンドギャップが大きいほど電流が流れにくくなります。GeダイオードがSiダイオードより立ち上がり電圧が小さいのは、GeがSiよりバンドギャップ(障壁)が小さいからです。また、ショットキーダイオードが普通のpnダイオードより立ち上がり電圧が小さいのは、ショットキーダイオードのほうが接合界面にできる障壁が小さいためです。 またまた余談ですが、半導体に電圧をかけたとき、半導体の右端にある電子が左端に達する時間は一瞬(距離/光速)のように思えますが、実は非常に長い時間がかかり、その速度は何と 0.07mm/s程度です [2]。ではなぜ電気は一瞬で流れるのかというと、右端の電子が動き出すと、玉突きによって次々と電子が動くため、右端の電子が動き出してから左端の電子が動くまでの時間は極めて短くなるのです。これは半導体に限らず金属中の電子でも同じです。したがって乾電池で豆電球を点灯させたとき、スイッチを入れたときにスイッチのところにいた電子と豆電球を光らせる電子は全く別物です。 [1] 金属・半導体・絶縁体の抵抗率一覧 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%95%B0%E9%87%8F%E3%81%AE%E6%AF%94%E8%BC%83_(%E9%9B%BB%E6%B0%97%E6%8A%B5%E6%8A%97%E7%8E%87) [2] PDFファイル2ページ目 http://www.cqpub.co.jp/toragi/TRBN/contents/2008/tr0801/0801highspeed1.pdf

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質問者からのお礼

大変丁寧なご回答、感謝です。どうもありがとうございました。 理解する上でのキーワードは、まずは「抵抗率」でしょうか。 半導体にドープする不純物の濃度で、その抵抗率は大きく変化し、 金属の場合はその抵抗率に温度依存があり、半導体と逆相関である。 次に、「励起される電子の意味」。 価電子は熱によって励起されるものであること。電圧とは関係はない。 不純物をドープしていない真性半導体の場合はほとんど電流は流れない。 ただし、pn接合の場合は電圧電流とバンドギャップとの関係性あり。 以上の理解でよろしいでしょうか? 今回紹介されている資料も非常に参考になりました。 どうもありがとうございました。

その他の回答 (3)

  • 回答No.3

半導体の定義の中に「温度が上がると抵抗が下がる」と言うものがありませんでしたっけ?(導体は温度が上がると抵抗は上がる) 導体の場合は金属内の自由電子が電気を運びますが、半導体は結晶内のはぐれ電子やホールが電気を運びます。 絶縁体・半導体・導体の区別は、その様な電気を運ぶ際の性質で分けられているのだと思いますが、いかがでしょうか?

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質問者からのお礼

早速のコメント、どうもありがとうございました。 半導体のn型とp型というのがはぐれ電子やホールが電気を運ぶというものに 当たるという理解で良いでしょうか?

  • 回答No.2

#1です ご質問の件は、半導体の真性伝導の話で、先ほどの抵抗率の記述になります。 後半のPNの記載は、不純物を導入した場合で不純物伝導の話です。 産業上は、真性半導体よりは不純物を導入した半導体がメジャーです。

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質問者からのお礼

早速のご回答、ありがとうございました。半導体のイメージに誤解がありました。 半導体はあくまでも半導体で導体は導体ということですね。 どうもありがとうございました。

  • 回答No.1

>半導体の導体と絶縁体の中間の性質と言われても、具体的なイメージが沸きません。 抵抗値の問題です。 >しかし、このバンドギャップ=1.0eVの半導体とは、どの程度の電圧・電流をかけると価電子の励起が起きる(導電性になる)物質のことなのでしょう? 電圧をかけたからといって、導体になるわけではありません。 バンドギャップは、n型とp型という2つの異なる半導体が接合された時等に、問題となります。 例えば、GeのP,N接合ならば約0.2Vで電流が流れます(いわゆるダイオード)。Siなら0.7V程度です。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%80%E3%82%A4%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%83%89

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