日本人が嫌いな中国人についての真実

質問

• ここ数日、テレビで見る反日デモに参加している中国人にインタビューをすれば、人は変われど、皆決まってそう言います。ある特定の人物を指す訳でもなく、日本人全般を差別するこの発言には、怒りを通り越し、悲しくなってきます。
• 自分は戦争経験者ではありません。なので、過去に日本が中国に対して行ってきた負の部分も歴史として勉強して覚えるしかありません。でも、今回、これだけひどい反日デモを行っている主役は同じ戦争経験のない若者でした。一向に薄まる事のない憎しみ。元より薄まる事を望む事自体が厳粛に受け止めていない事であるのか。
• 実際の所、中国人が日本人に偏見を持っているように、日本人もまたそれに負けないぐらい中国人に対して、かなりの偏見を持っている方が多いと思うのです。ただ、国民性の違いで、デモ活動をするかしないかという程度だと思うのですが、一体その偏見はどこから来ているのでしょう？

回答No.18

hanakuso10

中国人の日本人に対する目。
日本人の中国人に対する目。
偏見を持っていない方が少ないかもしれません。

先の大戦とか、歴史上の問題とか、習慣の違いに腹が立つとか、
マナーがなっていないとか、色々ありますが、
実のところこれらは後付けの理由なんです。

本当の理由は中華思想とその影響を受けた文化圏特有の感覚にあります。

今の中国の国名は「中華人民共和国」で後ろの「人民共和国」は共産主義体制を示したものですが、「中華」という意味を御存じでしょうか。厳密にいうと場所の事ではなくて、「世界の中心」と言う意味です。
元々は中原（黄河流域の漢民族の勃興地域）を文化、世界の中心に据えて、そこを治めているものが世界の覇者で、周辺の地域、民族（蛮族とか夷狄）は礼節をもってひれ伏さないといけないと言った思想です。その思想をも含めて「礼」というキーワードでまとめたものが孔子の論語です。
元々、中国人的には周辺諸国が生まれながらに格下で、ひれ伏していないとおかしいのです。

これだけなら良いのですが、この文化はひれ伏していた周辺諸国にも伝わりました。
昔は文化的にダントツで進んでいた為、中国に何千年も憧れをもっていました。そこに中華思想も入ってきて、中国にひれ伏すのは当たり前になりました。
ところがその中国がいわゆる蛮族に占領され、中国が無くなる、もしくは南の方に亡命政権しか残らない時期が何度かあります。
王朝の名で云うと、遼、金、元、清。それに隋、唐も実際には中国化した異民族です。
モンゴル帝国の元は特に中国的な政策を取らなかったので、周辺諸国はこの時に「中華が無くなってしまったが、中華は私が受け継いだ。」っと思ってしまう思想が生まれました。
これを「小中華思想」と言います。

中華を受け継ぐってのは、つまるところ、うち国が世界の中心でその他は格下だという定義になります。特に朝鮮は元にも占領され屈折した中で、この小中華思想だけが支えとなり、現在に至ります。日本にも儒学や朱子学、水戸学と言う形で秩序だった封建制度を補強するのに広がりました。特に水戸学は後年、天皇を中心とした日本に統合し、夷狄（外国）を追っ払うという尊王攘夷運動が生まれ、明治維新に繋がります。尊王攘夷は鎖国の攘夷から開国した上での攘夷に切替が行われ、西洋列強に対しいつまでも改革もせず無防備なアジア諸国を教育と言う名の占領を行い、国力をつけた上で、夷狄を追っ払うという一連の戦争に突入します。

おわかりでしょうか、意味もなく東アジアでは自国が一番で、他は格下の国なのです。
国ではなく民族的にも他は格下になります。
すでに東アジア各国の文化に深く染み付いたものなので、意識しなくてもヒョコヒョコあらゆる場面で顔を出してきます。

中国は産業革命に遅れた為、清の後半から今まで国力が低かったのですが、復活してきました。自信を取り戻しつつあるんだと思います。つまり完全復活して自信過剰になると困る訳なのですが。

昔の人も、同じ春秋時代の思想だったら、論語じゃなくて荘子を学んで欲しかったなぁ。
でも、そうしていたら今頃西洋と同化していたかも。。。

お礼

回答ありがとうございます。
この問題に関して、本当にたくさんの方から親切な回答を頂きました。
自分も誠意のある返事がしたく、お礼が遅れてしまった事、大変心苦しく思っております。

＞中国人の日本人に対する目。
日本人の中国人に対する目。
偏見を持っていない方が少ないかもしれません。

ありがとうございます。少し救われた気がします。先の回答では、その事を思いっきり否定されてしまったので、凹んでいた所であります。
自分の中に少なからず存在する偏見は、反中教育を受けていなくとも確かに存在するもので、自分の周りにもそのような方が多いのです。それは普段は分からないのですが、このような事態になれば顕著に現れます。
最も多いのが「中国のくせに生意気だ」という言葉だと思います。
これはやはり根本的な所で、あなたがおっしゃる通り、

＞意味もなく東アジアでは自国が一番で、他は格下の国なのです。
国ではなく民族的にも他は格下になります。

という考えが大きいからだと自分は思います。でも、愚かにもそのような考えを持つ自分はなんと醜い事か、と自分を修正し直している所です。

本当に経済的にも文化的にも下なのであれば、まだ歴史に対する憎しみだけを正当化しながら反発するだけなのだと思いますが、今、徐々に経済大国として名を上げて来ている中国にして見れば、変にプライドばかりが大きくなり、あなたのおっしゃる理由の方が大部分を占めているのだろうな、と考えれば少しゾッとします。。。

結局、欧米から見れば、所詮アジア。どう転んでもどんぐりの背比べくらいにしか見えないのだろうと思いますが。。。

元より個人レベルの話でなく、国をあげての、国家レベルの話ではあるのですが、その根底にあるのが「人間としてのとても醜い感情」からくるものであれば、やはり人種に関係なく個人個人の努力が必要なのだと思いました。

大変意義のある回答でありました。貴重なご意見、本当にありがとうございます。