列車集中制御装置が導入される前

質問

列車集中制御装置が導入される前、鉄道会社は駅てこ扱いを全てしていたと思いますが、しかし都市の鉄道では戦前から列車本数が多く、これだけでは大変だったと思いますが、どうやって分岐器を操作していたのでしょうか。やはり駅てこ扱いだけでしていたのでしょうか。

回答No.2

FEX2053 · ベストアンサー

現在の分岐器は、「ダイヤに従って指定した経路にある分岐器を全て
自動的に制御する」のですが、歴史をさかのぼれば「各駅でダイヤに
従い各列車ごとに経路を指定すると、該当する分岐器が自動的に転換
する」時代があり、更に「各駅でダイヤに従い、必要な分岐器を１つ
ずつボタンなどで遠隔操作する」時代がありました。

#1さんの解説はここまでの時代ですね。

で、更にその前の分岐器は電動ではありませんでしたから、分岐器は
「手動」で転換していました。ただ、運行回数が多い場合には各分岐
まで職員が走る訳にはいきませんから、長いロッドを引き回し、駅の
外れにそれを動かすレバーを集中させた「信号扱所」があったんです。

昔の写真には、職員が長～いレバーをヨッコイショと動かしているの
が写っていたりしますが、それの超大規模なものがあったんです。
当然東京駅クラスだと、全部の分岐器からロッドを持ってくること
なんてできませんから、「北信号扱所」「南信号扱所」など、数か所
に分かれており、お互いに「鉄道電話」で連絡を取って分岐器を動か
していたんですね。

分岐器が電動になったのは、だいたい昭和の初めころだったはずです
が、中央線や山手線などは、それ以前から相当な過密ダイヤだった筈、
信号扱所のロッド操作はかなり大変な作業だったと思います。

お礼

ありがとうございます。これでほとんど謎がとけました。

回答No.1

noname#132927

鉄道従事員です。

あくまで私が勤務する会社の例である、と言うことを前提に書きますが、各社とも殆ど同じであろうかと思います。

私の会社の私の勤務する路線は、１０年弱前に路線のほぼ中央部に司令所を設置し、そこでの集中制御となりました。

それ以前は、切り替えポイントがある駅に設置された信号所に信号係員が常駐していました。

ご質問者様が気にされるとおり、列車本数が多いと切り替えの回数も増加するため、万が一の操作ミスも起きかねません。

そこでＰＲＣと言う装置が設置されていました。ディスクで保存された列車ダイヤと、実際の線路から伝わって来る接近データを照合し、事前に設定されたとおりに自動的にポイントの設定を行なうもので、プログラマブル・ルート・コントローラーの頭文字を取った装置名です。

更に昔はＡＲＣ（オート・ルート・コントローラー）と言う機器で制御していた時代もありました。この時代はまだ私は鉄道に就職していなかったので、詳細は不明です。ただ、私が就職したあとも、ＰＲＣ故障時のバックアップ用にＡＲＣの機器は設置されていたようですが、現実にはＰＲＣが故障した際は、信号係員が手動で制御していたのが現実でした。

慣れた信号士だと、朝のラッシュ時間帯のような過密ダイヤであっても、ＰＲＣが有るのとなんら代わらないで運行させることが出来ました。

事実私が勤務していた駅の信号所のＰＲＣが朝の始発前に故障し、修理されたのが午前１０時頃。ラッシュ時間帯はまるでＰＲＣが動作しない状態で、２名の信号係員が全列車定時運行させ、会社から表彰されたことがあります。

ちなみに、私も信号係員の経験者ではあります。

お礼

ありがとうございます。やはりこれは経験者でなければ、わかりにくい質問ですね。