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水蒸気が水に変わることを利用した空き缶つぶしについて
よく理科実験などで紹介されるものなのですが、 知りたいことがあります。 実験内容は以下のようなものです。 フタをできるジュースなどのアルミの空き缶(下図のようなもの) を用意する。底に少量の水をいれ、フタをしない状態で熱する。 水がほぼ蒸発するころ(缶内が水蒸気で満たされるころ)に フタをし、加熱をやめて放って置くと、缶内の水蒸気は水に戻る。 このとき缶内上部には真空に近い状態が作られ、 大気圧に耐えられない缶は徐々に潰れる・・・。 この場合は理解できるのですが、次の場合について疑問があります。 水がほぼ蒸発するころ(缶内が水蒸気で満たされるころ)に フタをする代わりに、水槽に満たした水に、逆さまにした 缶の口を突っ込む。すると水槽の水がフタの代わりになると同時に、 放置に比べて冷却が急になるので、潰れ方が「豪快」になる。 というものです。 疑問に思う点というのは、「水がフタの代わりになる」 というところです。 直感的に私は、真空があるならトリチェリの真空的に 水を吸い上げるのかなと考えたのですが・・・。 水を急激に持ち上げる際、水の慣性よりも缶の形状維持の方が 弱いということでしょうか?アルミでなくスチールとか 鉄容器ならやはり吸い上げてくれるでしょうか・・・? 結論は「慣性」で問題ないでしょうか。 詳しい方よろしくお願いします。
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>水を急激に持ち上げる際、水の慣性よりも缶の形状維持の方が 弱いということでしょうか? 水蒸気が水に戻ることで内部の圧力が小さくなります。 外の空気は1気圧です。水面にも1気圧かかっています。 結局缶の内面の空間を取り囲んでいる所には全て外部から1気圧の力がかかっているのです。水が上に吸い上げられるのもこの1気圧の圧力差のためです。缶が潰れるのも1気圧の圧力差のためです。 水の移動は連続体としての変化ですから缶の口から水が入るためには缶の外の水槽の水面がそれだけ下がる必要があります。缶の口の部分の水だけが移動するのではありません。 缶の口の部分の水だけが移動するするのであればその下の部分に新たな真空部分が生じる事になります。こういうことは起こらないはずです。 缶壁が弱ければ缶が潰れるという変化の方が起こります。缶壁が丈夫であれば時間はかかりますが水が吸い上げられるということになるでしょう。「水の慣性」と言っておられるのはこのことでしょうね。水の移動には時間がかかるのです。水面が十分に上昇する前に缶が潰れてしまえばその時点で圧力差は解消されてしまいますからもう水面は上がりません。 水の全体量が問題になります。ビーカーの水でやるか水槽の水でやるかで起こることが変わってきます。 潰れるのは圧力差ではなくて面にかかる力で起こります。 1気圧の圧力差であれば1cm^2当たり1kg重の力がかかります。缶の側面の面積は100cm^2ほどありますからかなり大きい力です。 普通の人の握力の2倍を超えています。
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先日テレビででんじろう先生が実験していました。 ---------- ドラム缶に少し水を入れ、蓋を開けたまま缶の底を加熱し、水蒸気が十分出てきたところで蓋を閉め、ドラム缶の外側にバケツの水を4人がかりで順番に掛けていったら、ドラム缶は、ピキ!ピキピキピキ!グシャ~ン!という具合に潰れていきました。 「瞬間」ではなく、潰れ始めからペチャンコになるまで10秒程度はかかったようです。 ドラム缶は転がして物にぶつかったくらいでは容易に変形しない強度がある;またドラム缶と缶内の水蒸気はそれなりに熱容量があるので、外にバケツの水をかけるくらいでは急冷できなかったためでしょう。 テロップで、危険なので真似するなと出ていましたが、確かに危険です。下手すれば熱湯・高温蒸気を浴びて大やけどする可能性があります。 (この実験ではドラム缶は”爆発”はしません。現象的には爆発の反対の”爆縮”に近い。電球やブラウン管を割れば爆縮します。) ---------- また、ビニール袋に十分量の水を入れ、ビニール袋の内面に水泡がまったくないようにして、袋の底をライターの火であぶったら、割れませんでした。 生徒たち(芸人たちらしい)は、火であぶられたビニール表面が黒ずんできたので、「焦げてる、危ない」と言っていたようですが、あれはビニールが焦げていたわけではなく、ライターから出たブタンが不完全燃焼してできた煤が、袋の底に付着したんですね。 先生によれば「中の水に熱を奪われてビニールの温度が上がらなかったため、割れない」んだそうです。 面白かったのはそのあと。 ビニール袋に十分量の水を入れ、ビニール袋の内面全体に水泡がある程度付着している状態で、袋の底をライターの火であぶったら・・・ テレビを見ていて私は「あ、こりゃ破裂するだろうな」と予想しましたが、実験結果は違っていました。 ビニール袋の底付近に点在する水泡に接していた部分だけが融けた結果、みごとに簡易シャワーができました。 空気の熱伝導率は小さいとはよく言われますが、これを見ていて実感できました。
- sanori
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#1の回答者です。 前回回答後、頭の片隅で考えていたのですが、 潰れ方が豪快か豪快でないかの差がわかったような気がします。 ふたでふたをする場合、缶の中には、温かい水がちょっとだけ残っているはずです。 それが、曲者です。 缶の中の水蒸気は、液体の水に変わっていきますが、 その一方で、残っている温水が蒸発しようとします。 高い山の上に行くと、100℃よりも下の温度で沸騰するという話を 聞いたことはありませんか? それは、高地に行くほど気圧が低くなるからです。 極端な話、10℃の水でも、気圧がゼロ(真空)ならば沸騰します。 それと同じことです。 つまり、残った温水は缶の中の圧力が低くなるほど多く蒸発しようとし、 それによって、缶の中の気圧が下がるのを妨害します。 また、缶の底は平らに近いでしょうから、 温水と気体が接触する面積は広く、その分、蒸発量が多くなります。 ちなみに、水に限ったことではないですが、 液体が蒸発して気体になるときには、体積は1000倍ぐらいになります。 ちょっとだけ温水が残っていても、蒸発すれば、その1000倍です。 一方、 逆さにして水でふたをする場合、 僅かに残った温水が口から落ちて、水槽の水に混ざります。 そしてまた、 缶の口は小さいので、缶の中の気体と水とが接触している面積は小さいですし、 口の部分の水温も低いので、缶の中の気圧を下げることをあまり妨害しません。 たぶん、そういう理屈だと思います。 それにプラス、前回書いた、熱伝導による缶の冷却の効果もあるかもしれません。 缶全体の温度が下がると、缶の中のあちこちで水蒸気が冷やされますので。 >>>ビニール袋にちょっとだけ水入れて火であぶって口閉じて水につけてみます・・・。 それは危ないので、絶対にやめてください。 以上、ご参考に。
補足
残っている熱いお湯の影響は気になりますね。 確かに外から水をかけるだけでは、すばやくは冷えないでしょうし・・・ ギリギリまで蒸発させてその影響ができるだけ無い状態と、 缶内4分の1くらいまでお湯が残る状態とで比べてみます・・・。 家族がいないときに・・・。
- okormazd
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今、実験したら、激しく音を出してつぶれた。 缶は、十六茶 アサヒ飲料。 空間が広くて水を吸い上げるのが間に合わないようだ。
補足
行動派ありがとうございます/ わたしはガラスコップでやってみます^^。
- sanori
- ベストアンサー率48% (5664/11798)
こんばんは。 >>>疑問に思う点というのは、「水がフタの代わりになる」というところです。 >>>直感的に私は、真空があるならトリチェリの真空的に水を吸い上げるのかなと考えたのですが・・・。 なるほど。 その場合は、缶の強度と、水の重さ(水が下に落ちようとする力)との競争になります。 缶の強度が勝てば水が吸い上げられ、 水の重さが勝てば缶が潰れます。 その中間もあります。 ですから、薄い缶と厚い缶とで、話が変わります。 私が気になるのは、それではなくて、むしろ、 「冷却が急になるので豪快に潰れる」 の部分です。 水槽の水が冷たくて、缶全体の熱が、口の部分に伝わるするということなんでしょうかね。 以上、ご参考になりましたら幸いです。
補足
豪快に潰れる件、言われてみれば確かに気になります・・・。 口を冷やしただけで缶内の水蒸気が こうも一気に冷やされるのでしょうか。熱の伝熱率は良いといえ・・・。 ビニール袋で試してみたいと思います。 ビニール袋にちょっとだけ水入れて火であぶって 口閉じて水につけてみます・・・。 (水が触れていれば100℃を超えないはずなので・・・理屈では) (私は学生なので家族がいない日を待つしかないですが・・・)
補足
浴槽とビーカー程度とで是非やってみたいです・・・。 家族がいないときに・・・。 水槽でもビーカーでも水面には大気圧がかかるので、 それと等しく、缶の口から上向きに大気圧分で水が押し込まれるかと 思いましたが、全体量が違うと同じ力でも時間が変わってきますね・・・ この場合、水への圧力伝達範囲の限界はどのあたりなんでしょうかね・・・ 学校のプールと海上とではかかる時間の違いはおよそ無いでしょうし・・・。洗面器と浴槽くらいならギリギリ違いが出るかなぁ・・・。 いろいろ試してみます。(やはり機会があれば)