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フントの規則

磁性について学んでいたら、「パウリの排他原理」と「フントの規則」がでてきました。 パウリのほうは、理解できるのですが、フントの方はさっぱり・・・ 「縮退している複数の軌道に電子が入るときは、まず、異なる軌道に分散する」 縮退している複数の軌道ってなんですか? 具体的に誰か教えてください。

質問者が選んだベストアンサー

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  • siegmund
  • ベストアンサー率64% (701/1090)
回答No.3

> 「縮退している」って言葉の意味はなに? まあ,用語ですからその物理的意味がわかれば それでいいわけですが... 縮退は,rei00 さんの書かれているように,「同じエネルギ-順位の複数の軌道」 (「軌道」より「状態」と言った方がより一般的です.それから,順位ではなく,準位です) があるということです. 状態(波動関数と思っても結構です)が違えば,その固有物理量も違うのが普通です.  エネルギー   ↑   │   状態A ──   │   │   状態B ──   │ エネルギーという側面から見れば,こういう風に見えるわけです. 状態Aと状態Bのエネルギーは違う. ところが,対称性その他の理由により, 状態Aと状態Bが同じエネルギーになってしまうことがあります.  エネルギー   ↑   │      │   │   状態A ──  状態B ──   │ つまり,状態が違うのにも関わらずエネルギーという側面だけから見ると 同じに見えてしまう. AとBの違いが【縮】んで【退】化してしまったのです. 縮退でなくて【縮重】ということもあります. こっちは【縮】んで【重】なったと思えばいいですかね. 対称性によって縮退が生じているときに, 対称性を破るような作用が加わりますと,縮退がなくなります (通常,【縮退が解ける】といいます). No.1 で spinflip さんが触れておられる, 磁場や結晶場がかかると,p 軌道や d 軌道の縮退が解けます. もう少し意味を広げて, エネルギー以外に固有値が同じ場合でしかも状態が異なる, という場合も縮退と言います. なお,物理では,フェルミ縮退(このときは縮重とは言わないようです) などという用語もありますが, この場合の縮退は多少意味が異なります.

iwatekanegon
質問者

お礼

図をまじえた大変分かりやすい説明ありがとうございます。 これでやっと、わっかた様な気がします。 有り難うございました。

その他の回答 (2)

  • rei00
  • ベストアンサー率50% (1133/2260)
回答No.2

 spinflip さんの回答がありますので,簡単に回答いたします。  「縮退している複数の軌道」を簡単に言うと「同じエネルギ-順位の複数の軌道」と言う事です。ですので,p 軌道や d 軌道がその例になります。あるいは,有機化学で出てくる sp^3 軌道(4つ),sp^2 軌道(3つ),sp 軌道(2つ)なども該当します。  いかがでしょうか。

iwatekanegon
質問者

お礼

>「縮退している複数の軌道」を簡単に言うと「同じエネルギ-順位の複数の軌道」と言う事です。 rei00さんの様に言い換えると大変分かりやすかったです。 「縮退している」って難しい言葉をなぜ使うのか不思議です。 「縮退している」って言葉の意味はなに? 回答ありがとうございました。

  • spinflip
  • ベストアンサー率53% (28/52)
回答No.1

具体的には、磁場がかかっていなくて、結晶場(周りのイオンの配置)が 無い場合、 三つのp軌道 p_x,p_y,p_z 及び、 五つのd軌道 d_{x^2-y^2}, d_{xy}, d_{yz}, d_{xz}, d_{3z^2-r^2} はそれぞれ縮退しています。 (s軌道は一つしかないので縮退しようがありません。) 2p,3p,4p...,3d,4d,...など、主量子数の異なる軌道についても同様です。

iwatekanegon
質問者

お礼

ご返事ありがとうございます。 フントの規則が理解できないのではなく、「縮退している」という言葉の意味が自分には分からないようです。

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