任意の有限群は適当な置換群の部分群であるか?
- 任意の有限群は、適当な置換群の部分群であるという証明はあるのか、または反例はあるのかについての質問です。
- さらに、位数Nの有限群が置換群の部分群であることについても証明や反例があるかについて尋ねています。
- 詳しい方にお力をお貸しください。
- ベストアンサー
任意の有限群は、適当な置換群 Sn(N) の部分群?
Wikipedia のどこかで「任意の有限群は適当な置換群 Sn(N) の部分群である」ことが 20 世紀の終わりごろ証明されたと書いてあるのを見た記憶があります。でも、英語だっ たか、日本語だったかも記憶がありません。何度も検索しなおしたのですが、そのページ が見つかりません。 私の直感は掲題の命題が成り立つとも言っています。でも、こんな凄まじい結果が数学の 教科書や web ページに書いてないのも変です。私の認識に、何らかの誤りがありそうで す。以下のことについて教えてもらえますでしょうか。 1 「任意の有限群は適当な置換群 Sn(N) の部分群である」の証明があるか否か。 1-1 あるのならば、それを解説してある web ページ、 1-2 無いのならば、その反例。 2 より狭めて「位数 N の有限群は置換群 Sn(N) の部分群である」が言えそうに思えます。 でも反例もありそうにも思えます。この証明があるか否か。 2-1 あるのならば、それを解説してある web ページ、 2-2 無いのならば、その反例。 以上、詳しい方、よろしくお願いします。
- loboskobay
- お礼率52% (12/23)
- 数学・算数
- 回答数4
- ありがとう数8
- みんなの回答 (4)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
webにはあるかわかりませんが、定理の名前でいえば、 ケーリー(Cayley)の定理といいます。 証明の概略としては、Gを位数nの有限群として、 a∈Gを一つ取り、x→ax(x∈G)で写像fa:G→G を定めると、これは全単射であり、Gの置換を 引き起こします。Gの置換全体の集合をSGとすると、 明らかにSGとSnは同型です。 そして、a→faによって写像φ:G→SGを定めると、 これは単射準同型になるので、GはSGに埋め込まれる、 すなわち、GはSnの部分群と同型となる、といえます。
その他の回答 (3)
- zk43
- ベストアンサー率53% (253/470)
webを探しますと、「置換表現」というキーワードで探せば、 同じ内容のものがあります。 Gの自分自身への作用を考えても良いのですが、 すでに回答にもありますが、Gの集合{1,2,…,n}への作用を 考えても良いです。 群の表現論の分野の話のようですね。 私の持っている群論の入門書を見てみたら、やはり、群の 作用の話のところで、置換表現という記述がありました。 定理に名前がついているように、そんなにすぐわかる「自明」 なことではないように思います。 慣れている人には「当たり前」なのかもしれませんが、 私は、自力で発見する自信はありません。
お礼
zk43 さん、「置換表現」の指摘ありがとうございます。 これで検索してみると、下が最初に出てきました。 http://www.mm.sophia.ac.jp/~tsuno/kougi/03/daisuu_04.pdf でも、私にとっては「位数 N の任意の有限群は置換群 Sn(N) の部分群と同型である」で あることが重要です。この性質があることで、置換群のように人工的にも感じられる群の 重要性が やっと納得できるからです。その意味からすると「置換表現」で論じられてい ることは、少し違う視点だなと感じます。 >慣れている人には「当たり前」なのかもしれませんが、 >私は、自力で発見する自信はありません。 こう言ってもらえると少し嬉しくなります。私は、昨日の朝から調べ始め、一晩寝て、 goo に書き込みをしてみた後に、やっと arrysthmia さんの「回答へのお礼」の所に書い たレベルに到達できました。 他人に質問してみることは、より真剣に考えることにもなることを再確認しました。 また、他の皆様の御意見も、それぞれ味わいのあるものでした。勉強になりました。皆様 ありがとうございました。
- arrysthmia
- ベストアンサー率38% (442/1154)
群の作用について: 群 G と集合 S に対して、 G,S から S への写像 g,x→gx で、 ∀x∈S,1x = x ∀g,h∈G,∀x∈S,(gh)x = g(hx) を満たすものが存在するとき、 演算 gx を G の S への作用と呼び、 G は S に作用すると言う。 定義をみれば明らかなように、 S として G 自身を、作用として G の群演算を 採れば、G は G 自身に作用している。 作用 gx の g を固定すると、 S から S への写像とみなせるが、 この写像たちの合成が成す群は もとの G に同型である。 …という訳で、 No.2 さんも解説してくれているように、 証明は、要するに 「群の自己作用が置換だから。」で終わり。
お礼
arrysthmia さん、御指摘ありがとうこざいます。 >群 G と集合 S に対して、 >G,S から S への写像 g,x→gx で、... 数学系の方らしく、思いっきり一般化しておいて、 >S として G 自身を、作用として G の群演算を >採れば、G は G 自身に作用している 論理を積み重ねていかれます。専門の数学書でも、多くが このような論理で展開されま す。頭の切れる方には、これで良いのかもしれません。 でも、私のように頭の悪い人間には、群論の最初に置換群が出てくる段階で ●なんで置換群のような人工的に見える群を持ち出してくるのだ? と引っかかってしまいます。 ●「位数 N の任意の有限群は置換群 Sn(N) の部分群と同型である」 と言われて、初めて置換群を持ってくる意味を理解できます。できれば、別の機会には私 のような頭の悪いやつもいることを念頭に置いて説明してやってください。
- arrysthmia
- ベストアンサー率38% (442/1154)
本に書いてないのは、余りにも自明だから じゃないですか? 参考文献は、「群の作用」で検索してください。 任意の群は、ソレ自信への作用を持ちますから、 n 位の群は、n 元集合への ある作用群と同型です。 n 元集合への作用は、 n 個の物を他のどれかに移すのですから、 置換群 Sn の部分群になります。
お礼
>本に書いてないのは、余りにも自明だからじゃないですか? すいません。頭の悪い私にとっては自明ではありませんでした。次の具体例でのように考 えて、やっと納得できました。 下のような a,b,c,d を要素とする位数 4 の群を考える。 この群の演算表 f:G x G --> G を下のようなものとする。 \ 'a', 'b', 'c', 'd' a = a ['b', 'd', 'a', 'c'] b = a a ['d', 'c', 'b', 'a'] d = a a a ['c', 'a', 'd', 'b'] c =a a a a ['a', 'b', 'c', 'd'] すると、演算表における a 要素の、横一列の bijection 関数 f(a,x) を対応させられる。 f(b,x), f(c,x).. も対応させられる。この bijection 関数の集合に f(a,x) * f(b,x) ≡ f(a, f(b,x)) と積の演算を入れられる。この bijection 関数の集合を群とできる。 この bijection 関数の群は元の群 G と同型である。 ここで a,b,c,d に 0,1,2,3 の整数を対応させると、bijection 関数 f(a,x) に S4(1,3,0,2) のように Sn(4) の要素を対応させられる。この対応させた Sn(4) 要素の集 合は、Sn(4) の部分群であり、また元の群 G と同型である。
関連するQ&A
- Hを有限群Gの部分群・・・Nの位数lNlと指数
Hを有限群Gの部分群、NをGの正規部分群とする。 Nの位数lNlと指数(G:N)とが互いに素、lHlがlNlの約数とする。 このときH(Nであることを証明せよ。 まったくわかりません。 ヒントでもいいのでよろしくお願いします!
- 締切済み
- 数学・算数
- 任意の置換は互換の積で表されることの証明
『n次対称群(置換群)Snの各元はいくつかの置換の積として表されることを示せ。』 という問題。 実際にいくつかの置換に対して調べてみると、確かに成り立っていそうなことがわかるのですが、それをどうやって証明したらいいのかわかりません。 実際にこの作業をするとき (1)置換をいくつかの巡回置換の積で表す (2)巡回置換を互換の積で表す という手順で行なっているので、証明もこの二つのステップに分けて考えればいいのだとは思いますが、例えばn=3の時ですらどうやって証明したらいいのかが全くわかりません。実際にn=3なら全てを書き出せば示せるのですが… また出題されている証明はnに関するものでnは自然数であるから数学的帰納法を使うのかな?と漠然な考えしか浮かばず困ってます。 どうやって証明していけばいいのか教えてください。
- ベストアンサー
- 数学・算数
- 有限生成自由R加群について
代数の証明がわからないので質問させてください。 問:MをR加群とし、N⊂Mを部分R加群とする。 このとき、NとM/Nがともに有限生成自由R加群なら、Mも有限生成自由R加群であることを証明しなさい。 有限生成であることの証明はNの生成系とM/Nの生成系をとり、π:M→M/Nによる逆像をつくって証明するやり方を使いました。 この問題の場合、独立な基底をもつことが含まれていますが、どのような手順になるのかわかりません。 わかる方、証明と解説をよろしくお願いします。
- ベストアンサー
- 数学・算数
- 有限群が自由加群でないことの証明
田村の「トポロジー」を勉強しています。その中で次のような証明がありました。 "Gを有限群とするとき、aをGの任意の元とするとta=0となる整数tが存在するからGは自由加群ではない" しかし、この証明でなぜ自由加群でないことを証明できたのか分かりません。また、t=0とすれば自由加群でなくても成立は明らかだと思います。 アドバイスをお願いします。
- ベストアンサー
- 数学・算数
- 次の代数学の真偽について教えて下さい(理由も)
1.有限個の元からなる巡回群の位数は素数である。 2.同じ素数を位数とする有限群GとG'は同型である。 3.Snの偶置換全体からなる部分集合はSnの部分群である。 4.Snの奇置換全体からなる部分集合はSnの部分群である。 5.群Gの指数2の部分群は正規部分群である。 6.群の準同型写像f:G→G'の像Im(f)はG'の正規部分群だ。 7.群の準同型写像f:G→G'の核Ker(f)はGの正規部分群だ。
- ベストアンサー
- 数学・算数
- 有限群を求める問題
代数学で出された問題の一部なんですが、はっきり言ってさっぱり分かりません。 {φ|φ:R→R}の部分集合Fを適当に選んで、f、g∈Fに対し、f・g(x)=f(g(x))と・を定義する。 ここに、Rは実数の集合を表す。 (1)<F,・>が位数2の有限群になるFを求めよ。 (2)<F,・>が位数4の有限群になるFを求めよ。 まず、問題にはいる前の説明のところから分かりません。 >f、g∈F ということなので、f、gは1とか2などの具体的な要素かと思ったんですが、 >f・g(x)=f(g(x))と・を定義する とあるので、fとgは要素ではなく関数ということなんでしょうか? でもそれだとf、g∈Fの意味がイマイチ分からないし…。 どなたか分かる方教えてください。 よろしくお願いします。
- ベストアンサー
- 数学・算数
- 代数学について(正規部分群)
問:群Gの中心ZはGの正規部分群であることを示せ。 G の任意の元 a に対して a-1Na ⊆ N が成り立つ 群Gの元aに共役な元aだけであるとき、G=C(a)となり、aは群Gの任意の元と可換である。このような元の集合をGの中心という という部分はかいてあったのですが、いまいち言葉の意味が判りませんでしたので、 ご回答をお願いします。
- ベストアンサー
- 数学・算数
お礼
zk43さん、定理の名前を教えてくださり、ありがとうございます。 >webにはあるかわかりませんが、定理の名前でいえば、 >ケーリー(Cayley)の定理といいます。 証明の筋道としては、arrysthmia へのお礼で書いたことと同じだと思います。 また英語ですが、下に証明がありました。日本語では見つけられませんでした。 http://math.la.asu.edu/~kawski/classes/mat444/handouts/strongCayley.pdf ============================== しかし、教科書や web ページで、「位数 N の有限群は置換群 Sn(N) の部分群である」 ことが殆ど書かれていないのが不思議です。本当に大多数の皆様にとって自明なことなの でしょうか。
補足
arrysthmia さん、下でお名前を呼び捨てにしてしまっています。コピー・ペーストした 時に敬称を忘れたまま送信してしまいました。悪意はございません。失礼をお詫びします。