現在,インターネット上で流れる情報の約6割が迷惑メール(スパムメール)であると言われています。本当に,困ったものですね。
さて,ご質問の「なぜ,迷惑メールをする人がいるのか?」ということですが,この疑問にお答えするには,まず,迷惑メールの種類を分類する必要があります。
(1)宣伝目的のメール(アダルト系が多い)
Webページの宣伝
(2)詐欺メール
a)マルチ商法、ネズミ講などの勧誘メール
b)ワンクリック,フィッシング詐欺,振り込め詐欺(最後通告などと書かれた文面が送られてくる)
(3)ウイルスメール
a)不特定多数に送られるもの
b)特定者に送られるもの
(4)チェーンメール
「出来るだけ多くの人に転送して下さい」などの言葉を含んでいる。不特定多数のものへ転送することを強制する。脅迫系,依頼・嘆願系のタイプがある。
(5)デマメール
a)偽のウイルス情報が書かれたメール
b)噂系(芸能人の噂,都市伝説系など)
まず,上記(1)(2)は,お金儲けのためで近年最も多いものです。特に(2)は悪質なもので,新たな方法が次々と開発されています。インターネットという手段を使えば,非常に安価な価格で宣伝をすることが可能です(過去のダイレクトメールでは,一人送信するのに50円以上かかりますが,インターネットでは約2000~3000円で一月繋ぎ放題)。
(3)のウイルスメールは,a)がほとんどです。当初は,Windowsなどの開発者が気づかないコンピュータプログラム上の欠陥が流出してしまったというものです。近年では,このプログラムの欠陥をいち早く見つけた悪意を持った者や,そのグループが次々と新たなウイルスを作り出し,技術を競っているようです。また,こうした悪質な闇のグループも,最初は仲間同士の技術の競い合いだったものが,その技術を悪用し,今度はお金儲けのために動きはじめているようです。(3)のb)が特に該当するのですが,ウイルスの技術を悪用し,ライバル会社の機密情報を盗み出したりするなどの問題が起こっています。
(4)(5)は,いたずら目的です。
なぜ迷惑メールがなくならないかというと,1)インターネット技術の問題で現在の技術ではスパムを防ぎきれない,2)法制度の問題で,迷惑メール送信者への罰則があまりにも軽いこと,送信者の特定が困難であること,送信者が日本国内在住者のみでないこと(国際法の法整備も必要)など,3)一般の人の迷惑メールに関する知識の乏しさ,などがあげられます。
迷惑メールを受信したら,参考URLにある,迷惑メール相談センターへ連絡することも,迷惑メールを削減させる一つの手段です。こうした一人一人の努力も必要なんですね。
お礼
詳しいご回答ありがとうございます。 結構複雑なんですね。 でもこのサイトで質問して良かったです。 このことを十分に頭に入れて置きたいと思いました。 参考になりました。 どうもありがとうございました。