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無戸籍の子の将来に関する法律の可能性とは?
- 無戸籍の子供に関連する法律の可能性について調べました。
- 離婚後に生まれた子供が無戸籍となったケースや離婚前の父親の戸籍から子供を抜くことができるかについても考えました。
- また、離婚前の状態で出生した子供が後に父親の戸籍を抜くことができるかどうかについても検討しました。
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>出生届けを出さないで無戸籍の子になったが、特別に戸籍を与えられた そんな報道は聞いたことがないのですが。。。。 もしかして無戸籍の子供が大人になり更にその子供を出産した場合のその生まれた子供に戸籍を与えた話と間違っていませんか? >将来、法律的に、特別に、離婚前の父親の「自分の子ではない」という認めを裁判所でもらわなくても、離婚前の父親の戸籍から抜くことはできるんでしょうか? 現行法では無理です。法律を改正すれば可能性はあるでしょう。改正されるかどうかはわかりません。そんなに単純な話ではありませんので。 少なくとも裁判所が関与せずにというのはかなり困難な話です。基本的に役所は判断できるところではありませんから、誰が判断するのかといえば裁判所以外に適当な者がいません。 >いわゆるDNA鑑定などの現代的な検証を提出することによって、父Aの子であるという戸籍を抜くことはできるように法律が変わる可能性があるんでしょうか? 現行法でも親子関係不存在の訴えという手続きが用意されています。 また、現在の父親に対してではなく、生物学上の父親に対して強制認知の訴えを行うというやり方もあります。 つまり法を変えなくてもできる話です。 >Aの子でないけれども戸籍上Aの子になっている子は、父の死亡によって、戸籍が父の子でなくなることはないんでしょうか? ないです。ただほかの親族(特にほかの相続人からの訴えが多い)からの親子関係不存在の訴えにより、親子でなくなることはありますが。 ちなみに単に戸籍上のみならず実子と同じように生活していたなどの事情があると、生物学的には親子ではないことはわかっていても、親子であると認定することもあります。 つまり民法上の実の父親というのは必ずしも生物学的な父親である必要はないです。 条文のどこにも実の父が生物学上の父でなければならないという規定はありませんので。 >本当の父でない父の子としての戸籍を抜くためには父の「認め」が必用らしいですが いえ、それは正しい理解ではありません。 父による嫡出否認はもちろんできますが、単にそれだけではなく親子関係不存在の訴えもあるし、最近では生物学上の父親に対して強制認知の訴えを起こすというやり方まで出てきています。 つまり基本的には裁判所が判断する仕組みという枠組みになっているわけです。 そもそも父にしても母にしても自分の子供であるとかないとかを勝手に決めることができたらとんでもないことになります。嫡出推定の仕組みはそもそも子供の権利を保護しようという考えがベースにあるので、その判断は基本的に子供第一で考えることのできる裁判所が決めるべき話です。 >もし、あきらかにDNA鑑定でも、父でないことが分かっていても、頑として父でない父が、「誰がなんといおうとこれは私の子だ!」といいはれば、くつがえせないとか、そうゆう法律っておかしいと思うのですが。。。 いえ、そういうことはないので、そもそも現行法の認識が違っています。現行制度でも正す仕組みはあるのです。 でも平たく言えばDV等により前の夫との接点を持ちたくないので現行制度の仕組みが使えないというだけでしょう。 ならば、DV元夫等の場合に、前の夫との接点を持たずに嫡出推定をはずす手段があればよいわけですから、そういう手段を追加すればよいわけで、民法の規定がおかしいというのは、自動車事故で年間何千人も人が死んでいるのだから自動車を禁止にしろという主張のようなものです。 で、実は最近注目されているのは、先にも少し述べたのですけど、前の夫との嫡出推定を直接否定するのではなく、実の父に対して強制認知の訴えを提起することで、間接的に前の夫の嫡出推定をはずすというやり方です。このやり方はまだ全国の家裁で認められるまではいっていませんが、認める家裁が出てきていて、上級審の判断は必要になると思いますけど、認められて定着すれば一つの解決策でしょう。 あとはもう少しやりやすい形がないのかとか、DNA鑑定などの費用負担を公費補助できないかとかそういう改善というのを考えれば今よりだいぶ状況は変わると思いますけどね。
お礼
非常に細かくわかりやすい法についての解説をありがとうございました。法についての認識や解釈が不十分だったので分からないことが、とてもよく分かりました!