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ダイヤとグラファイトの平衡について

カステラン『物理化学(上)第3版』東京同人社 の問題を解いていて理解できない事があったので,質問させてください。 p.301 にある問題なのですが・・・ ダイヤとグラファイトの密度が,それぞれ3.25(g/cm3)と2.25(g/cm3) 25℃で,グラファイトからダイヤに合成するのに生成ギブスエネルギーが2,900kJ/mol必要だそうでして・・・25℃でこの反応を平衡にさせるには何気圧必要か?って言う内容なんですが・・・ 問題から意味が理解できていなくって;; ダイヤとグラファイトが平衡ってどんな状態なんですか? 構造から全然違うし,想像できません!! また,この問題の答えは1,5GPa=14800atmってなるらしいのですが,どの式を用いれば導く事ができるのですか?クラペイロンの式など相転移の式を使うのですか? 解法が全く書かれていなくて,完全にお手上げ状態です。 どなたかご教授願います。

  • 化学
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みんなの回答

  • jamf0421
  • ベストアンサー率63% (448/702)
回答No.2

No1さんの回答でよろしいのですが、質問者さんの出されている数値にまだ問題があります。 まず、平衡定数の圧力変化の式を書いておけば、 (∂lnK/∂P)_T=-ΔV/RT...(1) となります。これから平衡定数の圧力依存性を評価できます。 質問者さんがかかれている”平衡させるには何気圧”の”平衡”の意味はグラファイトとダイヤモンドの平衡定数が1、-ΔG°=RTlnKですからNo1さんの言われるΔG°=0と考えます。 ダイヤモンドとグラファイトの平衡につきましては、普通の化学平衡の式でも原系と生成系で結合を組み替えた分子がかかれているのと同じです。 あとの計算はNo1さんの回答でやることと同じところに帰着します。 (1)をΔVがPに依存しない条件(つまりグラファイト→ダイヤモンドの体積変化が常圧でも高圧でも同じ)のもとで積分すると lnK=-ΔV/RT + C (C;積分定数)...(2) となります。 -ΔG°=RTlnKからlnKを出します。ここで質問者さんはΔG°=2900kJ/molと書いていますが、幾らなんでも化学結合の組み換えとしては大きすぎで2900 J/molのはずです。 lnK=-2900/(8.31 x 298)=-1.171...(3) これとK=1の場合を(2)に代入します。ここでΔVを出す必要がありますがNo1さん御指摘のようにダイヤモンドの比重が間違いです。グラファイトが2.25 g/cc, ダイヤモンドが3.513 g/ccですから、1 mol即ち12 gの場合、グラファイトが5.333 cc, ダイヤモンドが3.416 ccです。 従って ΔV=3.416-5.333=-1.917(cc/mol)=-1.917 x 10^(-6) (m^3/mol) となります。MKSAで計算するならばm^3にする必要があります。 以上より(2)は、 1気圧=1.013x10^5 Paの時、 -1.171=(1.917x10^(-6)x(1.013x10^5))/(8.31x298) + C...(4) 高圧(P Pa)でK=1の時 0=(1.917 x 10^(-6)x P)/(8.31x298) + C...(5) となります。 (4)と(5)を辺同士差し引いて P=1.512x10^9+1.013x10^5 で右辺第二項は無視できるから P=1.512x10 ^9 Pa =1.512 GPaです。

  • 101325
  • ベストアンサー率80% (495/617)
回答No.1

教科書の、 (∂G/∂P)_T = V とか (∂ΔG/∂P)_T = ΔV とかの式が書いてあるところを参照してください(Vはモル体積で、_Tは下付きのT)。クラペイロンの式が出てくるところより少し前のところじゃないかと思います。 ダイヤとグラファイトの平衡がどんな状態なのかは、私もよく知らないのですけど、この問題は、グラファイトからダイヤを合成するのに必要な生成ギブスエネルギー ΔG(T,P) がゼロになる圧力を求めなさい、という問題です。(∂G/∂P)_T = Vという関係式は、圧力を上げていくと低密度の相のギブスエネルギーが高密度の相のギブスエネルギーよりも急激に増大することを示しています。ですので、もし P=P0=0.1MPa で高密度の相(ダイヤ)が低密度の相(グラファイト)よりも熱力学的に不安定(ΔG(T,P0)>0)だったとしても、圧力を上げていくといつかは、ある圧力のところで高密度の相と低密度の相のギブスエネルギーが等しくなります。 この圧力 P は  ΔG(T,P) = ΔG(T,P0) + (∂ΔG/∂P)*(P-P0) + … がゼロになる圧力なので  P = P0 - ΔG(T,P0)/ΔV から求まります。ΔVは密度から求められますが、質問文ではダイヤの密度が間違っているように思います。ご確認ください。 もちろん グラファイト→ダイヤ の反応(相転移)の活性化エネルギーってかなり高そうですから、実際に平衡状態にするには触媒が必要でしょうし、圧力をあげると各相の体積も小さくなるでしょうから、ダイヤとグラファイトの(等温)圧縮率のデータも確認しないといけないのでしょうけど、おおざっぱにどれくらいの圧力で相転移が可能になるのかを見積もるのが、この問題の目的です。

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