「明治維新」について乱暴な規定が許されるなら、それ以前の体制から新たなシステムへの変換過程、若しくは一連のプロセスと呼ぶことができます。具体的には近代国家としての成立過程ということにもなります。この意味で学制公布・徴兵令・地租改正、これらは全て改革の具体的な内容事項を示していることで近代国家に必要な「憲法の制定」「議会の開設」等の政治システムの構築に始まり「条約改正」等の解決すべき課題が山積していました。三大改革と呼ばれている事項はこれらの前提として密接な関係にあります。ですから「明治維新」という歴史事象は単に権力者が幕府から天皇に変わったことを指してのテクニカルタームではありません。
同じ事は「大化の改新」と「乙巳の変」の関係にもいえます。「乙巳の変」は蘇我入鹿殺害事件のことです。けれども「大化の改新」は殺害事件ではありません。「それ以前」と「それ以後」の政治や社会システムが具体的にどの様に変わったかを殺害事件から知ることはできないからです。
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早々にありがとうございました。助かりました。