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漢字の成り立ち 「狩」
いつもお世話になっております。 先日、とある質問に回答していて、ふと思ったのですが・・・何故「狩」と言う言葉は「けもの偏に守る」なのでしょう? 獣を守っている・・・命を絶やす側なのに、何故この字を当てているのかがどうにも不可思議で、漢和辞典で引いたり検索したのですが、どうにも分りませんでした。 お詳しい方はもとより推測でも構いませんので、ご教示いただけた有難いです。 年末の慌しい中を申し訳ありませんが、よろしくお願い申し上げます。
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こんにちわ(/は)。 >何故「狩」と言う言葉は「けもの偏に守る」なのでしょう? *「狩」は中国語ではshou4ショウと発音されます。数字の"4"は発音記号で実際には表記されません。 けもの偏のほうは"犬・dog"を表し、守は"ショウ"という音声を司っています。分類上、形声文字になっています。 日本語でも"狩"一字は"シュ"と発音するのは中国から渡来した文字であることがわかります。 狩の字の意味は; a:冬に、囲い狩りをすること。 b:狩猟すること。 "狩"の「本字」は"○"で守備者の意です。発音はショウです。数千年前の甲骨文字に現れています。獣の本字で「けもの」の意味へ発展する以前の字です。 ○の左側は、狩をするときに使用するさすまた(武器の一種)の意。(本来の文字は上に口を横並びに二つ書いてその下に田を書いてその下に横棒一本書いてその下に口です。文字化けします)。 右は犬の意。 "○"全体の意味は、さすまたを所持して犬を連れて猟に出ることです。つまり日本語で言う狩のことです。会意文字。 数千年前の"○"の字から文字改革を経て、2000~1500年以前に狩の字へと進化しました。狩は当て字ですね。当て字なので意味は正確には現れません。 こういった事情で、狩の字句だけでは、本来の意味が見えてこなかったわけです。本字の"○"の字に意味が隠されていました。 ---- 注記:本字とは、ある漢字の元となった漢字。 注記:"守"の本来の意味は以下; 2200~3000年ほど前の青銅鐸にすでに原型が現れています。 "ウ冠"は屋根を表し官府(お役所)のことです。"寸"は"けじめの手"の意でつまり法の下に管理された官府の職務の意です。比喩的に"守る"の意です。 約二千年くらい前の秦の始皇帝が実施した文字改革(篆書体)によって、現在の"守"の字形とまったく同じになりました。 >漢和辞典で引いたり検索した・・・ *以上、中国製の『漢字源流字典』を参照しました。日本でも購入できるといいですね(^^♪。
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- kaitaradou
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少し大部のものですが白川静先生の「字統」を参照するのがひとつの方法です.私の知識では狩という字は形声という規則で作られている字なので守るのシュという音だけが使われておるのかと思いますが形声と思われている字も会意という規則と重なっていることも多いようです.ぜひ白川先生の辞書で確認してみてください。
お礼
ご回答、有難うございました。 >白川静先生の「字統」 ああ!本当、「字統」がありましたね。 白川先生の著書で、「漢字・生い立ちとその背景」を拝読した事がありますが、なかなか興味深かったです。 早速明日にでも、近くの図書館に行って、調べてみたいと思います。 なるほど、形成ですか・・・でも、他に音で「シュ」は沢山あったろうに、何で「守」だったのでしょうね。突き詰めると深いけど、興味深いです。これも含めて調べられるだけ調べてみたいと思います。 有難うございました。
- NAATAN
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「狩」の右側の部分は、「まもる」というよりも、「宀(やね)+寸(手)」で屋根の下に囲い込むことをあらわしています。 つまり、「獣を屋根の下に囲い込んで捕まえる」という意味です。
お礼
ご回答、有難うございます。 なるほど!字をバラけさせれば、何となく意味は通りますね。参考になりました、有難うございました。
お礼
ご回答、有難うございました。 とても詳細に教えていただいて、本当に感謝いたしております。 残念な事に本字の方は文字化けか「○」と表示されていますが、中国語をやっている兄がいるので、正月にでもこのページをプリントアウトして持って行って、聞いてみたいと思います。 #2さんのところで「深く調べたい」とお礼に書いたのですが、ほぼ#3さんで解決してしまいました(笑)あとは本字を確認してみます。 新しい知識が増えました。有難うございました。