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医学的な観点からお願いします
犬の去勢についてです。 今まで、去勢のメリットとして、前立腺がんの予防があげられていました。 しかし、先日ある獣医師から、前立腺がんの犬のおよそ4割が去勢済みの犬。という結果がわかったと言われ、したがって去勢にはリスクを多く伴うとされるので、あまりオスの去勢は勧めていない。と言われました。 私は医師ではないので分かりませんが、本当にそういう事例がでたのでしょうか?そうだとすれば今までの去勢のメリットが大きく覆されることになると思います。 避妊・去勢に詳しい獣医師の方はいらっしゃいますか?または関わっておられる方でもいいです。学会などで、そういう報告があったのでしょうか? これから去勢をさせようと思っているのですが、そういう事を言われると迷ってしまいます。
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獣医師です。 >今まで、去勢のメリットとして、前立腺がんの予防があげられていました。 この情報自体が誤りです。 ヒトでは男性ホルモンと前立腺癌の因果関係が証明されていますが、イヌでは前立腺癌と男性ホルモン(テストステロン)との因果関係はないと言われています。 つまり、今までも「去勢のメリットとして前立腺癌の予防が出来る」という情報は獣医学会では出ていません。 (※個人的にそのような誤った発言をしている獣医師は存在する可能性はありますが。。。) また、 >、前立腺がんの犬のおよそ4割が去勢済みの犬 これに関しても、そもそも前立腺自体がオスにしかない組織ですので、4割が去勢済みということは6割が去勢されていないという事になりますね。 つまり、この数字だけで比較すれば去勢されていない犬のほうが発生率が高いといえます。 (繰り返しになりますが実際は先程述べたように去勢犬と未去勢犬との差はないと言われています) 去勢する事で予防できる(可能性がある)疾患は肛門周囲腺腫、精巣腫瘍、前立腺肥大、(恐らくは会陰ヘルニア)などです。 去勢することでのリスクとしては手術時の麻酔リスク、肥満などです。 これらのメリット・デメリットを総合的に判断されてご検討されてみては如何でしょうか。
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- shibaryuta
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こんにちは。No.3で回答させていただいた柴犬オーナーです。もしかして締め切りを待っていただいてましたでしょうか?No.2の獣医さんのおっしゃるとおりのように思われます。ヒマを見つけてネット上で調べた限りは、小生のこれまでの認識(恐らくイヌでも去勢手術によって前立腺癌の予防効果はある)は間違っていたと思います。そういう証拠は見あたらないと言ったらわかるでしょうか? うちのワンコもこの5月に去勢手術をしました。
お礼
気を使っていただきまして、申し訳ございませんでした! 他に何か回答があるかな?と思い延ばしていました。。。 締め切らせていただきますね。ありがとうございました。
- evansno1
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No.2で回答させて頂いた者です。 質問者様からの追加質問ではないため、本来はお答えするべきではないかも知れません。 運営サイドで不適切と判断されれば消去して下さい。 shibaryuta様のご質問にお答えします。 良性の前立腺過形成には抗アンドロゲン作用のある薬剤やプロジェステロン製剤は有効だと言われていますし、こういった疾患の場合は去勢手術は治療目的として実施されます。 しかし、前立腺癌に対しては先の回答でも述べたように非アンドロゲン反応性であるため、酢酸クロルマジノンの使用も去勢手術も前立腺癌の治療としてのエビデンスはありません。 前立腺癌はその発生自体がかなり稀な疾患です。しかし発見された時点でほとんど(85~100%)の症例は骨転移もしくは肺転移を起こしており(この時点で外科療法は適応外ですね)、更に腺癌であるため化学療法もほとんど効果がありません。 放射線療法は緩和目的で使用される場合もありますが、生存期間が有意に延長されるものではありません。 つまり現状では前立腺癌が臨床的に発見された時点で著しく予後不良と言わざるを得ません。 人医の事は当然専門外ですのでどこが同じでどこが違うのか正確には分かりかねますが、獣医学会内での犬の前立腺癌についてはこのような見解で概ね一致していると思います。
- shibaryuta
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こんにちは。柴犬オス生後13カ月目を飼ってます。泌尿器科医師です。イヌのことは知りませんが、へえーーと思ったのでカキコさせていただきます。 ヒトの場合、思春期以前に去勢されたり、性腺機能が生まれつき傷害されているものには前立腺癌の発生のみないことはほぼ、コンセンサスが得られております。また、治療として、たとえ転移が存在する場合でも精巣摘出手術によって男性ホルモンを除去する内分泌療法を行うと80%に(本当は完治ではなく一時的ですが)効果はあると言われています。 最近になって初めて獣医学書を買って眺めてますが、ワンコの病気ってヒトの病気に似ているという印象です。もちろん月経周期は全然違うし、異なることの方がはるかに多いですが。なので「イヌでは前立腺癌と男性ホルモン(テストステロン)との因果関係はない」という、獣医師さんのカキコをみて、実は驚いています。ああ、そうだったんですかって感じです。 とある獣医さんのHPでは「酢酸クロルマジノンは前立腺癌のクスリ」と書かれていたりしてますが間違っておられると言うことですね。ヒトはしばしば使いますが。ワンコの前立腺癌に対する治療として(排尿困難の改善など姑息的治療ではなく)も、去勢手術はしないということですなんね?evansno1さん、よかったら教えてください。
お礼
ご回答ありがとうございます。 shibaryutaさんはまた他の観点からのご意見でした。 専門的な用語が多くて私には分かりませんでしたが、医師の立場から、人と犬との違いに疑問を覚えられたのですね。 解決されたでしょうか?
Q、学会などで、そういう報告があったのでしょうか? A、No! 去勢による前立腺がんの発生リスクの低減は既に確認されている定説。 >前立腺がんの犬のおよそ4割が去勢済みの犬だった。 これは全く別の問題です。 そして、去勢と前立腺がんとの関係を意識した調査結果でも何でもありません。 その種の数字をもって去勢による前立腺がんの発生リスクの低減効果を否定するのは暴論。 次元の違う単なる統計値の結論先にありきの恣意的な医師の解釈に振り回されてはいけません。
お礼
ご回答ありがとうございます。 実は他の獣医師の質問サイトにも投稿させていただいたところ、避妊・去勢を推奨する方々がほとんどでした。 やはり前立腺癌云々というより、ホルモンの作用で発情を抑えることのほうがストレスを感じやすいとのこと。リスクと言えば、麻酔や術後の肥満のほうが大きいと・・。 私は去勢を希望するほうなので、病院を変え、同じ考えの獣医師の方に手術をお願いしようと思っています。
お礼
丁寧なご回答ありがとうございます。 一般人なので専門的なことは分かりかねますが、おっしゃっていることは理解できました。 冷静に考えると、前立腺自体が男にしか発症しない疾病なので、そうですよね。 私は去勢を希望するほうなので、気持ち良く引き受けて下さる病院で手術をしたいと思っています。