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宇宙にただ一つ存在する励起水素は自然放出しますか

宇宙の温度は2.7度Kですが仮に0度Kとしてください。このとき宇宙には光は存在しないはずですね。 励起状態にある水素分子が仮定した宇宙にただ一つあったとします。 この一つの電子は光を放出して基底状態に落ち着くのでしょうか。 自由空間中の荷電粒子は電磁波を放射しないことはよく知られています。この問題と少し違うかも知れませんがどちらも完全な固有状態にあることでは同じです。私はずっと安定して放射しないと思うのですが こんな場合でも自然放出する確率は計算できるのでしょうか。 よろしくお願いします。

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  • boson
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回答No.6

>このとき宇宙には光は存在しないはずですね。 いえ、電磁場の零点振動はありますよ。 というか、それすらない宇宙だと、すなわち電磁気力が無い宇宙を仮定しているので水素原子を作ることができないですよね? 月刊「オプトロニクス」 http://www.optronics.co.jp/magazine/?year=2008&month=5 2008年5月号 p.166~174 連載 基礎からの量子光学 第29回:共振器量子電気力学入門 のp.171に "物質の自然放出とは、電磁場の量子力学的特長のひとつである真空場による誘導放射であり" との記述があります。 この考えかたに従えば「熱平衡での温度」が定義できない原子一個でも >ずっと安定して放射しない ということは無いということが解ると思います。 上記雑誌の大学図書館での所蔵は http://webcat.nii.ac.jp/cgi-bin/shsproc?id=AN00360965 です。 ところで、 「原子が一個しかないような特別な宇宙を用意する」という実験は非常に困難ですが、 「二枚向かい合わせた鏡(共振器)の中に励起原子を置く」という実験は比較的簡単にできます。 この場合は原子の自然放射の寿命が変えられます。 共振器の間の空間では、零点振動といえども共振器で共振できるとびとびの波長の電磁場しか存在できないので、 そのとびとびの波長の電磁場のエネルギーをちょうど原子の励起エネルギーにマッチさせたり あるいは逆に、わざとマッチしないように鏡の距離を決めてやれば 自然放射の寿命を自由空間にあるときより延ばしたり縮めたりできます。 (上記の記事はむしろその技術に関する話題が書かれています。) 雑誌の連載記事ではなく、書籍でしたら 「現代量子物理学―基礎と応用」 上田 正仁 著  培風館 http://www.amazon.co.jp/dp/4563022659 p.150 5.8章「自然放出のワイスコップ-ウイグナー理論」 をご覧ください。 大学図書館での所蔵は http://webcat.nii.ac.jp/cgi-bin/shsproc?id=BA69795815 です。 念のため >自由空間中の荷電粒子は電磁波を放射しないこと とは区別して考えるべきであると強調しておきます。 上記のように、自由空間に静止した励起した孤立原子は自然放出します。 一方、自由空間中の(内部に励起状態を持たない)荷電粒子ですと、荷電粒子が静止して見える慣性系にローレンツ変換して考えれば自明ですが 静止していた荷電粒子が突如として光子を放出して、自分自身は反作用で反対側に等速運動を始めるという現象は エネルギー保存則に反するため、有り得ません。 また逆に、孤立原子のように内部自由度(電子の励起状態のような)があって、しかもそれが励起されている荷電粒子で、 さらに、その荷電粒子の励起状態が基底状態に落ちるとき、光を放出する為の選択側を満たすなら 荷電粒子もまた自由空間で自然放出します。 なお、やぶへびかもしれませんが、 http://www7.ocn.ne.jp/~miyazaw1/papers/QA.htm には ”自発的放射を、電磁場の零点振動による誘導放射(霜田先生によると完全に一致はしない)とするならば” とあります。 霜田先生の見解については http://www7.ocn.ne.jp/~miyazaw1/papers/probability.htm の参考文献 4) 霜田光一:レーザー研究 vol.25 p.320~, p.387~, p.442~, p.531~ (1997). をどうぞ。

yyz1974
質問者

お礼

ご丁寧な回答ありがとうございました。 ”やぶへび”のところはとても興味があります。 また共振器量子電気力学を少し勉強してから あらためて質問させていただきます。光も電子も 共振状態にあってそのモード間相互作用と考えれば 私にとっては考えやすいのかも知れません。

その他の回答 (5)

回答No.5

自然放出はアインシュタイン係数から計算するようです。 アインシュタイン係数は物性値であり理論からの計算手順は検索してものってませんでした。検索が甘いかもしれません。 英語のwikipediaを読んだだけです。 アインシュタイン係数のさらなる追求をしてます。

  • leo-ultra
  • ベストアンサー率45% (230/504)
回答No.4

絶対零度でも、(真空の)ゼロ点振動は残ります。 > 自由空間中の荷電粒子は電磁波を放射しないことはよく知られています これは自由粒子の話ですよね。本件は水素原子なので話が違うと思います。

回答No.3

> 自由空間中の荷電粒子は電磁波を放射しないことはよく知られています 振動させない限り、自由空間でなくても電磁波を放出しないでしょう (真意が分からないので的外れかもしれませんが。)

回答No.2

誘導放出が、なくなるだけと思いますが。 寿命がきたら基底状態に落ち着くのでしょう。 自然放出する確率は寿命から計算できるでしょう。

yyz1974
質問者

補足

回答ありがとうございました。誘導放射は確かになくなりますね。 まさに寿命をどうやって計算できるのかが知りたいのです。 絶対0度Kで熱震動はないし、たった一つの電子がなぜ有限な寿命を持つのでしょうか。それ以上の質問ではありません。どのような場合でも 自然放出が必ずあるものか納得いかないので質問しました。よろしくご回答願います。

  • tetsumyi
  • ベストアンサー率25% (1955/7564)
回答No.1

宇宙の法則は電磁場、重力場その他の影響が関係して成り立っています。 宇宙にただ一つ励起水素が存在できるか、またどのような物理法則が成立するかもわかりません。 また、物理学では人が観測できる物理量について考えます。 したがって、この問題は単なる空想、もしくは哲学として勝手に考えてください。

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