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モル沸点上昇の仕組み

高校化学の範囲からの質問です。 「モル沸点上昇は、溶けている溶質によって溶媒の蒸発が妨げられるため、溶媒の蒸気圧が下がり、沸点が上昇する」というようなことが参考書に書いてありました。また、「モル沸点上昇は溶媒に溶けている溶質の物質量に比例する」というようなことも書いてありました。ここで疑問に思ったのですが、溶質が高分子のものや低分子のものにかかわらず、同じモル数ならば同じだけ沸点が上昇するのでしょうか?高分子のほうが低分子よりも溶媒の蒸発を妨げ、少ないモル数で沸点が上昇すると思うのですが・・・ 以上、宜しくお願いします。

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noname#160321
noname#160321
回答No.1

>高分子のほうが低分子よりも溶媒の蒸発を妨げ、少ないモル数で沸点が上昇すると思うのですが・・・ 正統的な考え方だと思います。 本来沸点上昇も凝固点降下も「無限希釈」に外挿して初めて意味があります。 例えば水にコラーゲン(ゼラチン)のような高分子物質を溶かしたら、ゾルやゲルが出来てしまい、全く「本来の仮定」である無限希釈とは似ても似つかぬ物になります。

i-tad
質問者

お礼

回答ありがとうございます。 >無限希釈 大変参考になりました。

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その他の回答 (1)

  • jamf0421
  • ベストアンサー率63% (448/702)
回答No.2

>「モル沸点上昇は溶媒に溶けている溶質の物質量に比例する」 θを沸点上昇、Δhを蒸発熱、純溶媒の沸点をToとしたとき溶質のモル分率とθを結びつける近似式 θΔh/(RTo^2)=x...(1) あるいは θ=xRTo^2/Δh...(1)' の沸点上昇式の結論を天下りの式とみれば奇妙に見えるかも知れません。 高校の範囲を超えてしまいますが、この式を出す前提に溶媒は気相と液相に存在し、気相に溶質はない、という仮定があります。その条件のもとでも(1)の式が出てくるのではなくて、溶媒のモル分率をyとして ln(yγ)=(Δh/R)(1/T-1/To)...(2) となります。T-To=θです。γは活動度係数で、理想系ならln(y)となるところに対する補正です。γは化学ポテンシャルという数字が理想系と同じ挙動にするための一般的な係数です。そして(2)でyが1に近づけば近づくほど、つまり純溶媒になればなるほどγも1に近づきます。 aという数字が小さいとln(1+a)≒aはご存知ですね。そうすると 1-y=x...(3) (2)の左辺=ln(γ(1-x))=lnγ+ln(1-x)≒lnγ-x...(4) 1/T-1/To=(To-T)/TTo≒-θ/To^2...(5) これらを(2)へ代入すると lnγ-x=(Δh/R)(-θ/To^2) θ=(x-lnγ)RTo^2/Δh...(6) 以上より、希釈が非常に大きければ(極端には無限に希釈すれば)γ=1で沸点上昇モル分率だけできまるといってもよいですが、理想系からずれれば、溶媒のモル分率が同じでも溶媒のγが溶質分子によって異なり得るので若干差が出てきてもおかしくありません。分子量に対して単純な関係になるかは存じませんが...

i-tad
質問者

お礼

回答ありがとうございます。 厳密に考えると難しいんですね。 大変参考になりました。

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このQ&Aのポイント
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