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日本人は何故質問しないのでしょう?
大学の講義などを受けた後、必ずと言っていいほど先生が、「質問はありませんか?」とたずねます。たいていは、シーン、という反応が返ってきますが、どうしてなんでしょうか???
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たとえば単位を稼ぐ為にしかたなく聴講しているだけの講義なら、そこまで真剣に学ぼうとして聴いてはいないし考えていもいないから質問する気もない、ということもあるかと思います。 そうでない場合は、わたしはただの「コミュニケーション下手」による現象ではないかと考えています。 まず、相手と異なる意見をのべることや、語られていない部分を質問することというものを、「自分の考えにイチャモンつけている」と受取る人がいます。 そう受取られて場が荒れるのを恐れて、事なかれ主義で沈黙する人がいます。 活発な議論というモノは、互いに冷静に中立の見方ができる状況というものがなければ、はた目には「争い」に見えます。 相手に迎合できない自分の気持ちに気付くのを恐れ、また相手にも悟られるのを恐れている「平和主義者」も少なくはないでしょう。 また、目立つ事を極力避けるように小さい頃から教育されている人がわりと多いというのも、事なかれ主義に流れる一因ではないでしょうか。大人数の集団教育では、一律に管理されやすい生徒の方が先生(この場合の「先生」とは「教育者」と言うより「管理者」の色合いが強い)から評価されることが多いでしょうから。 そして家の中でも会話の少ない家族が多いという話もありますし、核家族・共働き・少子化……日常で普通の会話の訓練がほとんどされたことがない人もいるのではないでしょうか? 意見を交わす事で話の内容をさらに深めて理解を促す、という考え方に慣れるには、ディベートの練習などある種の訓練が必要な人もけっこう多いのでしょう。 わたしもある先生の御招待を受けて部屋を訪ねて、コーヒーを御馳走になった事がありますが。 その先生は学生に対してhallomiyoさんと同様の疑問をお持ちだったので、当時学生側だったわたしは意見を述べました。 「たぶん、これまで相手と異なる自分独自の意見を持つ事を周囲から求められてなかった人が多いからではないか、そして異なる見方の意見を交わして他人と共に考える事に慣れていないからではないか」と。 でもその先生は黙って聞くだけで、それ以上の発展はありませんでした。否定でも肯定でも意見の欠点でもいいからコメントしてくれればいいのに、と、わたしは思いましたが。 あの場で気のきいた一言でもあれば、時間を作ってでもまた行ってみたでしょうけど、、大学の先生(学生の態度に文句を言ってるご本人)でもまた然り、と思った次第です。 互いの議論を避けて、ラジオのように一方的に受身で拝聴した話に対して、思う事はすべて胸の中にしまって暖める……もしかしたらそういう形もアリなのかもしれませんが、当時のわたしには堪え難いものでした。 傍から見て自分の考えは愚かしいかもしれない、と嘲笑されるのが嫌で質問しない。 自分の信じていたものが愚かしい考えだと認めるのが嫌で、相手を罵倒する。 ……そういう人が周囲に満ちていても、自分は違う、自分はそういう空気を変えてみせる、という意気込みがあれば、違った日本人の顔も見られることもあるとは思いますが。