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小説「女系家族」の遺言について

まったくのド素人のふとした疑問です。 ドラマ「女系家族」を見ている方は最終回のネタバレになる(もしかしたら原作と違うかも知れませんが)ので、下を読まないでください。 小説では亡くなった老舗呉服店の主人の最新の遺言書の内容が明らかになって、 ・長女は独立して家を出て行くこと。 ・次女の夫に会社を譲ること。 ・三女も独立して家を出ること。婿養子をとったり、分家の養子にならないこと。 ・愛人とのあいだに生まれた息子(新生児)を将来共同経営者とすること。 という条件をつけて、嫡出の3姉妹と非嫡出の息子一人に法定配分どおり2:2:2:1の遺産配分を行うとしています。 この場合、三姉妹につけた条件は妥当かもしれませんが、生まれたばかりの赤ん坊を20数年後に会社経営者とせよという条件は法的に有効ですか。また、有効だった場合、その条件が守られなかったら(経営能力ゼロだったとか、知的障害や精神障害があったとか)、相続のやり直しとか何らかの措置をとれるのですか?

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  • nep0707
  • ベストアンサー率39% (902/2308)
回答No.2

実のところ、民法の問題としてはなかなか面白いかもしれない…。 で、問題をいくつかに分けたいです。 まず、これ、遺贈でしょうか? 小説にはきっと遺言の文言が出て来るんだと思いますが、 「『相続ではなく』遺贈」だと分かるような表現ですか? 相続人相手に財産を譲る旨の内容は、遺贈であることが明らかな表現でない限りは 相続方法の指定であって、遺贈ではない、とするのが判例(平成3年4月19日最高裁判決)です。 (この判例には批判的な学説もありますが) 遺贈でなければ、停止条件付きとかって話にそもそもならないので、 条件を書いたところで法的には全く無意味です。 で、遺贈だとしても…。 箇条書きされた条件に従わないことが遺贈の停止条件だとしても、 「その条件に従わない場合にどうするか」が遺言には書かれています? …元の質問には書いていませんでしたが… 書かれていれば、基本的にはその内容に従いますが(ただし遺留分の問題は出てくる)、 書かれていなければ、結局、遺贈が失効しただけのことになります。 遺贈が失効すれば、その財産は相続人に帰属しますんで、結局、子供たちが相続するって話になります。 (民法995条。「遺言に書かれていれば」以下の話は995条但書) どうでしょう? 補足お願い(1) ・小説にはきっと遺言の文言が出て来るんだと思いますが、「『相続ではなく』遺贈」だと分かるような表現ですか? 補足お願い(2) ・「その条件に従わない場合にどうするか」が遺言には書かれています? この点が結論を左右しますので、よろしければ教えてください。

gardenernaga
質問者

お礼

詳しい説明ありがとうございます。 ドラマの最終回も確かめてからお返事しようと思って遅くなりました。ドラマでの最新遺言の内容も、原作の小説と同じでしたのですが・・・ ・遺贈ではありませんでした。娘たちと息子への配分を書いた後、「なお・・・」とつけくわえて、 「息子には会社の株を半分与え、成年に達したのち共同経営者としてむかえよ」と始まり、長女と三女には質問にあるような「要望」を「○○は×××されたし」と書いただけですから、「条件」にも当てはまりませんよね。それに「×××しなかった場合は・・・」という文言もありませんでした。  あの部分はあくまで子供たちへの希望を述べた部分だと解釈しています。

その他の回答 (1)

  • nep0707
  • ベストアンサー率39% (902/2308)
回答No.1

私は原作読んでいませんし、 ドラマもあまりに濃いので(笑)ほとんど見ていません。 なので、ご質問の内容だけで判断しますが… 遺言には基本的に何を書いてもいいんですが、 法的に拘束力を持たせられる内容は決まっています。 それ以外の内容は、法的には拘束力がありません。 その内容とは、大まかに ・相続分の指定 ・相続人の廃除 ・一定期間の遺産分割禁止 ・相続方法の指定、指定の第三者への委託 ・担保責任の指定 ・遺贈 ・子の認知 ・親権者による未成年者後見人、未成年者後見監督人の指定 ・財団法人設立のための寄附行為 です。 そうすると、 >・長女は独立して家を出て行くこと。 >・次女の夫に会社を譲ること。 >・三女も独立して家を出ること。婿養子をとったり、分家の養子にならないこと。 >・愛人とのあいだに生まれた息子(新生児)を将来共同経営者とすること。 という条件は、全然法的には拘束力を持たない、ということになります。

gardenernaga
質問者

補足

遺言には条件的遺贈といって、「○○したら、××を継がせる」あるいは「○○しなかったら、××を継がせる」という風にできると聞いたことがありますが、この内容ではそれにあたらないということでしょうか?  もし、法的にはどれも拘束力を持たないとすると、この小説のプロットそのものが成立しないはずですが、全集本についていたある弁護士の書かれた解説には、そういう指摘はありませんでしたが・・・

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