- ベストアンサー
分離方法
- みんなの回答 (2)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
酸化剤(クロム酸混液)によりメチル基の一方のみをカルボキシル基に酸化後、 スルホン化、ニトロ化を行えば、4-ニトロ化合物の生成は抑えられると思います。 (更に脱スルホン化、酸化により、目的物を合成) *酸化について: メチル基が酸化されたアルデヒド基は、メチル基よりも酸化されやすいため、 優先的にカルボキシル基にまで酸化。 さらにメチル基が電子供与性なのに対しカルボキシル基は電子吸引性の ため、o-メチル安息香酸はo-キシレンよりも酸化されにくいことから、 酸化条件の制御によりo-メチル安息香酸を得ることが可能だったと思います。 *スルホン化について: o-メチル安息香酸に対するスルホン化は、メチル基・カルボキシル基の配向性 から、メチル基に対しパラ位に起こると思います。 (よって、4-位へのニトロ基置換を阻止可能) ・・・但し、ここまでの説明を見ていただければわかる通り、かなり手間が掛かります。 ですので、4-ニトロ化物の生成には目を瞑った方がよいのではないかと思います。 (4-ニトロ化物は確かに無駄になりますが、それを生成させないために上記手段を 採ると、今度は合成・精製に必要な諸々(試薬・時間・エネルギー)が無駄になります) なお、o-キシレンのニトロ化では電子供与性であるメチル基が2つ結合していること によって、求電子反応であるニトロ化を受けやすく、結果的にジニトロ体を副生して しまう可能性が高いと考えられますので、o-キシレンから3-ニトロフタル酸を合成する 場合は、「ニトロ化→酸化」よりも「酸化→ニトロ化」の方が有利だと思います。 (逆に、フタル酸は電子吸引性のカルボキシル基によって不活性化されている分、 ニトロ基(→これも電子吸引性)の結合後に再ニトロ化される可能性が低い) *1段階目のニトロ化も当然進みにくくなりますが、収率からは制御できることが重要でしょう。
その他の回答 (1)
方法としては、側鎖を酸化した後にニトロ化する方法と、ニトロ化した後に側鎖を酸化する方法が考えられます。 この場合に、どちらが良いかを判断するのは難しいですが、信頼できる実験書であるOrganic Synthesesを調べますと、無水フタル酸をニトロ化して、3-ニトロフタル酸を合成する方法が書かれています。この場合には、副生成物として4-ニトロフタル酸も得られていますが、水からの再結晶によって精製できるようです。 また、一般論として、4-ニトロ化体の生成はやむを得ないと思います。 こういったことを考えれば、側鎖を酸化して無水フタル酸を合成し、それをニトロ化する方が無難だと思います。 Organic Syntheses, Coll. Vol. 1, p.408 (1941); Vol. 7, p.70 (1927).
関連するQ&A
- 高校 有機化学 芳香族化合物の酸化
高校の有機化学において、芳香族化合物の酸化について、細かい内容ですが教えて下さい。 ①私が使用しているテキストでは、ベンゼンやナフタレンを酸化するときに、加熱しながら酸化バナジウム(Ⅴ)存在下で空気酸化すると酸無水物が生じ、ここで酸化バナジウム(Ⅴ)の代わりに酸性条件下の過マンガン酸カリウムを使用すると、π結合3つ分、全て酸化開裂が進行するとあります。使う試薬の強さの関係でそうなるのかと事実として暗記しておりますが、ここには何らかの理屈は付けられますでしょうか? ②アルキルベンゼンの酸化では、中性条件下の過マンガン酸カリウムを加えて加熱すると、アルキル基が酸化され、ベンゼンに直結しているC原子が酸化されてカルボキシ基に変化する。これは理屈は分かりませんが、そういうものとして覚えておりますが、中性条件下はなぜなのでしょうか。酸性条件下では、①にある「π結合3つ分、全て酸化開裂が進行する」からなのでしょうか。 ①、②について、確認したかったのは、大学入試の問題で、 「分子式C8H10で表され、ベンゼン環を含む有機化合物について、数種類の構造異性体がある。そのうちの構造異性体Aを硫酸酸性の過マンガン酸カリウム水溶液を用いて酸化すると、化合物Bができる。また、ナフタレンを酸化バナジウム(Ⅴ)を触媒として高温で酸化してできる酸無水物Cの加水分解でも、化合物Bが生成する。」とあります。 Bはフタル酸となっているのですが、ナフタレンからの合成ではわかるのですが、硫酸酸性の過マンガン酸カリウム水溶液を用いて酸化すると、①の考えからするとフタル酸にならないのではと考えております。 アドバイス頂けると大変助かります。
- ベストアンサー
- 化学
- 過マンガン酸カリウム(硫酸酸性)は銅を溶かすか?
過マンガン酸カリウム(硫酸酸性)はとても酸化力が強いと聞きます。 酸化力のある硝酸が銅を溶かすのだから、前者は容易に銅を溶かすように思うのですが、実際はどうでしょうか?
- 締切済み
- 化学
- お願いします。化合物名。
次の質問の化合物 A B C D E F G H I J を教えてください。 炭素数8、分子量106の芳香族化合物ABCDがある。これらの化合物を過マンガン酸カリウムで酸化すると、Aからは分子式C7H6O2のモノカルボン酸Eが生じ、BCDからはそれぞれジカルボン酸FGHが生じる。Fを230度に熱すると2個のカルボキシル基から脱水してIになる。 Gに濃硫酸の存在かで濃硝酸を作用させた時に生じるニトロ基を1個含む化合物はJただ1種類である。 分かる方がいれば、お願いします
- ベストアンサー
- 化学
- 高校1年生 化学Iの問題です
どうしても解けません!! 問題数が多いのですが、回答を御願いします! Q.次の酸化剤と還元剤の化学反応式を書きなさい 1)ヨウ化カリウムと過酸化水素(硫酸酸性中) 2)銅と硫酸 3)銀と硫酸 4)過マンガン酸カリウムとヨウ化カリウム(硫酸酸性中) 5)銅と希硝酸 6)銅と濃硝酸 7)硫化水素と二酸化硫黄 8)塩素とヨウ化カリウム
- 締切済み
- 化学
- p-アミノ安息香酸の合成について
p-アミノ安息香酸の合成の手順なんですが、 ベンゼン→【CH3Br加える】→トルエン→【濃硫酸+濃硝酸】→p-ニトロトルエン→【過マンガン酸カリウム加えて塩酸加える】→p-ニトロ安息香酸→【メタノール加える】→p-ニトロ安息香酸メチル→【スズ、塩酸加える】→p-アミノ安息香酸メチル→【NaOH加える】→p-アミノ安息香酸ナトリウム→【塩酸加える】→p-アミノ安息香酸 これではダメでしょうか…? ここがいらない、とかここはこういた方がいいなどありましたら教えてもらえるとありがたいです。 特にトルエンからp-ニトロトルエンを合成する手順が???という感じです…。これではパラのみの化合物は得られないでしょうか?
- 締切済み
- 化学
- 水のCOD測定
水のCODを測定する実験を行いました。まず試料水に硝酸銀を加えてから硫酸で酸性にし、一定量の過マンガン酸カリウムを加えて試料中有機物を酸化し、シュウ酸ナトリウムを加えてそれを過マンガン酸カリウムで滴定する、という実験をまずやりました。次に硝酸銀を加えないで同様の操作を行ったのですが、結果、過マンガン酸カリウム滴定量は最初の実験より小さな値となりました。 硝酸銀を添加する意味を色々調べてみたのですが、硝酸銀はCl-の妨害(MnO4+の酸化に使用される)を防ぐためにCl-をAgClにする目的で加えるそうです。 ということは、硝酸銀を加えなかった場合、過マンガン酸カリウムの酸化に使用する分と、試料中有機物を酸化する分とで、加えた場合よりも滴下量は多くなるのではないですか?なのになぜ上記のように少ない数値が出てしまったのでしょう。実験に不備があったのか、自分の考えが間違っているのか、(後者なら正しい考えも)教えて下さい。
- ベストアンサー
- 化学
- p-ニトロアセトアニリドのさらなるニトロ化
大学の学生実験においてアセトアニリドのニトロ化を行いました。 その実験はアセトアニリドの濃硫酸溶液に氷浴中で濃硝酸を滴下、p-ニトロアセトアニリドを経て、p-ニトロアセトアニリンに加水分解するというものでした。 レポート課題も出され、そこにはp-ニトロアセトアニリドのさらなるニトロ化といった題材があり、それは「用いた濃硝酸・濃硫酸の物質量から考えると、p-ニトロアセトアニリドがさらにニトロ化され2-4-ジニトロアセトアニリド、2-4-6-トリニトロアセトアニリドといった化合物が生成する可能性が考えられる。しかし、実際にはほとんど生成しない。この理由について調べよ。」というものなのですが、いまいち分かりません。 -NHCOCH3はオルト-パラ配向性活性化基、-NO2はメタ配向性不活性化基ということは調べたのですが、これでは2,6がニトロ基で置換されてもおかしくないように思えます。 ニトロ基の不活性化作用の大きさや、アセチルアミノ基の立体障害なども考えましたが、なかなか確証を得ることができません。 どなたかわかる方はいらっしゃるでしょうか? お力添えをお願いします。
- ベストアンサー
- 化学