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蛍光灯で疑問

古くなった蛍光灯がチカチカするのは何故なのでしょうか? 古くなると、蛍光灯を電子が安定に流れている状態が長く続かないのかと予想しますが、通常はどういったメカニズムで発光しており、古くなるとそのどこに問題が生じるのか教えてください。

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  • soramist
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回答No.2

先ず、点灯原理からお話を始めましょう。 蛍光灯には、その点灯方式から、  1. 点灯管方式(グロー管またはグロースターター方式)  2. ラピッドスタート方式  3. 高周波点灯方式 (インバーター方式) がありますが、ここでは原理的にわかりやすい、「点灯管方式」についてご説明します。 (その他の方式については、添付資料をご参照ください) 蛍光管には両端にフィラメントがあり、このフィラメントには電子を放出しやすい電子放出物質(主としてタングステン酸バリウム)が塗布されています。 フィラメントに電流が流れると、ここから熱電子が放出され管内に封入された水銀蒸気に衝突します。 そうすると水銀蒸気は紫外線を放出し、紫外線は管の内側に塗られた蛍光物質に衝突し蛍光物質から可視光線、赤外線などが放出され光として認知されるようになります。 蛍光灯の構造と発光原理 http://www.icoffice.co.jp/zukan/l_technology.htm この電子放出性物質に最も大きい負荷がかかるのは点灯時で、フィラメントに電流が流れるたびに消耗して行きます。 おおざっぱには、「1回の通電で1時間寿命が短くなる」といわれており、これが「蛍光灯は頻繁に点滅しない方が良い」といわれている理由です。 古くなった蛍光管はフィラメントの回りが黒くなっています。 これは「アノードスポット」と呼ばれる現象で、蒸発した電子放出物質が蒸着したものです。 それでは、蛍光灯が古くなるとチカチカする理由の説明に入りましょう。 下記は、点灯管方式の回路図です。 図1 蛍光灯の回路(グロースターター方式) http://www.eccj.or.jp/qanda/he_qa/elec/d0207.html 電源が入ると、100Vの電圧が、「チョーク(安定器ともいう)」→「フィラメント」→「グロースターター(グロー管・点灯管)」→もう一方の「フィラメント」という系統にかかります。 (この状態では未だ電流は流れていないことに注意) 初期状態では、グロー管の内部は離れていますが、100Vの電圧がかかるためここで放電が起こります。 (最初にグロー管が光るのはこの放電現象です) そうすると、グロー管の温度が上がるので、中のバイメタルが変形して導通し、上記の系統を電流が流れるようになります。 電流が流れるとフィラメントが赤熱されるので電子放射が起こり、電極(フィラメント)と電極の間で放電が起きます。 一旦、電極間で放電が起き始めると、電極間の抵抗は急激に下がり、100Vの電圧がなくても(40Vくらいでも)、電流は流れ続けるようになります。 (チョークが入っているのは、このとき過大な電流が流れるのを防止するためです) 電極間電圧が低下するので、この間に入っているグロー管は放電しなくなり、役目を終えて、元の状態(放電のない状態)に戻ります。 このとき、放電が持続すればそれで終わりなのですが、管の劣化等により電子放出物質が十分になくなっていると、放電が持続しないので、再びグロー管の仕事が始まり、この動作を延々と繰り返します。 蛍光灯がチカチカする理由がおわかりいただけたでしょうか? 疑問な点があれば、補足欄から遠慮なく質問してください。

参考URL:
http://www.eccj.or.jp/qanda/he_qa/elec/d0207.html

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  • ANASTASIAK
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