• ベストアンサー

「樋」とう漢字について

私は金融関係の仕事をしているのですが、先日お客さんに、「樋」(ひ)とう漢字が付く方がいらしたのですが、その方が用紙に書いていただいたものには、「樋」しんにょうの部分には点が一つなのですが、 PCや辞典で検索すると、「之」の上に点が一つ加わっているのが出ます。(点が2つある字) 聞いたら戸籍も点1つだとおっしゃっていたので、どうしたものかとなりました。 この文章の「樋」は点1つのように見えますが・・・。 どうなのでしょうか?よろしくお願いします。

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
  • garamond
  • ベストアンサー率53% (1119/2111)
回答No.4

もともと「樋」にも含まれるシンニョウはすべて、 康熙字典体・明朝体では  ヽ  ヽ  フ 手書きではその二画目と三画目がつながって、  ヽ  フ  つ  ↓  ヽ  ろ になるのですが、当用漢字を決めた人たちが “点は一個だ” と言って、「近」「道」などの明朝体を  ヽ  フ に変えてしまったのです。 当用漢字にならなかった「邂」「逅」などの表外漢字は放置されたので明朝体は点が二つです。 こうして「近」「道」のシンニョウと「邂」「逅」のシンニョウと二種類のシンニョウがあることになったのです。 いっぽうで教科書体はもとからの楷書の形を変えなかったので、  ヽ  ろ の形は “新字体”「近」「道」に対応するものであるかのように思われるようになってしまいました。 戸籍の「邊」などがペン字で昔ながらの楷書体で書いてあるものを明朝体に移すとき、 本来なら点二個でいいのに、原本では「近」と同じ形になっているといって、「邊」などに点一個の明朝体の字を作字することになったようです。 「樋」もこれに該当します。 さらに悪いことに、1983年のJIS X 0208が第一水準について表外漢字でもシンニョウの点を一個に変えてしまいました。 http://www.asahi-net.or.jp/~ax2s-kmtn/ref/jis78-83.html 紙に印刷された国語辞典がこれらの字を採用したことがないのはお書きになった通りです。 1983年~2004年まで非公認の略字がパソコンの世界でのみまかり通っていたのです。 2004年のJIS X 0213への改正で、多くの非公認略字が正字に戻されました。 http://www.meti.go.jp/kohosys/press/0004964/0/040220jis.pdf ですからVistaでは「逢迂迦逗遡遜腿辿槌鎚辻遁這樋逼蓬迄漣」に含まれるシンニョウは点が二つになっています。 しかし戸籍のデジタル化の際に上記のようなことがあったため、“Vistaの字体は戸籍の字とも一致しない特殊な旧漢字だ”という誤解が生まれるに至りました。 当用漢字など関係ない台湾でシンニョウは一種類ですが、どうなっているか御覧下さい。 http://www.edu.tw/EDU_WEB/EDU_MGT/MANDR/EDU6300001/allbook/bishuen/p180a.htm?open  ヽ  フ  つ としていて、楷書体でもシンニョウが4画であることが分かりますね。 二個目の点はちゃんと「ろ」の最初の部分に含まれているのです。 そういうわけで、すべてのシンニョウは、  康熙字典体・明朝体は「ヽ+ヽ+フ」  手書き楷書体は「ヽ+フ+つ」→「ヽ+ろ」 で何の不都合もなかったのに、当用漢字が要らぬことをして二種類のシンニョウを生み、 さらに1983年のJISが、表外漢字まで勝手に点一つの略字を登録したことが取り返しの付かない混乱を招いたのです。 嘆かわしいことです。

noganoga
質問者

お礼

大変わかりやすくありがとうございました。 混乱を招く以前とかの問題で、「こっち」って決めてくれればそれですむ話ですよね。 ありがとうございました。

その他の回答 (3)

  • jo-zen
  • ベストアンサー率42% (848/1995)
回答No.3

またまた補足です。 俗字とは「正字ではないが、世間一般に使われるようになった字」のこと。漢字だけではなく、ひらがなにも俗字があるようです。

noganoga
質問者

お礼

漢字も時代とともに変化すべきで、古い漢字は削除して欲しいです。 面倒な限りです。ありがとうございました。

  • jo-zen
  • ベストアンサー率42% (848/1995)
回答No.2

ANo.1の者です。補足をします。 以下のURLが参考になると思います。 http://www.informe.co.jp/useful/character/character11.html 本来、正字は、点が二つのもののようです。漢和辞典(大漢語林)にも点が二つのものは載っていますが、点が一つのものは載っていません。点が一つのものは俗字だったようです。「とい」とは水を通す木で作ったものということで、点一つが世間一般に使われるようになったものと思われす。

noganoga
質問者

お礼

参考になりました。確かに漢和辞典では点が2つなんですよね。 ありがとうございました。

  • jo-zen
  • ベストアンサー率42% (848/1995)
回答No.1

樋という字のしんにょうに点が一つか二つかについてですが、この文章の樋はご指摘の通り、点は一つです。XPまでのパソコンでは、外字で作った場合を除き、点は一つの樋しか表示することができません。VISTAになって、環境依存文字というのが120文字くらい追加されたようです。点が二つのものは、確認しておりませんが、その中に含まれるのではないでしょうか?  なお、この環境依存文字、「環境依存」が示す通り、VISTA環境以外では文字化けして正しく表示されないなど様々な問題もあるようです。 なお、樋は人名では点が一つの人だけでなく、二つの人も相当数いると思います。但し、戸籍上は二つの人も、対外的には一つにしてしまっているケースも多いと思います。某女子ゴルファーの方も点は二つだったように記憶しておりますが(間違ってたらごめんなさい)

noganoga
質問者

お礼

>環境依存文字ですか?初めて知りました。 そういのが増えたんですね。相手にしてみたら説明すのが面倒そうですね。ありがとうございました。

関連するQ&A