レジスト表面の接触角の矛盾した結果について
- レジスト表面の濡れ性に関して、一般的には接触角が低いほど濡れ性が向上するとされています。しかし、あるレジスト表面では接触角が低いにも関わらず、水を弾く疎水性を示しました。
- この矛盾した結果の原因として、レジスト表面の凸凹の形状が関与している可能性があります。レジスト表面をアルカリでエッチングすると表面の凹凸が生じ、水をかけた際に表面に水が残留しやすくなり、濡れた状態を示すことがあります。
- したがって、レジスト表面の濡れ性は単純な接触角だけでなく、表面の形状や処理方法にも影響を受けることがあると考えられます。
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レジスト表面の接触角
レジスト表面の水に対する濡れ性に関して質問があります。一般的に接触角が低いほど濡れ性は向上することは知ってますが、以下に起きた事象はこれと矛盾する結果となったので、その原因を教えて頂きたいのです。あるレジスト表面の水に対する接触角(液滴法)は75°程度で、水をかけても弾いてしまい疎水性を示しました。ところがこのレジスト表面をアルカリで若干エッチングし、SEM観察するとレジスト表面は凸凹の形状を示し、水をかけると表面は濡れたままで(親水性?)となりました。この時のレジスト表面の水に対する接触角は95°でした。接触角が高くなったにも関わらず、表面が濡れているのは何故でしょうか?私見としては表面の凹凸により水が残留しやすくなったためと考えているのですが・・・レジストや接触角に詳しい方からの回答をお待ちしております。
- megasonic
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質問者が選んだベストアンサー
接触角という言葉は知っていても測定法は知らない素人であることを前置きした上で、 推測を述べさせていただきます。 アルカリ処理でエッチングした結果、SEMで凹凸が確認された、とのことですので、 アルカリによってレジスト樹脂の比較的親水性の高い成分(或いは部位)が溶出したと 考えれば、疎水性の指標である接触角が大きくなっても不思議ではないと思います。 (親水性部分が除去されたことで、相対的に疎水化、と) 一方、表面の撥水性については、必ずしも素材の親水性のみが効くわけではなく、 表面の平滑性も大きな要因ではないでしょうか。 (親水性は「素材の化学的性質」、平滑性は「素材の物理的(?)性質」と考えれば、 別に論じるべきことかと) 表面が平滑でないということは、(例え親水性は低くても)そのくぼみに水が入り込む 形になります。 その表面から水が弾かれるには、表面が平滑だった場合に比べ、重力・吸着力など に逆らって引き上げる力が余分に必要になるので(この辺り、かなり感覚的ですが)、 megasonicさんが推測された通り、凹凸によって水が残留しやすくなった、 ということだと思います。
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NO,1です。 ごめんなさいわかりません。
(1)ベーク処理はあるのですか。 (2)アルカリ溶液には、界面活性剤は入っているのですか。 (3)どちらも処理後からの接触角を測るまでの時間は同じですか。 (4)エッチング処理をしたのは、何かパターン状の物 を形成したのですか。 (5)プラズマ、UV、エキシマ、等でアッシングしているのですか。 教えてもらえれば、私でも回答出来るかもしれません
補足
早速のご回答誠にありがとうございます。 もう少し詳細をお話いたします。 ・レジストはポジ型、ベーク済み、未露光です。 ・アルカリは有機アルカリで、界面活性剤の有無に関わらず同じ現象が起こります。 ・時間はバラバラですが、再現性は確認済みです。 ・パターニング目的ではなく、アルカリ濃度とレジスト溶解量の相関性を調べるために処理しました。ちなみに未露光なので意図的なものです。 ・(5)に示す処理は行っておりません。 回答するのに不足な事項があればご指摘ください。 どうぞ宜しくお願い申し上げます。
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