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芳香環を臭素化するときの試薬の違い
Br2にFeBr3、Fe、または、Br2単体で用いたりと、問題集に書かれていますが、これらの違いは何なのでしょうか?FeBr3はルイス酸として働くのはわかります。Feもルイス酸のでしょうか?Br2単体で用いた場合はBr2が二つ付加するのではないのでしょうか?また、ルイス酸としてAlCl3やAlBr3を使ってもいいのでしょうか?
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基本的に基質(芳香族化合物)の反応性の差です。 高校レベルであれば、フェノールが臭素水と反応して2,4,6-トリブロモフェノールを生じると言うのが出てきますが、それはフェノールが他の芳香族化合物に比べて臭素化されやすいからです。これはOH基の電子供与性によるもので、OH基の存在によってベンゼン環の反応性が著しく高められるために触媒なしでも臭素化されることになります。 OH基などの電子強供与性の置換基が存在しない場合には触媒が必要になります。 FeBr3とFeでは基本的には同じことです。Feは臭素によって酸化されてFeBr3となり、これが実質的な触媒になっているのでしょう。 AlCl3やAlBr3を使ってもかまわないと思いますが、これはFeBr3に比べて扱いにくいでしょうね。 ちなみに、反応機構的には触媒の有無にかかわらず、芳香族求電子置換反応であり、ラジカル反応ではありません。ニトロ化、スルホン化、Friedel-Crafts反応などと同様の機構であり、フェノールはこれらのいずれの反応も起こしやすい基質です。
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AlCl3を使うと塩化物が混じるでしょう。AlBr3は良く使われますよ。 Br2単体の反応はラジカル反応でしょうね。Br2が二つ付加してテトラブロモシクロブテンになるとは考えにくい、それなら三つ入ってヘキサブロモシクロヘキサンになりそう。 でも、常識では臭素とベンゼンは光を当てても反応しないことに「なっています」。^o^
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回答ありがとうございます。
- usokoku
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何のブロム化かによって異なります。 Feの状態について、どこかの大学のサイトですが http://barato.sci.hokudai.ac.jp/~bunseki/jugyo/jikken3.html 真中当りに、鉄の5いんかん化合物の構造式があります。 この「5いんかん」の代わりに片側だけベンゼンリグがついた状態が、芳香族のキレート反応の中間たいです。この中間体ができたことで、ベンゼンリングの電子雲の状態が変化し、H等が外れて、同時に、Hの位置にBrがはいります。 Br2単体の場合には、Br2の電子が直接べんぜんりんくぐにあたっくします。 だから、反応中間体が異なります。 Feは単に「ルイス酸」として、H+供与体として、反応しているのではないです。 最近やっていないので、間違いを答える場合があります。
お礼
回答ありがとうございます。Feの使い方が分かりました。
お礼
回答ありがとうございます。とても、分かりやすいです。もし、ラジカルであったなら問題集にhvと書いてあるのでおかしいなと思っていましたが、納得しました。Feの使い方が分かりました。ありがとうございます。