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倫理の教科書位に出てくる倫理学者の楽しく読める本
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最近出た、小泉義之『ブックガイドシリーズ基本の30冊 倫理学』(人文書院)は超面白いです。 古代から現代まで、30人の思想家・倫理学者の著書を一冊づつとりあげ、その倫理思想のもっとも鋭い箇所を引き出し、膨らませるような読解が披露されています。 ベンサムが同性愛擁護論者であるとか、単純に教科書載ってないようなことも知ることができるので、その点でも面白い。 倫理の教科書とは内容があまり被らないので、場合によっては何言ってるか分からないかもしれませんが、論じる一冊ごとの文章は短くまとまっています。 なにより、教科書よりずっと身に迫った問題が考えられていると感じました。一度しっかり読めば、この先ずっと思考を刺激し続けてくれるような記述が多いです。 「自己に内的制裁を加える『良心の呵責』は不道徳の極みであり、それは社会的な『病理現象』にすぎない。こうして、義務も制裁もない道徳、生の道徳が始められることになる」(ジャン・マリー=ギュイヨーについて、上掲書p.20) おすすめです。
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- eiji-shige
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「倫理学」という学問の関心にこだわるのなら、倫理学の立場から哲学・思想を解説したものをお読みになるとよいと思いますが、それにこだわらないならNo.1さんのおっしゃるようにアンテナを哲学・思想とより広くしておくとよいと思います。 高校の倫理の授業を「楽しい」と感じられる人は、直接各哲学者・思想家の文章をお読みになることをおすすめしています。というのも、(解釈や読みの厳密性にこだわらなければ)実は意外と理解できるものが多いからです。プラトンの著作、たとえば『ソクラテスの弁明』『ゴルギアス』『饗宴』などは読みやすく、おもしろいです。もちろん難しくて不慣れな人には全く手のつけられないものもあるのですが、いったん彼・彼女らの著作を手に取ってみることをおすすめします。 といいつつも、質問の趣旨は「楽しくいろいろな倫理学者の考え方を学べる本」の紹介とのことですので、すこしリストをあげてみます。 No.2さんがあげていらっしゃる『ソフィーの世界』は物語調でたしかに大変読みやすいと思います。 ・ヨースタイン・ゴルデル、1995『ソフィーの世界――哲学者からの不思議な手紙』日本放送出版協会 もう少し教科書的なものですと ・竹田青嗣, 西研編、1998『はじめての哲学史――強く深く考えるために』有斐閣 があります。竹田氏や西氏は平易に哲学を解説することを得意としていますので、彼らの著作にあたってみるのは良いかもしれません。本書は、たしかにざっくりですが、高校の教科書よりはもう少し丁寧に解説しています。 各人物や分野でより厳密に、詳細なことを学びたいなら ・中央公論新社からでている全12巻(+別冊)の『哲学の歴史』 がよいと思います。興味をもったところだけでもお読みになればお役に立つと思います。 (さらに詳しくとなると、実際の著作にあたるか、各哲学・思想家の個別の解説本にあたるとよいと思います) そのほか新書でも哲学史などが出ていますが、難易度はピン切りです。 例えば最近(2006年)岩波書店から新書ででた熊野 純彦さんの『西洋哲学史』(古代から中世、近代から現代)は新書ですが、内容的にはやや高度です。有る程度哲学史や哲学の内容を理解していないと、著者の試みが理解できないと思います。 倫理学に限定するなら 加藤尚武氏など理解しやすい入門書をだしてらっしゃる倫理学者もいらっしゃいますが、私は以下の著作をお勧めいたします。 ・永井均、2003『倫理とは何か――猫のアインジヒトの挑戦』産業図書 ソフィーの世界ほど物語ではないのですが、二人の主人公が倫理学を学び、猫と議論する形でストーリーが進んで行くものです。この猫とはいったいだれか、などを含めて読み物としてもおもしろいのですが、議論の水準も高いです。理解もしやすいので、私はこれまでもこの本を勧めてきました。 また教科書的なもので最近のものですと、 ・柘植 尚則、2010『プレップ倫理学』弘文堂 などがあります。私はこれまで西洋の哲学を中心にリストアップしてしまいましたが本書は東洋も扱っております。 東洋に関しては門外漢ですので、他の方に譲りたいと思います。 長々と失礼いたしました。
お礼
大変参考になりました。 是非読んでみたいと思います! 教えてくださってありがとうございました!!!
- HANANOKEIJ
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高校講座 倫理 http://www.nhk.or.jp/kokokoza/radio/r2_rinri/ 図書館の司書に相談する。 高校の倫理の資料集。 清水書院 人と思想 http://www.shimizushoin.co.jp/thinker_books/search_list 1冊でお得な本があります。「ソフィーの世界」35章くらいあります。35人か、35くらいの哲学、世界観に 出会うことができます。 よい先生(師匠、指導者)にめぐりあえるとよいですね。
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倫理学者という呼び方より哲学者、思想家、宗教家と呼ばれるのがふつう。 中央公論新社の中公クラシックス『世界の名著』シリーズ、『日本の名著』シリーズが定番。ハードカバー版はたいていの公立図書館の蔵書に見つかるはずです。 構成は、巻頭に哲学者、思想家、宗教家の略伝と生きていた時代背景、その影響がガイド的な読み物として掲げられ、本文に代表的著作物の多くは抄録が収録されています。 変わったところでは、現代書館のマンガで読む○○シリーズで何人か取り上げています。 講談社+α文庫に『そうだったのか現代思想』という複数の思想家を取り上げた一冊がありますが、人物が新しくて教科書では馴染みが薄いかもしれません。
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