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ベートーヴェン 「交響曲 田園」
クラシック全くの初心者です。 ふとした理由から、ベートーヴェンの交響曲の方の田園を聞きました。僕の勝手なイメージから、交響曲とはすべてが「運命」みたいに、簡単な言葉で言うと「激しい」感じのものと思っていました。 しかし、この曲は少し違いますよね?全くスピード感がなく、どこか「やさしい」感じがする曲でした。 交響曲とはこのような曲もいくつかあるのでしょうか?それとも、この曲がゆったりした感じに聞こえたのは、クラシックについて全くの無知な僕なのだからでしょうか?
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こんにちは。 この曲は,タイトルが示す通り,田園風景の印象を音楽にしたものですから,質問者さんが優しく感じたのはごく自然なことだと思いますよ。ちなみに,それぞれの楽章には, 第1楽章「田舎に到着して晴れ晴れとした気分がよみがえる」 第2楽章「小川のほとりの情景」 第3楽章「農民達の楽しい集い」 第4楽章「雷雨、嵐」 第5楽章「牧人の歌-嵐の後の喜ばしく感謝に満ちた気分」 というサブタイトルがついています。(Wikipediaからの引用) 交響曲は熱く激しく,というのを定着させたのは他ならぬベートーヴェン本人なのですが,こうした曲も書いていたのですね。 余談ながら,この曲は「運命」とほぼ同時期に書かれた,二卵性の双子のような作品です。 --- ベートーヴェン以外の作曲家の優しい曲という事ですが,まず,ベートーヴェン以前の作曲家,例えば,ハイドンやモーツアルトの交響曲は,ベートーヴェンのものよりもぐっと規模は小さく,優しく感じるものが多いと思います。 ここからまず一曲という事ならば,モーツアルトの交響曲第39番あたりがよいかもしれませんね。 ベートーヴェンの後を継いだ人たちの中にも,穏やかな曲調の交響曲はいくつかあって, ☆シューマン 交響曲第1番「春」 ☆ブラームス 交響曲第2番 ☆マーラー 交響曲第4番 あたりが私は思い浮かびます。 シューマンは,タイトルどおり春の喜びを形にしたような晴れやかな曲です。 ブラームスの2番は「ブラームスの田園交響曲」などと呼ばれる事もあります。 マーラーの4番は,作曲当初は,「天国での生活の描写」というコンセプトがあったようで,全曲通してずっと,という訳ではないですが,総じて優しい印象の曲だと思います。 --- なお,「田園」の演奏にもいろいろあって,超快速のものもあります。こういうのを聴くとまた印象がガラリと変わって面白いかもしれませんね。
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- geneticist12
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ベートーベンの田園はまだ第3楽章や第4楽章など、リズミカルでスピード感があってにぎやかなところもありますが、それにもまして、全曲おだやかといえる交響曲をあげるてみましょう。 ヴォーン=ウイリアムスの交響曲第3番(これも「田園」)や第5番 シベリウスの交響曲第4番、第6番、第7番、(第3番もかな) エルガーの2曲の交響曲も起伏には富んでいますが、激情をさらけ出すようなところがありません。 ちょっと通好みで、初心者向ではなくすぐには好きになれないかもしれませんが、聴きこむとしみじみ良い曲です。機会があったら聴いてみてください。
- pyon1956
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俗に言うベートーヴェンの偶数番号、というのがあります。 つまり同じベートーヴェンの交響曲でも、1,3,5,7,9番がどちらかといえば壮大で激しい音楽なのに対して、2,4,6,8番(ちなみにいわゆる「田園」は6番)はどちらかちえばおとなしい「やさしい」感じだというものです。 無論全曲を通して聴くとそれぞれに激しいところもやさしいところもあるけれど、大まかに言えばたしかにそういう感じがするようです。 無論#1さんも書いておられるように、演奏者によってもかなり違ってくるので、また同じ演奏者でも若い頃と年をとってからは違ったりもします。こういうのを聴き比べる楽しみもまたクラシック愛好の面白さの一つでしょうね。 ちなみにベートーヴェン以前のモーツァルトやハイドンの交響曲もまたかなり違った趣があります。たとえばモーツァルトの25番などは少年時代の作品ですが、小規模だけどかなり激しいものです。一方30番台の交響曲は一般に「優雅な」感じがします。もっともモーツァルトやハイドンの時代というのは交響曲の確立期であり、交響曲と呼ばれるものの中に今の私たちの観念では交響曲とは思えないものも入っていたりしますが。 これを「思想を表現」したり「ドラマ」を表現するようなものにしていったのが他ならぬベートーヴェンなので、ベートーヴェンといえばそういう「激しい」イメージがあるわけですが、これとて既に述べたようにかならずそうだということでもありません。 その後の時代でも#1さんが挙げておられるものの他に、たとえば ブラームスの4番なんてのも老いたブラームスのしみじみとした音楽、と言う感じもあり、シューベルトの初期とか、ショスタコーヴィチの15番とか、「やさしい」とはいいませんがそんなに「激しく」ないのはいくつもあると思います。これまた演奏者によっても違うのですが。