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引当金
修繕引当金なのですが、例えば、ある固定資産を取得したとしますと、 その修繕が必要となる時期を想定して、その間に均等額を積み立てる (引当金繰入)感じではないのでしょうか? 問題集の仕訳を見ているとそのような感じにはなっていないですね。 退職給与引当金の場合には、退職時期を想定して、そのときの支払金 額等を、退職時期までの各期に割当る感じなので、繰延資産の場合の 逆パターンのように見えますが、修繕引当金はちょっと違うように思え ます。
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回答するにあたり、修繕引当金と特別修繕引当金の違いを用いて説明したいと思います。 修繕引当金は、当期に修繕工事をしなければならない具体的な事実が発生しているにも関わらず、会社の都合で修繕を次期以降に行う場合に設定される引当金です。修繕の事実が当期の営業活動によって生じたのだから、当期の収益によって補うべきという費用収益対応の立場から設定されます。 一方、特別修繕引当金は、船舶や溶鉱炉といった大規模な設備を定期的に大修繕するときに設定されます。修繕に生じる莫大な費用を特定の事業年度のみが負担すると適正な損益計算を歪めるとの立場から、修繕費が毎年発生しているとみなして、各年度に合理的に配分するために設定される引当金です。 両者の違いは、実際に修繕の必要性が当期に発生しているか否かです。前者は修繕を必要とする事実がありますが、後者はありません。当期に発生した費用を将来まとめて費用化するか、将来発生する費用を発生したとみなして配分しているのか、の違いです。 たとえば、退職給与引当金は、将来の莫大な退職給与の支払を各年度に合理的に配分しているので、後者のケースになります。したがって、均等額が合理的でしょう。 修繕引当金は、修繕が必要となる時期を見積もってはいます。が、修繕費は固定資産の利用に比例して発生するので原因事実は当期に発生していますね。ゆえに、「当期に修繕したらいくらかかるのかな?」と見積もって引当金を設定しているのです。固定資産の利用程度は、毎年一定とは限りませんから(不景気で設備を利用しない場合など)、積み立てられる額も一定とは限らないわけです。
お礼
なるほど、設定対象の性格によって、具体的な処理法に差があるですね。 とても、具体的でわかりやすかったです。 有難うございます。