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血餅

血清分離の再、採血後1時間以上室温に置き、3000rpm15分遠心しても、血餅が分離できずに、血餅を除いて再遠心をしなければいけません。 何が悪いのでしょうか?

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noname#160718
noname#160718
回答No.3

 獣医師です。年間3,000本くらいは血清を採ってます。これでもまだ少ない方だと思いますが・・・  血清分離は普通のガラスやプラスチックのチューブではあまりうまくいきません。血清分離用のチューブを使った方が良いです。  私は栄研の「セパベスト」というチューブを使っています。1,000本で3万円弱の値段です。  これは普通に注射器で採血してセパベストに血液を移し換えるのですが、真空採血管ならなお良いです。高いので私はあまり使っていませんが、真空採血管用のホルダーと針を組み合わせると、注射器からチューブに血液を移し換える手間が省略できるので、汚染防止にも良いです。  ただ、真空採血管はチューブ内の陰圧で血液を引くので、採血する動物によってはあまりうまくいきません。ヒト用のしかないので、鶏などヒトより血管が細い動物だと陰圧が強すぎて血管壁が針の孔に張り付いてしまうので採血不能になってしまいます。  また、真空採血管は採血途中で針が血管からずれてエアが採血管に入ると、陰圧が消失するのでそれ以上採血できなくなります。  「じっとしててね~」と言えばじっとしてくれるヒトと違って、動物は採血中も激しく動くのが常なので、要するに動物の採血用にはあまり向いているとは言えません。それでもまあ牛や豚なら熟練すれば注射器より楽ですが。  なので注射器+セパベストを標準として話を進めます。  あ、そうそう。ヘパリンは血液凝固を阻止するので、これで血液を処理すると「血清」ではなく「血漿」になってしまいますよ。  セパベストで採血すれば、ほぼノープロブレムなのですが、それでも寒いときなどは、すぐ遠心するとゼリー状になることがあります。  なので私は採血してきたら、血液が入ったセパベストを37℃のインキュベーターに入れて1時間ほど放置しておきます。採血量が少ない時は、セパベストを斜めにしておくと、爪の火を灯すような話ですが僅かに採れる血清量が多くなります。(ラックを斜めにしておく)  粒状の血清分離を促進するものもあるのですが(フィブリンを吸着させるのでしょうかね)、私はこれはあまり好みません。稀に雑菌がコンタミすることがあるので。  それでも鳥の血液はゼリー状になりやすいです。  なってしまったら、チップの先端でぐちゅぐちゅとフィブリンを砕き、もう一度37℃で1時間くらいインキュベートして再度遠心します。  鳥の血液は最初に3時間くらいはインキュベートした方が、無事血清分離できる確率が高いですね。  非常用として、注射器はディスポのものをお使いだと思いますが、注射器で採血した後にさらにポンプを引いて空気を注射器内に入れ、その状態でラックに逆さに立てておくと(針を上にする)、比較的綺麗に分離できます。  ただしこれは、その後保存用のチューブに綺麗に移し換えるのがけっこう難しい。雑にやるとまたぐちゃぐちゃに混ざってしまいますから。  ま、その時はもう一度遠心すれば済む話ですが。  遠心は、私はいつも3,000rpm/10minでやっていますが、2,000rpm/5minでも十分血清分離できます。ただ、たいてい扱う数が多いので(一度に100は普通で多いときは300ほど血清分離します)、分離した血清を保存用チューブに移すのはピペット類を使わずデカント(チューブを傾けてダイレクトに流し込む)でやっているので、2,000rpmだと油断すると血球が流れ込んできます。  なので通常は3,000rpmで回していますが、ピペットで吸って移すなら2,000rpmでも支障はないと思います。

sakurako66
質問者

お礼

ご丁寧にありがとうございます。 ゼリー状というのは血餅のことですよね。 37度に置いても良いものなのですね。室温静置が原則だと思ってました。

回答No.2

容器はプラスチックよりガラスのほうが、フィブリンがつきにくい(逆だったかな?)とか、フィブリンがつかないようにするコーティング(ヘパリンとかだったか?)をする方法などがあったと思いますが、私自身は棒でかき回すので間に合う数しかあつかったことがないので、、、、 容器の形状や血液の分量にもよりますが、棒でかき回すかわりに、ゆっくり転倒撹拌するとか、チューブローラーで転がすなどでもいいかと思います。

sakurako66
質問者

お礼

ありがとうございます。いろいろと参考になります。 室温静置が原則だと思い込んでました。 転倒撹拌やローラーはある程度凝固が進んでからですか? 採血後2-30分くらいで良いですか?

回答No.1

血液を凝固させているとき、往々にしてフィブリン繊維が管壁にくっついて血餅がつり下がり、周囲から引っ張られる状態になり、それ以上凝集が進まなくなることがあります。 ある程度、凝固が進んだら、ガラス棒やピペットなどで血餅をぐるりと動かして壁にくっついたフィブリンを引きはがしてやるという操作を加えるといいでしょう。さらに放置するとフィブリンの収縮によって、血餅がコンパクトに凝集してきます。 十分にフィブリンが収縮し血餅が凝集した状態でないと、遠心してもきれいに分離しないようです。フィブリンが収縮しきっていない状態では、ふかふかの綿に水をしみこませたようなもので、固形分をコンパクトにパック出来ないからだと思います。

sakurako66
質問者

お礼

お答えありがとうございました。 血餅を引きはがすのですね。 やってみます。 本数が多いときは大変ですが、みなさん1本づつされているのですか? これは採血管の問題なのですか?

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