• ベストアンサー

材料を知ることでの技術進歩

精密機器や金属材料などの製造業は材料の物性を研究することでその技術は発展きていますが、その具体的な物性との繋がりについておしえてください。

  • 科学
  • 回答数1
  • ありがとう数4

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
  • lexanblue
  • ベストアンサー率27% (26/94)
回答No.1

工業的に利用される材料は、ほとんどの物が純粋な材料で単品で使用されるものはありません。 例をあげてみましょう。 1)鉄・・鉄といっても純鉄で使用されるものは、皆無です。 鉄鋼・・・鉄に炭素、シリコン、マンガン、リンなど添加物の量を調整したものです。建材、車、家電品等に使用される一口に鉄と言われる物は、添加物を調整して必要な機能を持たせた鉄鋼なのです。 ・氷山にぶつかって沈没したタイタニック号当時の鉄は炭素量が多くて脆かったので、氷山にぶつかっただけで穴が開いたというのも鉄の研究が未熟だったのです。今では、砕氷船に氷で穴が開いたなんて話は聞きません。 ・ドイツ軍がロシアに攻め込んだ時に厳冬期に気温が下がり戦車の車軸が折れて使い物にならなかったというのも同様に鉄の研究が遅れていたのです。今では冬場に車の車軸が折れた話は聞きませんものね。 ・現代の車のボディの高張力鋼板は、薄くても強度が高いものが使用され、その結果、シャーシの無いモノコックボディを作ることができたのです。 ・特に厨房用品に多用されるステンレス鋼は、鉄をベースにクロム、ニッケル、炭素、リン、モリブデン等々数々雑多な成分が含まれます。 ・南部鉄瓶は鋳鉄です。炭素が大量に含まれ、固くて脆い。川の砂鉄をそのまま溶かして鋳込んだような製品です。 2)アルミニウム・・これも単体で使用されることはほとんどありません。 ・ジュラルミン・・航空機の材料として高強度、軽量・・・アルミニウムに銅、マグネシウム、マンガン等を混ぜます。 ・アルミニウムも錆びるので表面を錆びの一種のアルマイトで処理します。 3)発光ダイオードは、色によって、ガリウム・ヒ素とかガリウム・リンの組み合わせを使用します。最近話題になった青色発光ダイオードは、インジウム・ガリウム窒化物で実現できることを発見したのが大発明だったのです。屋外の大画面モニター、青色レーザーダイオードなどを作れるようになり、ブルーレイディスクもこの恩恵を受けたのです。 4)たんぱく質の質量分析を行ってノーベル賞を受賞した田中耕一さん・・たんぱく質をマトリクスに混ぜて質量分析を行うためにイオン化すると、たんぱく質の分子が壊れてしまう。そこにたまたま何かの元素(モリブデンだったか?)を混ぜたところたんぱく質を壊さないでイオン化できたということです。他の元素でも実現できることがわかって更に研究が進んだのです。 5)エンジニアリング・プラスチック(エンプラ)という言葉があります。ペットボトルの材料とかポリカーボネートとか、強度的に強いプラスチックは、色々なプラスチックの混ぜ物(ポリマー)なのです。 6)レアメタルの争奪戦という言葉を良く聞きますが、電子部品、新材料には隠し味のように混ぜるレアメタルは必要不可欠なのです。 ・・・以上まとめますと、現代の科学技術は、何かの元素に他の元素を混ぜることによって画期的な新材料とか新技術を作り上げることが多いようです。ただ、その新材料を見つける努力が手探りのために苛酷な研究になるようです。

popin31
質問者

お礼

なるほど!材料が新たな材料を生み出すのですね。返答ありがとうございました!!

関連するQ&A

  • エネルギー有効利用に向けた材料開発を行っている研究室について

    エネルギー有効利用に向けた材料開発を行っている研究室について 私は大学四年生で、来年度に大学院進学を考えている者です。 大学院の進路についてお聞きします。 現在私は、主に金属の生産プロセスに関する研究室に配属されており、 研究は「鉄鋼製錬における還元剤量の低減」というテーマで行っています。 しかし、元々エネルギーを有効利用できる材料の開発に興味があったので、 今行っている金属生産プロセス向上の技術よりも、機能性金属材料の開発に分野をシフトして、 特に、エネルギーを生み出せる製品やデバイスの研究を今後は行っていきたいと考えております。 具体的には、石炭・LNG発電プラント用の超耐熱金属材料や発電による排熱を利用した熱電モジュールなど、 エネルギーをクリーンかつ効率的に利用することが可能となりうる材料の開発を研究の目的としたい考えています。 その際、今の研究において身につけた熱力学や反応速度論、金属工学などの知識をベースとして、 新たに結晶学や物性学の知識も身につけていきたいと考えています。 つきましては、このような研究を行っている大学院の研究室をご存知の方はおられないでしょうか。 研究室のタイプとしては、上記のような材料開発を分野として取り扱っており、 関東在住なので院も関東圏で、そして、現在私大生なのでできれば学費が安い国立大学院を探しています。 また、修士卒での就職を希望しております。 もし何かお知りの方がおられましたら、ぜひともご回答下さい。

  • 精密測定技術発展の原理

    現代の技術では、nm(ナノメートル)やμm(マイクロメートル)といった単位での部品の製造や加工が可能となっており、このような精密加工を担保するには、同様に長さや角度などの精密な測定技術が前提として必要だと考えられますが、このような精密な測定技術というのはどのように発展してきたのでしょうか? まだ現代のような精密測定機器がなく、メートル原器などを利用し長さなどを測定していた時代から考えると、人間の知覚出来るレベルを超えるnmやμmといった精度の測定をすることは不可能であり、母性原理からもそういった精度の(測定)機器を製造することも出来ないように思えます。 鶏と卵のようではありますが、上記のような問題を解決し、現在のような精度での加工や測定が可能になったのはどのような方法や原理があるのでしょうか? 仮説として、例えば顕微鏡を使い人間の知覚出来る精度を高めることで、徐々に機器の加工・測定精度を向上させていくなどの方法があるのではないかと考えていますが、これは正しいでしょうか? 上記分野については全くの素人ですが、根本的かつ素朴な疑問として質問させて頂きました。 どうぞご教授よろしくお願い致します。

  • 生産技術

    こんばんは。 東芝のホームページに次のような記述がありました。 ------------------------------------------------------------ モノづくりの原点である加工・成形技術、精密機械要素を研究開発しています。これらの部品加工技術を使って、より高精度で、より複雑な部品を提供します。また、シミュレーション技術、CAD、CAM、CATなどの設計・製造支援技術を使い、開発・製造にかかる時間を短縮します。 携帯電話やパソコンなど情報機器に広く使用されている半導体デバイス(メモリ、ロジックLSI)や液晶ディスプレイなど電子デバイスの高集積化(大容量、高精細)、高速化を実現するための薄膜プロセス技術の研究開発を行っています。これらデバイスを作る上で必要なプラズマ生成、診断技術、プロセスシミュレーション技術、洗浄技術、薄膜塗布技術などの製造プロセス技術の研究開発を進め、製品の早期量産化や生産性向上に寄与しております。 ------------------------------------------------------------ 驚いたのは生産技術という部門でもCADをつかったり、実際に研究したりすることでした。それでは生産技術と開発の違いとは・・・。 何かいまいちわかりません。生産率を上げるためには形状の最適化、や表面の荒さ精度の確保は不可欠。ってことは生産技術者も研究や開発からは必然的に避けられないということですか。

  • 新しい金属材料

    中学3年生です。 夏休みの技術の宿題で、 「新しい金属材料にはどのようなものがあるかを調べて、レポートにまとめる」 というものがあるのですが、新しい金属材料とはなにがあるのか調べてもなかなかわからなかったので質問させていただきました。 よろしくお願いします

  • 材料科学について

    今某大学の工学部2回生で材料科学を勉強してます。将来量子レベルの固体物性をやりたいと思ってるのですが、それ関係の研究で今有名なものとかこれが発明されたらすごい!!というようなものを教えてもらえませんか??あと追加ですが固体物性は理学部の範囲になってしまうのでしょうか??

  • 材料物性を学べる学校を教えてください。

    工業材料や、いろいろなものに使われている素材などについて(材料物性工学というのでしょうか。)、専門的に学べる高校や高専を教えてください。 また、そのような(普通高校でない)学校で、学習内容(研究も含む)を少しでも自由に選択できるような学校をご存知でしたら教えてください。

  • 超伝導の技術

    超電導技術 最先端技術=超伝導とよく聞きます。 しかし超電導技術はいまだに発展途上状態と言ってもいいのでしょうか。 発見された時代は古いですよね? 同じ時代に発見された半導体やレーザーはもうかなり発展させていろいろな技術に使われています。 とくに半導体はもうなくてはならないものになりました。 しかし超伝導に至ってはMRI、リニアモーターカー、SQUID(?)等まだまだな感じがします。 なぜ超伝導だけ発展が遅れているのでしょうか? 研究者がレーザーや半導体の研究員に比べて少ないのでしょうか? それとも超伝導はあまり使えない技術なのでしょうか?

  • 大気中の金属材料の表面変化について

    スパッタ材料としての金属における、大気中での表面酸化膜について、様々な金属での実験を予定しております。金属種類別の物性の変化について参考となるデータや記述が掲載されたWEBページなどがあればアドバイス願います。

  • 物理と材料の知識

    固体科学に興味があったとして 物理学専攻(物性実験)の人間が工学部レベルの材料工学の知識を持っているのと 材料工学専攻の人間が理学部レベルの物理学や化学の知識を持っているのと 研究者としてやっていくには、どちらが良いと思いますか。 (就職先は研究機関、企業問いません)

  • 金属材料

    金属材料とか興味があるのですが、その分野の学習 をせず現在に至っている浅識ですが、クロモリとかデュラルミンとかSUS などの合金が一般的にありますが、 これらの主金属溶解時に添加金属を粉末とかインゴットのまま対象パーセンテージ 重量を単純に投下して混ぜて製造してるという感じなんでしょうか? 合金製造を一度も見たことが無いのでお願いします。