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動粘度と粘度の違い
流体において、粘度の定義から動粘度への移行がわかりません。 なぜ 動粘度=粘度/密度の関係が導かれるのでしょうか
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粘度の意味を、 「速度勾配に対してどれだけのせん断応力を生じるかを表す指標」 と言い表すことができます。これに対して動粘度は、 「流体の動きにくさを表す指標」 というふうに言い表してもいいと思います。 このことを、次のようにイメージで捉えることができます(あまり厳密ではありませんが)。 まず、風船とパチンコ玉を用意して、両方の表面にグリセリンをべたべたに塗りたくってみます。このとき、これらの「粒子」の粘度は、表面のグリセリンのネバネバによって決定されると考えて良いので、「粘度」は同じです。 ところが、これらを転がしてみると、おそらくパチンコ玉はそこそこ転がりますが、風船は、地面にくっついてしまって動くことができません。つまり、「流体の動きにくさ」というものを表すのには、「粘度」だけでは不十分で、その粒子の「重さ」も考えなくてはならないわけです。 これを整理すると、 「粘度が大きくても、重ければ動く」 「粘度が小さくても、軽ければ動かない」 となります。そのため、粘度を密度で除した値が、「流体の運動しにくさ」を表す指標として便利なわけで、これが動粘度です。レイノルズ数の粘性項=動粘度、という事実と、上記の比喩を併せてイメージすれば、分かりやすいのではないでしょうか。