>SO2やH2Sは還元性が強い
と書かれていましたか。
特に強いわけではありません。
「還元性がある」という表現ぐらいが妥当だと思うのですが。
Sを含んだ化合物をどれくらい知っておられますか。
SO2+H2O→H2SO3
SO3+H2O→H2SO4
ですから、SO2とH2SO3は同等、SO3とH2SO4は同等であると考えます。
酸化の程度の順番が
H2S→S→SO2(H2SO3)→SO3(H2SO4)
になっていることはOの数、Hの数をみれば分かりますね。
酸化の程度の違いを数字で表す時には「酸化数」を使います。
(-2)→(0)→(+4)→(+6)
硫黄についてはこの4つの酸化状態の化合物しか存在しません。
酸化・還元反応が起こればこの4つの中で酸化状態が変化することになります。
H2Sは酸化されるような変化以外は起こりません。還元剤として働きます。
H2SO4は還元されるような変化しか起こりません。酸化剤として働きます。
ご質問のSO2(H2SO3)はどちら向きにでも変化することができます。
H2SO3は酸化剤としても還元剤としても働くことができます。
しかしこれらは可能性でしかありません。
実際に反応が起こるためには相手が必要です。反応条件も必要です。
酸化剤として働く時には酸化される物質が必要です。
還元剤として働く時には還元される物質が必要です。
Oの場合は3通りの酸化状態があります。
O=O → H-O-O-H → H-O-H
右に行くに従ってHの割合が増えて行きますからOの還元の程度が進んでいることが分かります。
酸化数で表すと
(0)→(-1)→(-2)
O2は酸化剤として働く可能性があります。
H2Oは還元剤として働く可能性があります。
H2O2は酸化剤として働く可能性も、還元剤として働く可能性もあります。
どの場合も反応が起こるためには相手が必要であるというのはSの場合と同様です。
お礼
非常に分かりやすい説明をありがとうございます^^ 一気に疑問が吹っ飛びました。