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BCSのギャップ方程式からTCを出す際の積分

すみませんが、タイトルの通り、超伝導のBCS理論で、 ギャップ方程式(ギャップは「丸」でOK)から、TCを 出す際に、∫tanh(x)/x)dx (x=0~α)の積分が出てきますが、 この結果ln(Aα)、但し、A=2exp(γ)/π、但し、γ=Eulerの定数、 を導出する具体的な計算方法が書いてある本をどなたか 教えていただけませんでしょうか。 (Tinkhan, Parks, Schrieffer等探しましたが、どれも「この 積分は計算できて、結果は、ln(Aα)である」としか書いて ありませんでした、、、。級数か、複素積分で行けそうな 感じなのですが、、、、、。 すみません。よろしくお願いいたします。

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  • siegmund
  • ベストアンサー率64% (701/1090)
回答No.4

siegmund です. もう物理の問題というより,定積分を求める数学の問題ですね. blue_monkey さんの回答拝見しました. なるほどね~. (1)  ln x = lim_{s→1} x^{s-1} を使ってうまくやるんですか. ln x はタチが悪いから,べきの方にしておくということですね. そういえば,統計力学で ln Z (Z は分配関数)を議論するのに, レプリカをn個用意しておいて (2)  ln Z = lim_{n→0} (Z^n - 1)/n とするのもありました(スピングラスで有名なテクニック). この式にロピタルの定理を適用すれば,一番上の式の形になります. さて, (3)  ∫τ^(s-1)*(1/(cosh(τ)^2) dτ=2^(2-s)*(1-2^(2-s))*Γ(s)*ζ(s-1) まで行ったのでしたら,あと一息です. s-1 = t とおいて (4)  2^(2-s) = 2*2^{-t} (5)  1-2^(2-s) = 1 - 2*2^{-t} (6)  Γ(s) = Γ(t+1) (7)  ζ(s-1) = ζ(t) で,t の1次まで拾えばよい. (4')  2*2^{-t} = 2*{1 - (ln 2)t} + O(t^2) (5')  1 - 2*2^{-t} = -1 + (2 ln 2)t + O(t^2) (6')  Γ(t+1) = Γ(1) + Γ'(1)t + O(t^2)         = 1 - γt + O(t^2) (7')  ζ(t) = ζ(0) + ζ'(0)t +O(t^2)        = -1/2 - {(ln 2π)/2} + O(t^2) (6')では,Γ'(1) = Γ(1)ψ(1) と ψ(1) = -γ を使っています. ψは di-gamma 関数. (7')では,ζ(0) と ζ'(0) を岩波公式集のIIIから拾って来ました. あとは,ていねいに t の1次の項を拾う単純計算で, 最終的に (8)  lim_{s→1} {(3)式} = ln(π/4γ'),γ' = e^γ が得られます. こりゃ,なかなか大変だわ. 本当のことを言うとζ(0)やζ'(0)も公式集に書いてある値を拾ってきただけですから, ∫_0^∞ ln x cosh^{-2} x dx が知られている, というのと大して変わらないような気もします. まあ,公式集の公式を全部確認しながら使うというのも,とてもできない相談ですが...

その他の回答 (3)

noname#2380
noname#2380
回答No.3

初めまして、blue_monkeyと言います。 【アドバイス】 参考本 (1)多粒子系の量子論:フェッタ/ワレッカ  (2)A Course of Modern Analysis:E.T.WHITTAKER&G.N.WATOSON 利用できそうな公式は文献(1)に記述があり、公式の導出については文献(2)(寺寛の数学概論でもいいかも)の練習問題を参考にすれば導出できると思います。 【蛇足:積分の導出:読み捨ててください】 siegmund氏の回答と参考本を元に具体的な計算を途中まで進めてみました。 微分、積分、級数数和の順序の交換についての議論は棚上げとなっています。 【No1のsiegmund氏の回答より】 α ∫tanh(x)/x dx x =ln(x)*tanh(α)- ∫ln(x)/(cosh(x)*cosh(x)) dx (1) 第二項積分は、物理条件よりαは∽と近似できるものとして、0~∽まで積分を行うものとします。 【(1)式の第2項の積分の実行】 ∫ln(x)/(cosh(x)*cosh(x)) dx =lim (∂/∂s) ∫x^(s-1)/(cosh(x)*cosh(x)) dx    (2) s→1 【(2)式の積分の実行】 ∫x^(s-1)/(cosh(x)*cosh(x)) dx            (3) (3)の積分を行うために、 ガンマー関数(Γ)と、ゼータ関数(ζ)を導入します。 Γ(s)=∫t^(s-1)*exp(-t) dt ζ(s)=Σ1/n^(s) 次に以下の級数を考察します。 ΣΓ(s)*(-1)^(n)/n^(s-1)                (4) n =Σ(-1)^(n)/n^(s-1)*∫t^(s-1)*exp(-t) dt =∫Σ(-1)^(n)/n^(s-1)*t^(s-1)*exp(-t) dt =∫t^(s-1)*Σ(-1)^(n)*(-∂/∂t)exp(-n*t) dt =∫t^(s-1)*(-∂/∂t)Σ(-1)^(n)*exp(-n*t) dt =∫t^(s-1)*(-∂/∂t)(1/(1+exp(-t)) dt =∫t^(s-1)*(-exp(-t)/(1+exp(-t))^(2)) dt =-∫t^(s-1)*(1/(exp(t/2)+exp(-t/2))^(2)) dt ここでτ=t/2と置くと、 =-(2)^(s)*∫τ^(s-1)*(1/(exp(τ)+exp(-τ))^(2)) dτ =-(2)^(s-2)*∫τ^(s-1)*(1/(cosh(τ)^(2)) dτ と(4)式の級数は、(3)式の積分に等しいことが導出されました。 ΣΓ(s)*(-1)^(n)/n^(s-1)                 =-(2)^(s-2)*∫τ^(s-1)*(1/(cosh(τ)^(2)) dτ (5) Γ(s),ζ(s)の定義を用いて、 (1-2^(2-s))*Γ(s)*ζ(s-1) を計算すると、 (1-2^(2-s))*Γ(s)*ζ(s-1) =-ΣΓ(s)*(-1)^(n)/n^(s-1) (6) n ((6)式の導出は、書く根性がなくなってきたので、省略します。) (6)式に(5)式の結果を代入すると、 (1-2^(2-s))*Γ(s)*ζ(s-1) =(2)^(s-2)*∫τ^(s-1)*(1/(cosh(τ)^(2)) dτ 上式を整理すると、 ∫τ^(s-1)*(1/(cosh(τ)^(2)) dτ=2^(2-s)*(1-2^(2-s))*Γ(s)*ζ(s-1) (7) (7)式により(3)式の積分が、Γ関数とζ関数で表現されることがわかります。(7)式を(2)式に代入し、偏微分の計算と極限操作をすれば、おそらく所用の表現式が求まると考えています。最後まで計算していませんので、あしからず。 誤記、誤計算、ウソがありましたらゴメンナサイ。

  • siegmund
  • ベストアンサー率64% (701/1090)
回答No.2

siegmund です. 数日留守にしていました. う~ん,超伝導の理論の組み立てからすると,枝葉末節のことに思えるんですがね. 大事なことは ln α 依存性で,Aは定積分で表される定数であることが わかっていればよいわけです. 必要なら数値積分すればよい. γなどで表せたとしても,転移温度の式の数係数は普通 1.14 と書いていますし, gap と Tc の比のところも 3.52 などと書いていますよね. さて, (1)  Σ_{n=0}^∞ [(2n+1)^2 π^2 + y^2]^(-1) = (1/4y) tanh (y/2) を使うことにします. x=y/2 で,前の数係数は適当に調整してください. 積分と和の順序を変えて,y 積分(y=0~a)を先にやります(a=α/2). 積分が arctan になるのは well-known で (2)  [1/(2n+1)π] arctan[a/(2n+1)π] ですが,これでは n 和が取れません. a→∞ とすると arctan のところは π/2 になり,n 和は発散してしまいます. もともと spinflip さんが書いた x 積分の式で, 上限を無限大にすると発散するのと同じです. でも,a→∞ とすると対数発散ですね. arctan[a/(2n+1)π] がπ/2 から大きくずれるのは a ~ (2n+1)π のあたりですから ここらへんで n 和を切ってしまいましょう. そうすると係数は別にして,1/(2n+1) のタイプの和で, 上限がかなり大きいわけです. このタイプの和は,digamma 関数と Euler 定数γで書けますから (岩波公式集のIIIに出ています), digamma 関数の漸近展開と組み合わせて,求める結果が出ます. 本当は近似の order estimation をやらないといけませんが,さぼりました. 細かい検討はおまかせします. なお,(1)の形になるのは偶然ではありません. 温度グリーン関数形式で,(k,ωn) の電子と (-k,-ωn) の電子のペアの 温度グリーン関数がまさに 1/(ε^2 + ωn^2)になっています. ωn=(2n+1)πT (電子の松原振動数),ε=(k^2/2m)-ε(F), ε(F) はフェルミエネルギーです. この形式でグリーン関数の分母を見ると,εの上限を設定するのも, ωnの上限を設定するのもほとんど同じだということがわかります. εの上限(はじめの式に戻れば x の上限)を n の上限にすり替えたのが 上の議論です. (ln x) / cosh^2 x の積分を直接計算するのはどうも思い出せません. どっかで見たことがあるんですが...

  • siegmund
  • ベストアンサー率64% (701/1090)
回答No.1

最近難しい質問が多いな~(^^;) 今手元に適当な本がありませんが,以下のようなことです. α = 2 (h/2π) ω_D / k_B T_c で,弱結合の話ですから, αは十分大きい. まず,x → ∞ のとき,tanh x → 1 ですから, 被積分関数 f(x) は x が大きいとき 1/x のように振る舞います. これが ln α の起源です. 物理的に大事なことは ln α 依存性です. A は大して重要ではありません. 一方,x → 0 では,f(x) → 1 です. じゃあ,荒っぽく   f(x) = 1/x  (x > 1)   f(x) = 1   (x < 1) として積分してみてください.   ∫_0^α f(x) dx = 1 + ln α = ln (eα) どこで積分を切り替えるかで,e のところが少し変わりますね. 部分積分すれば   ∫_0^α f(x) dx = (ln α) tanh α - ∫_0^α {(ln x) / cosh^2 x} dx ですが,αは十分大きいから,右辺第1項は ln α でOK. 第2項の積分はα=∞として(被積分関数の x→∞ での漸近形を考えてください), 単なる定数を与える定積分になります. 必要なら数値積分すればよろしい. なお,この定積分が ln A になることが知られています. Γ関数の積分表示を応用するのだったと思いますが, 詳細はいまちょっと思い出せません.

spinflip
質問者

お礼

大変、ありがとうございます。感激しております。 >>なお,この定積分が ln A になることが知られています. ただ、ここまではParks-Iに載っていました。 >>Γ関数の積分表示を応用するのだったと思いますが, 最後の、この情報(!)を元に、今、久し振りに、 岩波の数学公式IIIを、睨んでおるのですが、日頃の不勉強 のために、未だ導出できません、、、。すみません。 積分表記は、digammaではなくて、gamma(Γ)なのでしょうか。 もうしわけありませんが、方針|参考書等わかりましたら よろしくお願いいたします。 P.S.------------------------------------------------ 最初、「実軸にカットを入れて原点の周りで一回転して往復すれば 出るじゃん、あとはcosh^-2の留数拾うだけだな」と思ったのですが、 log(x)にカットを入れても、log(x・e^(2πi))=log(x)+2πi となってしまい、被積分関数が消えてしまいました、、、。 うーん。情けない、、、、。

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