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単振動する、運動エネルギーの平均値と位置エネルギーの平均値
単振動する質点について、その1周期についての運動エネルギーの平均値と位置エネルギーの平均値は等しいのはなぜですか?
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「なぜ」という質問に答えるのはとても難しいのですが~。 つまるところ、「単振動の場合はたまたまそうだ」ということになってしまいます。 どこがたまたまかというと、たまたま、エネルギーの形が、 E = mv^2/2 + kx^2/2 という形ですよね~。(^2は肩に上付きの2で2乗の意味。)同じことですが、運動量 p=mvなので、ほんとは、 E = p^2/(2m) + kx^2/2 と書くほうがわかりやすいんですけど。この形で、p^2 と x^2 の形がどちらも「たまたま」2乗で、似てるところがポイントです。(v^2とx^2と言っても同じこと。) 運動エネルギーのほうはともかく、位置エネルギーが2乗なのは、「たまたま」そういう系を考えてるからなので、要するに運動エネルギーと位置エネルギーの平均値が等しくなるのも、「たまたま」ということになります。 しいて「たまたま」でなく必然の部分を言うと、振動を考えるときには、x^2が最もシンプルで基本的な形ということですね。運動エネルギーのほうも偶関数で一番シンプルなのがv^2ですし。だから一番基本的なもの(単振動)を考えると両方のべきが2乗になるので、それが原因で平均値が等しくなるわけです。 ただし、「たまたま」といっても、どんな系でも、小さい振動を考えると(xが小さいときには、x^2≪x^4≪x^6… なので)普通はこの一番基本的なものが実現するので、非常に重要なケースなんですけどね。 実は、物理における p と x の役割はある種の対称性があるんですよ~。解析力学や量子力学を学習されたことがあると見たことあると思いますが、pとxは対称(みたいなかんじ)なんです。だから、エネルギーの式で、両方とも2乗で入ってくると、平均値がちょうどぴったり等しくなってしまうのですよね~。 えー、じゃあ、pとxが対称なところを説明しましょうか。。。 運動方程式が単振動の場合、mv'=-kx ですが、p=mvより、 p' = - kx = - dE/dx であり、また、p=mv自体が、 x' = p/m = dE/dp です。。 つまり、p'=-dE/dx と x'=dE/dp です。。。 ここで目を細めると、マイナスがぼやけて見えなくなります(笑) すると、pとxの役割がちょうど裏腹になってるのが見えてくるはずです。(マイナスもあるし、ほんとのほんとに対称なわけではないですが。) 以上は大学生向けの答え…。 高校生向けだとすると、単振動だと、x = a sin(ωt+φ) ですが、これに対して速度は、v = aωcos(ωt+φ) となります。どちらも三角関数で、時間の原点をずらすと、(振幅は別として)同じ関数になります。ところが、位置エネルギー∝x^2、運動エネルギー∝v^2 で同じ形なので、平均すると同じになるというわけ。 ん?「振幅が違うのは気にしないのか?」って? 気にしなくていいのです。なぜなら、振動の過程でエネルギーが保存しつつ、エネルギーが位置エネルギーと運動エネルギーの間でやり取りされるわけだから、 (位置エネルギーの最大値) =(全エネルギーの値) =(運動エネルギーの最大値) ということになり、エネルギーで見たときの振幅は等しくなるはずだから。 まーしかし、これも突き詰めると、やっぱり、エネルギーが∝x^2と∝v^2になってることと、xとvが対称に出来てることに帰着するので、やっぱりそこが「なぜ」の答えになります。
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- sanori
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#1の回答者です。 その後、気づきましたが、 私の回答は、ご質問に答えた説明になっていませんね。 失礼しました。
あ。。すみません、話の本筋には関係ない部分ですが、 > x^2≪x^4≪x^6… なので は書き間違いで、 x^2≫x^4≫x^6≫… です。わかりますよね~。たとえば、x=0.1ぐらい小さいとすると、 0.01≫0.0001≫0.000001≫… ですからね。。偶関数だけ考えてるのは、深い意味はないですが、そのほうが自然だから。x^1 だと、振動せずに、質点は∞遠方に飛んでいってしまいます。
- eatern27
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ビリアル定理によります。
- tono-todo
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「平均値」が等しいことに物理学的には意味はありません。 計算すればそうなる、というだけです。 物理学的に重要なことは、運動エネルギーと「バネ」の(位置)エネルギーの和が一定なことです。 位置エネルギーの「0」点をどこにおくかで、位置エネルギーの数値は異なりますから、平均値は一致しなくなります。 ・・バネの場合、伸びが「0」の点を位置エネルギー「0」とすることが理解し易いので、普通はそう扱いますが、任意の位置を「0」点に選べます。 最も縮んだ位置を「0」点に選ぶと、もう平均値は合致しません。
- sanori
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こんにちは。 エネルギー保存の法則、この場合は力学的エネルギーの保存則があるからです。 単振動している限りは、どの瞬間でも、位置エネルギーと運動エネルギーの和は一定です。 どの瞬間でも和が一定ということから、 位置エネルギー + 運動エネルギー = 定数その1 両辺を時刻t(時間)で積分すれば、 ∫[t=0→T]位置エネルギー・dt + ∫[t=0→T]運動エネルギー・dt = ∫[t=0→T]定数その1・dt = 定数その2 ここで、Tは振動周期です。 両辺をTで割れば、 1/T・∫[t=0→T]位置エネルギー・dt + 1/T・∫[t=0→T]運動エネルギー・dt = 1/T・定数その2 1/T・∫[t=0→T]位置エネルギー・dt + 1/T・∫[t=0→T]運動エネルギー・dt = 定数その3 ここで、1項目の 1/T・∫[t=0→T]位置エネルギー・dt が何かと言えば、1周期の位置エネルギーの平均値です。 2項目の 1/T・∫[t=0→T]運動エネルギー・dt が何かと言えば、1周期の運動エネルギーの平均値です。 よって、 位置エネルギーの平均値 + 運動エネルギーの平均値 = 定数その3
お礼
ありがとうございます。 x = a sin(ωt+φ) になりますが、これに対して速度は、v = aωcos(ωt+φ) たしかに、どちらも三角関数で、時間の原点をずらすと、同じ関数になりますね。 位置エネルギー∝x^2、運動エネルギー∝v^2 は同じ形だから、平均すると同じになるは当たり前ですね。