「接触性皮膚炎」について回答します。これは簡単にいって「かぶれ」です。接触性皮膚炎はアレルギー性接触性皮膚炎と一時刺激性接触性皮膚炎に分類されます。
アレルギー性接触性皮膚炎とは様々な物を使用中に感作され、何回か使用中にアレルギーをおこし、或るとき発症するというもので代表的なものが「金属アレルギー」「ウルシ・銀杏による湿疹」「化粧品かぶれ」「パーマ液かぶれ」「毛染によるかぶれ」などです。使用していて1週間くらいでアレルギーを起すこともあれば、10数年して発症することもあります。これは基本的には一度発症すると変わることはなく(アレルギーはなくならないという事であり)、症状はそのものを使用しなくなれば速やかに治療できます。「接触原」を追求し、接触しなければ出現しません。
一時刺激性接触性皮膚炎というものは極端にいえばきつい洗剤を使用して「手荒れ」がおきるとか、薬品を肌について「かぶれる」とか、服がすれて痒みが出て湿疹化反応がおきるとかいうことです。誰にでも起りえますが、その時のその人の状態(全身、つかれ、病気など)や肌の状態により左右されます。これもその接触原に触れなければ起りませんが、肌の調子により痒くなることもあります。
さて質問の内容によりますと肌には何らの異常もなく、「針でつかれるようなチクチクした痒み」が存在するだけでしたら、「皮膚そう痒症」もしくは「軽度の蕁麻疹の出現のしかけ」かもしれません。或る程度判定がつかないときにはよく「接触性皮膚炎」との病名をつけてしまいますのでその可能性もあります。(便利な「病名」でもあり、原因を追求しようとすると詳細な問診の後に、パッチテストやスクラッチテストなど様々な検査にて決定します。中々面倒な「病気」でもあります。)
どれにしても治療方法は大きくは変わりませんが、もし「接触性皮膚炎」との診断でしたら「何により」その「かぶれ」が起きているか(その「接触原」が何か?)を追及することが最も重要です。
こんなところでよいでしょうか?
皮膚科よりでした。