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日本とドイツ。敗戦後、分岐点はどこに合ったのでしょうか?

いつもお世話になっています。 日本とドイツ。敗戦後、分岐点はどこに合ったのでしょうか? 日本およびドイツはともに第二次大戦の敗戦国です。両国のGDPを比べるとほとんど差がないといえる物の日本が勝っています。しかし人間が感じる豊かさでは遙かにドイツが勝っていると私には思えますーこの辺の感じ方は人それぞれでしょうがー。 例えば。都市部の公園面積(一人あたりの専有面積には日独で随分違いがある?)、短い労働時間(家族と過ごせる十分の時間がドイツにはあります)、整備された社会保障制度、環境に対する投資… 同じ敗戦国でありながら日本とドイツはなぜこんなにも違った社会になってしまったのか?(ドイツが敗戦国だったなんて信じられません)  前から不思議に思っていました。以上宜しくお願いします。

みんなの回答

  • omeger
  • ベストアンサー率66% (204/306)
回答No.3

■第二次世界大戦以前の違い ・敗戦国という域を超えて、日本とドイツの文化は共通項が多いです。 私も詳しくないのであまり確固たる事は言えませんが、 工業大国、長期雇用、銀行からの資金調達、 官僚制度、長子単独相続制、低い出生率・・・。 ただ、これは面白いことなのですが、類型論に過度に拘ると 異なる部分を見失ってしまいます。 ・ドイツは1900年代に既にイギリスの経済規模を追い越した位に、 昔から工業水準は高かったのです。 戦前の所得では日独間に数倍の違いがあり、 インフラの整備状況もスタートが大きく違うかと思います。 ・ドイツはカント、ヘーゲル、マルクス、ウェーバー、 ニーチェ、ハイデッガーを排出した社会科学の大国で、知識階層が厚いです。 日本で世界的名声を得た社会科学者は極めて稀です。 民主主義における知識エリートと大衆の関係が、ドイツと日本は違ったはず。 ・ドイツでは初代皇帝ヴィルヘルム一世(元領邦国家の王)は、 事実上の建国者であったビスマルクと比べ大衆受けはいまいちだったし、 皇帝ヴィルヘルム二世は自国の革命で倒されてしまいました。 ・ドイツは領邦国家から統一したため、連邦制で地方分権、 中央の管理は必ずしも地方まで行き届いていませんでした。 日本はドイツと比べ中央集権的です。 ■戦時の違い ・ドイツ人とヒトラーの間には大きい心理的隔たりがあったが、 日本人と軍国主義者の間の心理的隔たりは相対的に曖昧、らしいとか。 ドイツ兵は日本兵よりも降伏に応じる率が断然高かったらしいです。 ルース・ベネディクト『菊と刀』はこの辺りの比較をいくつか記述しています。 ■戦後 ・ドイツ社会民主党は革命政党から脱皮して度々政権に登壇したけれど、 日本社会党は革命への拘りを捨て切れず、野党続きでした。 ドイツはキリスト教民主同盟と社会民主党の穏健な多党制。 日本は最近まで自由民主党の一党優位制っぽい仕組み。 ・環境面では緑の党が連立の前提として原発廃止を行うなど、 政治的な面で違いが出ているかと思います。 ただ日本の環境効率が悪いかというと私はそうは思いませんし、 むしろ環境技術の面で最先端にある日独が協力できないかと期待しています。 ・女性の社会進出という面でドイツと日本は違いがあるかと思います。 日本は男女格差問題には戦後に起こった部分もあります。 管理職・国会議員の女性比率は断然違います。 ・ドイツは輸出額世界一を誇る貿易大国です。 日本は保護貿易的な風習も残っており、外資や貿易の果たす役割は比較的小さいです。 ・ヨーロッパの労働組合は、中世のギルドを基本としており、職業別に固まります。 日本の労働組合は、会社単位で固まります。 このため労使交渉の態度に違いが出ます。 ドイツでは最低賃金も職種別の労使協定で定められます。 ・ドイツで労働時間が短くなったのも割と最近であり、 ワークシェアリングの影響があります。 ・ドイツとオーストリア、スイスでも福祉の考え方に違いがあります。 スイスでは労働時間は長いです。 ・旧東ドイツ地域を中心とする高い失業率(最近は改善の兆しも見られてきましたが)、 教育改革の問題、ネオナチの台頭など、ドイツだって悩みは大きいです。 勝っているか劣っているかというのは一概には言えません。

noname#46689
質問者

お礼

回答ありがとう御座いました。丁寧に解説していただき大変よく分かりました。 >ドイツは1900年代に既にイギリスの経済規模を追い越した位に、昔から工業水準は高かったのです。戦前の所得では日独間に数倍の違いがあり… 敗戦直後は日独のスタートラインは全く一緒と思いこんでいました。経済規模も国民の成熟度も日独は全く異なっていたのですね。大人と子供くらいの違いがあったのですね。 >ドイツで労働時間が短くなったのも割と最近であり、ワークシェアリングの影響があります 「ワークシェアリング」ってこれからの社会を考える上でキーワードになりそうですね。 ありがとう御座いました。

回答No.2

>人間が感じる豊かさでは >都市部の公園面積 短い労働時間 環境に対する投資 以上の論点と、枢軸国、日本ドイツの敗戦国という共通点を結びつけるのは、かなり飛躍した感があり、的を得た回答ができる自信はないですが、頑張って書いてみます。まず日本とドイツのちがい ●法律の歴史が段違い。 日本は戦前はドイツのワイマール憲法を見習った。でもその当時もっとも近代的といわれたワイマ憲法は、ヒトラーをうんだ。女性の権利は早く認めたが、ユダヤは別だったようで。 で敗戦後、日本の法制度は、ドイツからアングロサクソン系に転換します。米英式です。 日本人にとって法律とは、お上から与えられたもの。 一方 ドイツでは、法律は、市民と協力して作り出すもの。 という考え方が全然ちがいます。市民の成熟度がちがう。 ●戦後教育 日本の皇民化教育は、戦後GHQによって全面的に否定されました。GHQのウォーギルトインフォメーションプログラムだっけ?言論統制が非常に厳しく、戦前・戦後で日本人の価値観は断絶してしまいました。 日本人自身の誇りもつぶされました。一時期、コメ農家は軽視され、パン給食が押し付けられた。 ドイツの戦後教育は、日本にくらべ言論統制がゆるかったそうです。 米英仏ソの四ヶ国管理で大変だったろうけど。 ●公害の歴史 ヨーロッパは、鉄と火の文化。日本は紙と木の文化。 ユーロ:だんろ・えんとつ・甲冑  日本:ふすま、しょうじ ユーロ文明と日本では、燃料の消耗が全然ちがう。 ヨーロッパは中世から、森林伐採しまくった歴史があり、公害歴史が長い。 日本は、ヨーロッパに比べ、むかしは森林伐採あまりしてこなかった。 以上、まあテキトーに考えたけど、こんなとこですかねぇ。

noname#46689
質問者

お礼

回答ありがとう御座いました。勉強になりました。 >枢軸国、日本ドイツの敗戦国という共通点を結びつけるのは、かなり飛躍した感があり… なんですか。結びつけて考えるのは無理があるのですね。両国とも敗戦を経験した時点でスタートラインは一緒と長年信じておりました。スタートラインが全く異なるのは常識?でしたか。私は義務教育時遊んでばかりの生徒だったため、この常識を知らないのかも知れません。 >日本人にとって法律とは、お上から与えられたもの。一方ドイツでは、法律は、市民と協力して作り出すもの。という考え方が全然ちがいます。市民の成熟度がちがう なるほどですね。日本に民主主義が実現するのはいつなんだろう。話は飛びますが… 「民主党がもしかしたら政権を担う」という可能性も否定できない状勢なってきました。 選挙で政権交代ができルということを知るのは日本人にとって民主主義を実現する小さな一歩になるかも知れないと思っていますー民主党が政権を担うことが良いか悪いかは別問題としてー ありがとう御座いました。

  • hroronD
  • ベストアンサー率34% (632/1827)
回答No.1

 戦時において、すでに考え方が違います。ドイツの軍人は負ける寸前でもしっかり休暇をとっていたと本でよんだ記憶があります。もともとの戦争に対する考え方からして、日本とドイツには差があった訳で、分岐点なんて程のものは最初からないと思いますが?

noname#46689
質問者

お礼

回答ありがとう御座いました。 >ドイツの軍人は負ける寸前でもしっかり休暇をとっていた… なんですか。これではドイツが日本に比較できないほどの時短を現在実現できているのも無理無いですね。 ありがとう御座いました。

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